和漢診療科

診療体制

当科の特徴は、脈診・舌診・腹診といった伝統的な漢方の診察方法に基づいて処方する漢方薬(煎じ薬とエキス剤の両方があります)を用いて治療を行うことです。鍼灸治療は原則として行っておりません。診断のために必要であれば血液検査やレントゲン検査などの現代医学的な検査を行い、病状によっては西洋薬の併用や、専門診療科への紹介もしていますので、東洋医学と西洋医学を融合した医療を受けることができます。

主な対象疾患

当科を受診される患者さんは、消化器疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、リウマチ・膠原病、神経疾患、糖尿病などの内科疾患のほか、皮膚科疾患、婦人科疾患、耳鼻咽喉科疾患、精神科疾患、疼痛性疾患など様々です。冷え症や虚弱体質など、西洋医学ではあまり治療の対象とならない患者さんも多く受診されます。

  1. 従来の西洋医学的治療に限界がある場合
  2. 副作用のために西洋医学的治療を十分に受けられない場合
  3. 西洋医学的治療に東洋医学の長所を加え、より一層の効果を期待する場合
  4. 症状が複数の臓器や器官に渡り、愁訴が多い場合

などの理由で受診されることが多くなっています。

次のような治療に、特に熱心に取り組んでいます。

  • 何らかの症状を和らげることを目的とした漢方治療
  • 各種慢性疾患の進展予防を目的とした漢方治療
  • 難治性疼痛性疾患に対する漢方治療
  • 抗癌剤治療による副作用の軽減を目的とした漢方治療
  • 認知症の行動・心理症状の軽減を目的とした漢方治療

高度な専門医療

  1. 東洋医学と西洋医学を融合した全人的医療を行なっている。
  2. 個人個人の体質に合わせたオーダーメイド治療を、漢方治療を通して実践している。
  3. 現代医学的治療と漢方薬の併用により、難治性疾患に対する治療を行っている。

●特筆すべき専門医療

  • 煎じ薬による漢方治療
    医療用漢方製剤(エキス剤)のほかに、本格的な生薬(煎じ薬)による健康保険を使った診療も行っています。生薬単位での微調整が可能となり、より個人の体質に合わせたオーダーメイド治療を行うことができます。
    この場合、患者さんは自宅で煎じていただくことになります。

専門外来

・漢方外来

必要に応じて血液検査やレントゲン検査などの現代医学的な検査を行い、病状によっては西洋薬の併用や、専門診療科への紹介もいたします。

担当医 貝沼 柴原 藤本 渡り 向野
診療日 月・火・水・木・金曜日の午前。
受診方法 原則、予約制です。初診は午前中のみです。

診療実績

初診患者疾患の内訳(2023年度)

診療科紹介

漢方は身体の問題だけでなく、心の問題も含めて心身の不調を歪みととらえ、本来備わっている自然治癒力を最大限発揮させる医療であり、病気の原因を探り、取り除くことに主眼を置く西洋医学とは異なっています。西洋医学の進歩により新しく有効な治療がどんどん開発されていますが、それだけでは解決されない問題も依然として多く残っています。和漢診療とは、東洋医学(漢方)と西洋医学の融和を目指した医療です。それぞれの長所を生かしながら、短所を補うことで、患者さんによりよい医療を提供することを日々の診療のモットーとしております。

診療科長  貝沼 茂三郎

スタッフ紹介

氏名 職位 専門領域 資格など
貝沼 茂三郎 診療科長
教授
漢方診療全般 日本東洋医学会専門医・指導医
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本肝臓病学会専門医
日本病院総合診療学会指導医
柴原 直利 和漢医薬学総合研究所教授 漢方診療全般 日本東洋医学会漢方専門医・指導医
藤本 誠 診療副科長
准教授
漢方診療全般 日本東洋医学会漢方専門医・指導医
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
渡り 英俊 診療講師 漢方診療全般 日本東洋医学会漢方専門医
日本内科学会総合内科専門医
向野 晃弘 助教 漢方診療全般 日本東洋医学会漢方専門医
日本内科学会総合内科専門医
日本神経学会神経内科専門医・指導医

外来担当表

曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前
初診・再診
貝沼
柴原
藤本
貝沼
柴原
藤本
貝沼
柴原
渡り

藤本
渡り

向野

貝沼
藤本
渡り

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