アレルギー疾患医療拠点病院
はじめに
近年、アレルギー疾患に罹患する人が増えており、今では国民の二人に一人が何らかのアレルギー疾患に悩まされています。そこで、国が平成26年に「アレルギー疾患対策基本法」を成立させ、翌平成27年より施行されています。その一環として各都道府県に「アレルギー疾患医療拠点病院」を設置することとなり、本院は平成31年4月に山県よりアレルギー疾患医療拠点病院の指定を受けました。
本院でのアレルギー疾患医療拠点病院としての取り組み
アレルギー疾患医療拠点病院では、以下のような役割を担うことが求め、それに対して色々な取り組みを行なっています。
- 重症ならびに難治性アレルギー疾患の診断や治療・管理
●アレルギー疾患診療科(呼吸器内科、小児科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科など)で専門的な診療を行なっています。 - アレルギー疾患患者や家族ならびに地域住民に対するアレルギー疾患に関する適切な情報の提供
●毎年、アレルギー週間(2月中旬)に「アレルギー週間記念講演会」を開催し、一般市民の皆様へ最新の状況を提供しています。 - アレルギー疾患医療に携わる医療従事者の知識や技能の向上のための研修や人材育成
●アレルギー疾患中心拠点病院(国立成育医療研究センター、国立病院機構相模原病院)が主催する研修会への参加等を通して、職員のアレルギー疾患診療に関する知識や技能の向上に努めています。 - 地域の実情を把握するための調査・分析、国の推進する疫学調査、臨床研究への協力
●各都道府県アレルギー疾患拠点病院と共に、全国的な疫学研究に積極的に参加しています。 - その他
診療科のご案内
呼吸器内科
〇診療内容
呼吸器領域におけるアレルギー性疾患として重要なものに気管支喘息が挙がります。気管支喘息のコントロールは吸入ステロイドを中心とした治療により大変良くなっていますが、一部には吸入ステロイドによっても症状の改善が得られない難治性喘息の患者さんがいらっしゃいます。このような方に対しては、生物学的製剤(抗体製剤)による治療を行っています。
〇対象疾患
気管支喘息
〇スタッフ紹介
| 氏名 | 職位 | 専門領域 | 資格など |
|---|---|---|---|
| 猪又 峰彦 |
診療副科長 診療教授 |
肺がん 呼吸器疾患 |
日本内科学会 総合内科専門医・研修指導医 日本呼吸器学会 専門医・指導医 日本呼吸器内視鏡学会 専門医・指導医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 |
| 岡澤 成祐 |
卒後臨床研修センター長 |
間質性肺炎 気管支喘息 呼吸器疾患 |
日本内科学会 総合内科専門医・研修指導医 日本アレルギー学会 専門医 |
| 松井 祥子 | 医員 | 間質性肺炎 膠原病肺 呼吸器疾患 |
日本内科学会 総合内科専門医・研修指導医 日本呼吸器学会 専門医・指導医 日本アレルギー学会 専門医・指導医 日本禁煙学会 専門医 |
| 三輪 敏郎 | 医員 | 肺がん 呼吸器疾患 |
日本内科学会 総合内科専門医 |
| 今西 信悟 | 助教 | 呼吸不全 呼吸器疾患 |
日本内科学会 総合内科専門医 日本呼吸器学会 専門医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 日本結核・非結核性抗酸菌症学会 認定医 |
| 神原 健太 | 医員 | 内視鏡診断 呼吸器疾患 |
日本内科学会 総合内科専門医・研修指導医 日本呼吸器学会 専門医・指導医 日本呼吸器内視鏡学会 専門医・指導医 |
| 徳井 宏太郎 | 診療助手 | 呼吸器感染症 呼吸器疾患 |
日本内科学会 総合内科専門医 日本呼吸器学会 専門医 日本呼吸器内視鏡学会 専門医 日本結核・非結核性抗酸菌症学会 認定医・指導医 |
| 田中 宏明 | 診療指導医 | 呼吸器疾患 | 日本内科学会 認定内科医 日本呼吸器学会 専門医 |
| 㔟藤 善大 | 病院特別助教 | 呼吸器疾患 |
日本内科学会 認定内科医 日本呼吸器内視鏡学会 専門医 |
| 高田 巨樹 | 医員 | 呼吸器疾患 |
日本内科学会 専門医 日本呼吸器学会 専門医 |
| 村山 望 | 医員 | 呼吸器疾患 |
日本内科学会 専門医 |
| 畦地 健司 | 医員 | 呼吸器疾患 | |
| 橋爪 萌 | 医員 | 呼吸器疾患 | |
| 田邊 祐貴 | 医員 | 呼吸器疾患 | |
| 松代 祐來 | 医員 | 呼吸器疾患 |
〇外来担当表
| 曜日 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 呼吸器内科 | 猪又 神原 岡澤 㔟藤 |
畦地 (禁煙外来) 岡澤(PM) |
田中 三輪(PM) |
松井 村山 |
猪又 |
小児総合内科
〇診療内容
