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富山大学附属病院の先端医療

Q:不育症による流産の治療―不育症

富山大学附属病院の先端医療

産科婦人科

Q:不育症による流産の治療―不育症

津田さやか/助教

Q:不育症とはどのような病気ですか?

A:妊娠のおよそ10〜20%が、流産に至ると言われています。妊娠初期の流産の60〜80%は、偶然に生じた胎児(赤ちゃん)の染色体異常が原因であり、1回のみの初期の流産では、精密検査を受ける必要はありません。しかし、2回以上の妊娠初期の流産、あるいは1回であっても死産の既往があれば、不育症と診断されます。不育症では、流産・死産のリスクを高める因子がないかどうかの検査を受けることをお勧めします。日本全国では、2回以上の流産既往のある不育症女性は、約3.1万人いると推定されています。1人目を無事に出産した後に、2回目、3回目と続けて流産や、死産を経験された場合も、続発性不育症として検査を行う場合があります。

Q:不育症外来ではどのような検査を行いますか?

A:検査の内容としては、血糖値・甲状腺機能・抗リン脂質抗体・プロテインS・第Ⅻ因子・ご夫婦の染色体異常などを調べるための血液検査、子宮の形が妊娠に不利でないか(子宮形態異常)を調べるための画像検査(超音波検査やMRIなど)があります。日本での不育症のリスク因子別頻度を図1に示します。

Q:不育症の検査や、治療に対しての補助はありますか?

A:2017年から、富山県の全市町村で不育症の検査・治療の補助が出ることになりました。詳しくは各市町村にお尋ねください。

各市町村の担当窓口の電話番号は、以下の富山県のWebサイト(以下)に記載があります。

https://www.pref.toyama.jp/120501/huikusyo.html

Q:不育症に関する相談や受診は、どのようにすればよいですか?

A:当院では、月曜・水曜・金曜(金曜は予約のみ)に不育症外来を開設しています。かかりつけ医、あるいはお近くの産婦人科の先生に紹介状を書いていただき、受診されることをお勧めします。また、富山県不妊専門相談センターが開設する、不育症に関する相談窓口(電話相談・面接相談あり。専門医による個別相談は月1回・要予約)もご利用いただけます。

●富山県不妊専門相談センター

電話:076-482-3033

Webサイト:https://www.pref.toyama.jp/120501/kurashi/soudanshisetsu/madoguchi/joseisoudan/kj00001138/kj00001138-005-01.html

不育症の治療に関する研究について紹介するウェブサイト「Fuiku-Labo」http://fuiku.jp/index.htmlも参考になります。

一言メモ

「プレコンセプション(妊娠前)ケア外来」
本外来では、合併症をお持ちの女性の妊娠出産・家族計画等に関するご相談をお受けしています。例えば、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチなどの自己免疫性疾患では、病状が安定していれば妊娠・出産が可能ですが、SLEでは不育症のリスク因子にもなる抗リン脂質抗体を持っている場合があります。主治医に相談のうえ、紹介状を書いていただくことをお勧めします。

図:本邦の不育症のリスク因子別頻度

図:本邦の不育症のリスク因子別頻度

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