緩和ケアマニュアル
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線量処方① 疼痛緩和を主体とした照射 8Gy/1回  40Gy/5回/1週間 30Gy/10回/2週間 以上3つの方法で同等の鎮痛緩和効果が期待できるとされる.また疼痛再燃までの期間,治療後の脊髄圧迫,骨折,QOL評価,有害事象等についても同等である.○神経障害性疼痛にも有効であるが,単回照射ではやや鎮痛緩和効果が劣る可能性がある.○照射後疼痛が再燃した場合,初回治療で効果が得られなかった場合にも再照射は有効である.なお単回照射では再照射の施行割合が高いことが知られている.○治療開始後数日以内に,一過性に疼痛が増強すること(フレア現象)がある.鎮痛薬を適切に併用する.また骨修飾薬の併用を適宜検討する.② 腫瘤形成性病変の疼痛緩和目的の照射 腫瘍の放射線感受性,大きさ,照射部位,照射野の大きさなどにより線量処方は様々である.③ 病的骨折の予防目的の照射 長管骨の溶骨性転移で,骨皮質が3㎝以上あるいは50%以上破壊されている場合は,予防固定術を行った上での術後照射が推奨される. 全身状態などから手術適応が無い場合の高リスク症例に対する放射線治療は比較試験による照明はされていな80

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