富山大学附属病院

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臓器移植を
「受けたい」とお考えの方へ

当院では以下の4つの診療科にて、移植を受けたい人や
移植を受けた後の患者さんを応援しています。

第一内科

肺移植

対象疾患は様々な原因による慢性呼吸不全です。呼吸不全の原因としては嚢胞性疾患、間質性肺炎などがあります。当科では2例のレシピエントの経験があります。さらに、3例の登録を行っています。肺移植を可能とするドナーは多くはありませんので、登録後移植の順番が来るまで、患者さんの状態によりますが、大体2年くらいかかるようです。 60歳未満の方で慢性進行性の呼吸不全がある方では肺移植も治療法の一つと考えています。移植施設については日本国内で可能な施設が決まっており、患者さんの希望を加味しながら紹介しています。

膵臓移植

膵臓移植の適応になるのはインスリン分泌が著しく低下した糖尿病 患者さん(主に1型糖尿病)です。国内ではこれまでに脳死・心停止ドナーからの移植と生体膵臓移植が行われています。膵臓移植には、① 膵腎同時移植、②腎移植後膵臓移植、③膵臓単独移植がありますが、① 膵腎同時移植が最も多い移植法となっています。当科ではこれまでに 2例の生体膵腎同時移植のレシピエントの経験があります。いずれも膵臓の生着は良好で、術前に試行していたインスリン注射を完全に中止できています。優れた治療法ですが、ドナー不足など解決するべき問題も残っています。

第二内科

腎移植

腎移植は、慢性腎不全の治療法として唯一根治を期待できる方法で す。近年の免疫抑制療法の目覚ましい進歩により、移植後の腎の生着率は生体腎、献腎ともに良好となってきました。また、長期の移植患者で問題となる感染症や心血管系合併症などの治療対策も確立されつつあります。最近では、透析療法を経ずに腎移植を行う先行的腎移植も開始されました。第二内科では泌尿器科、第一外科と協同して積極的に腎移植に取り組み、良好な成績が得られています。御希望のある患者様がおられましたら是非とも当科へご相談ください。

第三内科

造血幹細胞移植

造血幹細胞移植は難治性血液疾患に有効な治療です。造血幹細胞は患者さん自身から採取する自家移植と血縁者や骨髄バンクから提供される同種移植があります。患者さんは大量化学療法(+放射線照射)による前処置後に移植、体内で正常な血液細胞が再生します。高齢者では前処置を軽減したミニ移植を行います。

肝移植

肝移植は末期肝不全や劇症肝炎の場合の治療法です。脳死の方から肝臓を提供していただく脳死肝移植と近親者から肝臓を提供していただく生体肝移植がありますが、日本では、ほとんどが生体肝移植です。肝移植には適応基準を満たすこと、適切な肝臓提供者がいることが必要です。

眼 科

角膜移植

角膜移植は100年以上前から行われている手術です。目の黒目にあたる透明な部分が角膜で光を眼内に通し、レンズの役割があります。この角膜が濁ったり(ホシ)、変形したり(円錐角膜など)すると視力が低下します。このような濁ったり変形した角膜は、亡くなった方からいただいた角膜を移植することしか、現在、治療法はありません。当院では、富山県アイバンクから角膜の提供を受け、多数の角膜移植手術を行ってきました。最近では悪い部分だけを移植する角膜内皮移植手術も行われ、手術成績も良好になっています。

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