- 食物アレルギー
診断のために血液検査、皮膚テスト、食物負荷試験をおこなっています。食物負荷試験は症状の出現するリスクが高い場合には、日帰り入院での負荷試験をおこなっています。富山県内から、特にリスクの高い患者様をご紹介していただいています。 - 気管支喘息
肺の機能検査(フローボリュームカーブ)、気道炎症評価(呼気一酸化窒素濃度測定)などで喘息のコントロール状態を評価しながら、管理を行っています。 - 免疫療法
食物アレルギーの経口免疫療法や、スギやダニの皮下免疫療法、舌下免疫療法などを行っています。
〇対象疾患
気管支喘息、食物アレルギー、消化管アレルギー、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など小児のアレルギー疾患
〇スタッフ紹介
| 氏名 | 職位 | 専門領域 | 資格など |
|---|---|---|---|
| 加藤 泰輔 | 診療助手 | 小児科一般 小児アレルギー |
日本小児科学会 専門医 日本アレルギー学会 専門医 |
| 村上 将啓 | 病院特別助教 | 小児科一般 小児アレルギー |
日本小児科学会 専門医 日本アレルギー学会 専門医 |
| 足立 陽子 | 医員 | 小児科一般 小児アレルギー |
日本小児科学会 専門医・指導医 日本アレルギー学会 専門医・指導医・代議員 |
〇外来担当表
| 曜日 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 初診・再診 | 村上将啓 | 加藤泰輔 | |||
| 専門外来 | 足立陽子 村上将啓 |
加藤泰輔
足立陽子 |
皮膚科
〇診療内容
アトピー性皮膚炎やじんましん、接触皮膚炎など皮膚症状を認めるアレルギー疾患を対象とした診療を行っています。アレルギーの原因検索としてパッチテスト、プリックテストやリンパ球刺激試験などの採血検査などを行っています。また重症・難治性のアトピー性皮膚炎やじんましんに対する抗体療法やJAK阻害薬による治療も行っています。
〇対象疾患
アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、じんましん、薬剤アレルギー、金属アレルギーなど
〇スタッフ紹介
| 氏名 | 職位 | 専門領域 | 資格など |
|---|---|---|---|
| 清水 忠道 | 教授 | アレルギー性皮膚疾患 金属アレルギー |
日本皮膚科学会 専門医・指導医 日本皮膚免疫アレルギー学会 評議員 |
| 牧野 輝彦 | 准教授 | アトピー性皮膚炎 じんましん |
日本皮膚科学会 専門医・指導医 |
| 三澤 恵 | 講師 | じんましん 接触皮膚炎 |
日本皮膚科学会 専門医・指導医 |
| 虎井 僚太郎 | 助教 | アトピー性皮膚炎 薬剤アレルギー |
日本皮膚科学会 専門医 |
〇外来担当表
| 曜日 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 初診・再診 | 牧野(AM) | 清水(AM) | 清水(AM) | 三澤(AM) | 牧野(AM) |
| 専門外来 | 虎井(PM) |
耳鼻咽喉科頭頸部外科
〇診療内容
耳鼻咽喉科専門医が、専門的な知識を生かして、鼻アレルギー診療ガイドラインなどに準拠した診療を行っています。
〇対象疾患
アレルギー性鼻炎、花粉症
〇スタッフ紹介
| 氏名 | 職位 | 専門領域 | 資格など |
|---|---|---|---|
| 高倉 大匡 | 診療教授 | 耳科学、鼻科学 | 耳鼻咽喉科専門医 |
| 舘野 宏彦 | 診療講師 | 鼻科学 | 耳鼻咽喉科専門医 |
〇外来担当表
| 曜日 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 初診・再診 | 当番医 | 舘野 | 当番医 | 高倉 舘野 |
|
| 専門外来 | 舘野 |
眼科
〇診療内容
アレルギー性結膜疾患には、季節性アレルギー性結膜炎(花粉症)および通年性アレルギー性結膜炎(ダニ、ハウスダスト)といった非増殖性疾患と、アトピー性角結膜炎や春季カタル、巨大乳頭結膜炎(コンタクトレンズなどの異物)といった増殖性疾患があります。
非増殖性疾患はセルフケアや予防、初期治療が有効です。
増殖性疾患は抗アレルギー薬やステロイド治療に抵抗することが多く、そういった場合は免疫抑制剤点眼による寛解導入とその後のプロアクティブ療法が有効になります。また、増殖性疾患は原疾患のコントロールも重要です。富山大学附属病院では他科との連携を取りながら、アレルギー疾患の診療に取り組んでいます。
〇対象疾患
季節性アレルギー性結膜炎、通年性アレルギー性結膜炎、アトピー性角結膜炎、春季カタル、巨大乳頭結膜炎など
〇診療日
月曜午後、水曜午後、金曜午前
〇担当医師
宮腰晃央












