がん治療の現場から 富山大学附属病院 集学的がん診療センターの先端医療
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患者さんの症状に合わせ適切な治療法を選択─婦人科腫瘍に関する診療体制、主な疾患は?標準治療から遺伝子レベルの先端医療まで婦人科がんの根治とQOL向上に挑む婦人科腫瘍の診療体制には腫瘍外来と一般外来があります。子宮筋腫や卵巣嚢腫などの良性腫瘍は内視鏡手術を中心に行い、悪性腫瘍は腫瘍専門医を中心に、手術、化学療法、放射線治療で集学的に展開しています。婦人科の主な悪性腫瘍は子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がんです。全国的に子宮体がんが近年増加し、当院では全体の3~4割を占めます。次いで卵巣がん、子宮頸がんの順に多いです。子宮頸がんは若年化が進み、30歳代がピークです。子宮体がんは50~60歳で、卵巣がんは50歳代がメインです。20  産科婦人科 診療准教授中島 彰俊富山大学附属病院産科婦人科は、周産期、婦人科腫瘍、生殖・内分泌、女性医学の4つの診療領域で成り立ち、診断・治療・その後のケアまでトータルで“女性の一生”に関わる。婦人科の3大がんである子宮体がん・子宮頸がん・卵巣がんでは、さまざまな治療法やアプローチを試み、遺伝子レベルの治療や研究にも挑む。目覚ましく進化する婦人科のがん治療について、産科婦人科の中島彰俊診療准教授にうかがった。

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