富山大学附属病院 総合がんセンター

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婦人科腫瘍センター

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婦人科腫瘍センター

婦人科腫瘍センターでは、多くの婦人科癌症例や内視鏡手術が必要な症例を紹介していただき、地域医療に貢献しています。
最近では、県内外から年間150人前後の多くの不育症患者を紹介していただいております。

診療体制

・婦人科腫瘍
良性腫瘍は婦人科内視鏡技術認定医を中心とし内視鏡手術を行なっています。悪性腫瘍は婦人科腫瘍専門医を中心に、手術、化学療法、放射線療法を集学的に行なっています。標準的治療は勿論のこと、患者さんそれぞれにあわせてきめ細やかな治療をさせていただき、極めて良好な治療成績を上げています。

・生殖・内分泌
生殖に関わる疾患の一つとして、子宮内膜症が挙げられます。当院では、子宮内膜症の系統的な治療を実践しています。また齋藤教授は厚生労働研究班で不育症の班長を務め、多くの不育症患者を診察しており、7割を越える方々が出産しています。残念ながら、現在のところ当院で体外受精等の不妊治療は施行しておりませんが、必要に応じて他院と連携させていただいております。なお、2017年2月よりPOI外来を設立しIVAを行っています。

・女性医学
女性はそれぞれのライフステージでそれぞれ特有の疾患を発症します。女性医学では女性の一生を通して、女性の健康を守るという予防医学の観点も交えて診療にあたります。当科では、専門医による更年期・骨粗鬆症外来、産婦人科漢方外来を開設しています。特に、漢方外来では更年期、不妊症などの内分泌異常の治療に良好な成績を収め、多くの患者さんから満足してもらっています。

腫瘍に関して

進行癌症例に対して術前化学療法を行い、手術不能例を手術可能にし根治性を高めたり、放射線療法と組み合わせることによって治療効果をあげることに成功しています。
放射線療法では、腔内照射や組織内照射を富山県内で行なう数少ない施設であり高齢者や進行症例、再発症例に対して治療を行っています。また、平成20年からは照射部位をコンピューターで設定し、副作用を少なく、治療効果を高める装置も導入され、今後治療成績がさらに向上すると考えられます。
日本婦人科腫瘍専門医3名が中心となり専門的な治療を行なっています。子宮体癌では、進存度やがん細胞の異型(顔つき)を術中に判断し、骨盤内や傍大動脈リンパ郭清をしなくても良い症例で選択して治療に臨んでいます。
5年生存率も従来のリンパ郭清していたと全く差を認めていませんので患者さんにとっては負担の少ない手術となっています。
また、現在腹腔鏡下手術による子宮体癌手術の導入も進めております。
卵巣癌でも集学的治療を行っており、特に最も多いⅢ期での生存率が最近10年間では70%を超えています(通常ですと30%前後)。多くの施設では生存率50%を目指して努力しています。
富山大学では徹底的な手術と、抗がん剤治療を的確に行なうことで生存率を高めています。また再発してもあきらめずに他の抗がん剤を使用することで、良い生存率が得られています。
毎月、病理部と病理カンファレンスを行ない、症例の検討も行っています。

【当科における腹腔鏡下手術】
当科では、子宮内膜症、卵巣嚢腫、子宮筋腫、異所性妊、不妊症(卵管卵巣周囲癒着症や多嚢胞性卵巣)などを対象に良性腫瘍の80%以上の手術を腹腔鏡下(内視鏡下)で行っています。
腹腔鏡下手術とは、開腹せずに腹腔鏡で腹腔内の様子をビデオスクリーンに写しだし、この画面を見ながら特殊な器具を使って手術を行う方法です。腹腔鏡下手術ではお腹に5〜10mm程度の3ヶ所ほど小さな穴を開けるだけで手術ができます。
傷が小さいため、術後の痛みが少ない上、傷はほとんど見えなくなるので美容上の利点もあります。3〜4日という短期間の入院ですみ、社会復帰も早くなります。開腹手術に比べて腹腔内の癒着が起こりにくいともいわれ、不妊症患者の手術にも適していると考えられています。
このような観点からも腹腔鏡下手術は今後ますます盛んになる手術法と考えられます。

漢方外来

更年期障害に対する治療はこれまでホルモン補充療法が中心となってきましたが、ホルモン補充療法のみでは効果が不十分であったり、副作用でホルモン補充療法を継続できない方もおられます。
そのような方を対象に、当センターでは婦人科漢方外来を開設しており、様々な症状に対して産婦人科医が漢方薬を処方しています。
当センターのデータでは、漢方的診断に基づいた漢方処方をすることで、ホルモン補充療法の効果不十分であった方も含む更年期障害患者の約70%に有効であることが確認されております。
また、更年期障害に関わらず、月経不順、月経困難、月経前緊張症(PMS)、不妊症、不育症、冷え性、肩こり、腰痛などの諸症状、また婦人科癌治療後の体力回復や免疫能の亢進、種々のトラブルにも漢方治療を行っています。
お気軽に受診いただき、漢方学的な診察を受けてみられてはいかがでしょうか。

リンパ浮腫外来

当センターでは婦人科がんによる手術や放射線治療の影響として起こる、「下肢リンパ浮腫」に対して、予防・ケアを目的としたリンパ浮腫外来を開設しています。
下肢リンパ浮腫により、QOLは著明に損なわれます。これを避けるために、また、改善するための診療になります。
まず、下肢の診察、計測、必要に応じ血液検査などを行い、浮腫の状態に応じて、弾性包帯・弾性ストッキングの装着・指導・処方や、リンパドレナージの指導を行います。
対象は当院治療症例ですが、ご希望あれば他院で治療された方にも対応いたします。

センター長メッセージ