がんの発症には遺伝的要因と環境的要因が様々な割合で関わってきます。
遺伝的要因ががんの発症により強くかかわる場合、家族内・親族内にがん患者が多数みられることがあり「家族性がん」や「遺伝性がん」とよばれます。
近年の分子遺伝学の進歩により「家族性がん」の原因が解明されある種の遺伝子の変異ががんの発症に関わることがわかってきました。
このような医学の進歩のなかで家族性がんの患者さまとご家族のニーズにこたえるため2015年4月から集学的がん診療センター内にがん遺伝子相談部門を開設し、2020年より遺伝性腫瘍センターとして稼働しています。
当センターでは臨床遺伝専門医と各診療科の専門医よりがんの遺伝と遺伝子検査に関する説明(遺伝カウンセリング)を丁寧に行い、患者さまの希望に基づき倫理的問題について十分に配慮した上で遺伝子検査を行っています。
また精神神経科医師や看護師も積極的に診療チームに加わり患者さまの精神面のサポート体制も整えています。
現在、主に家族性乳癌卵巣癌症候群と遺伝性大腸がんであるリンチ症候群の患者さまとご家族に対する遺伝カウセリングと遺伝子検査を行っていますが、今後さらに対象疾患を増やしていく予定です。
がん遺伝相談をご希望のかたへ
遺伝カウンセリングでは、「家族性のがんでは?」と心配されている方に、まず家族内(祖父母、父母、叔父叔母、兄弟姉妹、子など)に同様の病気をお持ちの方がいるか詳細にお聞きし、家系図を作ります。
その情報から「家族性がん」であるか判断し、「家族性がん」であることが強く疑われる場合は、この病気について詳しく説明します。
また、遺伝子検査に関しても意義や注意点などを丁寧に説明し、必要な場合は遺伝子検査を行います。
遺伝子検査を受けられた方には、後日その結果を詳しく説明し、今後の経過や対応などの情報やご親族の方々のリスクなどをお伝えいたします。
遺伝カウンセリングを希望される方は、予約が必要になります。
富山大学附属病院 遺伝カウンセリングのお申し込みについて
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