医療の質推進部

診療体制

  • 医療の質とは、一般的に「個人および集団を対象とした医療サービスにより、健康に望ましい結果を導く可能性を高める度合いであり、かつ、それが最新の専門知識と矛盾しない程度のものとなっていること」と定義されています。
  • 医療は日々進化し、医療を取り巻く環境も絶えず変化しています。私たち医療従事者は、患者さんが理想とする病院を目指して、自分たちが提供している医療を常に見直し、医療の質を向上していくことが必要です。
  • 医療の質は、一般的には(1)構造(Structure)、(2)過程(Process)、(3)結果(Outcome)の枠組みで評価されます。「構造」とは施設、医療機器、医療スタッフの種類や数などであり、「過程」とは実際に行われた診療行為や看護ケアなど、「結果」とは行った診療や看護ケアの結果としての患者の状態すなわち治療成績を指します。
  • 「医療の質推進部」では、過程や結果のなかに潜在している課題を見つけ出し、PDCAサイクルと呼ばれる手法(Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の4段階を繰り返す)によって、計画的かつ継続的に改善活動を推進することで、医療の質の継続的な向上に役立てる多岐にわたる取り組みを行っています。

特徴・特色

  • 当院では、医療の質向上に向けた強力な取り組みを継続的に行うため、令和3年6月に「医療の質推進部」が設立されました。
  • 「医療の質推進部」で行っている具体的な取り組みは、以下の通りです。
  1. 医療の質ラウンドの実施
    院内の様々な部署を巡回し、現状での問題点や改善のための手法を検討しています。
    ラウンドは、医師・看護師・薬剤師・医療技術者など多職種で構成されたメンバーで行っています。
  2. 医療の質指標(クオリティ・インディケーター)の管理と活用
    病院が提供する医療の質を把握し向上させるための取り組みの一環として、クオリティ・インディケーターの管理と活用に関わっています。クオリティ・インディケーターとは、病院の機能や診療、サービスの”質”について、様々な指標を用いて客観的な数値で示したものです。指標を分析し各部署に改善を促すことで医療の質の向上を図るとともに、患者さんにとってわかりやすい医療情報を提供することを目的としています。
  3. 説明・同意書の審議
    患者さんやご家族への病状説明に用いる説明・同意書が、必要な事項を網羅するとともにわかりやすく作成されているかを確認しています。
  4. 診療録記載マニュアルの改定
    患者さんやご家族をはじめとする第三者にも判読できるような診療録の作成のために、診療録記載マニュアルの改定を行っています。
  5. 職員満足度調査の実施
    病院全体の質向上に不可欠となる職員の意欲を高めるために、毎年職員満足度調査を行い、改善へとつなげています。

その他にも、院内の業務の改善や医療の標準化、継続的な質改善活動(自己評価や内部監査)に関する取り組みを行っています。

スタッフ紹介

氏名 職位 専門領域 資格など
長島 久 部長
教授
副院長(医療安全担当)
医療安全管理責任者
脳神経外科
日本医療機能評価機構 医療クオリティ マネジャー
日本臨床倫理学会 上級臨床倫理認定士
日本医療メディエーター協会 認定シニア・トレーナー
日本脳神経外科学会 専門医・指導医
日本救急医学会 救急科専門医
日本脳卒中学会 専門医・指導医
小池 勤 副部長
特命准教授
医療の質
腎臓内科
日本医療機能評価機構 医療クオリティ マネジャー
日本内科学会 総合専門医
日本腎臓学会 腎臓専門医・指導医
日本透析医学会 専門医・指導医
日本高血圧学会 専門医・指導医・評議員

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