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富山大学附属病院の先端医療

Q:高気圧酸素治療とは?―高気圧酸素治療

富山大学附属病院の先端医療

災害・救命センター

Q:高気圧酸素治療とは?―高気圧酸素治療

川岸利臣/診療助手

Q:高気圧酸素療法について教えてください

A:高気圧酸素療法は、1人用のカプセルに入り、大気圧の2〜3倍の圧を全身にかけた上で高濃度酸素を吸ってもらう治療です。これにより、血液中に溶けている酸素を増やすことができ、さまざまな疾患の治療に用いられています。特に減圧症(潜水病)、一酸化炭素中毒、空気塞栓症などはこの高気圧酸素治療が非常に有効であることと、緊急性が高いことから、当院では24時間体制で対応しています。

また近年の研究では、放射線治療の合併症である膀胱出血や消化管出血、歯科領域の慢性骨髄炎や骨壊死などに有効性が報告されています。これらの疾患は、有効な治療法が乏しく極めて難治性であり、長期にわたり治療が必要でした。しかし、一部の症例において高気圧酸素療法の有効性が報告され、現在治療に用いられており、当院でも実施しています。

当院では、2020年に最新の高気圧酸素治療機器を導入しました。2020年時点で、全国に高気圧酸素治療に習熟した日本臨床高気圧酸素・潜水医学会専門医は22名、および高気圧医学専門医は194名しかいません。当院ではそれぞれ、日本臨床高気圧酸素・潜水医学会専門医1名と高気圧医学専門医1名が在籍し、患者さんが安全に治療を受けられるように努めています。

写真:高気圧酸素治療機器の外観

写真:高気圧酸素治療機器の外観

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