緩和ケアマニュアル
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 評価 以下の適応条件を満たす場合,麻酔科や緩和ケアチームなどにコンサルトする. ① 痛みの程度 全身投与の鎮痛薬での鎮痛が困難な場合 ② 痛みの部位 全身どこかの部位に痛みがある場合 ③ 副 作 用 管理困難な鎮痛薬の副作用が存在する場        合 ④ 患者の状態 適応 適応がある病態としては,以下のものが挙げられる. ① 薬物療法でコントロール困難な痛み  例)腫瘍の圧迫や浸潤による神経障害性疼痛,骨破壊が生じている骨転移痛,病的骨折による痛み,皮膚軟部組織への腫瘍浸潤による痛み,体動時の突出痛など ②薬物療法よりも高い鎮痛効果が得られることが予想される痛み  例)腹部や骨盤内の内臓痛e.神経ブロック 適応のある痛みに対しては即効性の鎮痛が期待でき,これにより鎮痛薬の減量やそれにともなう副作用の軽減が図れる場合もある.痛みが生じた段階から常時,鎮痛の一手段として考慮する.そして,患者のQOLの点から,神経ブロックの施行時期を考慮する.出血傾向やアプローチ箇所の感染などの病態が無い場合や,穿刺時の姿勢保持などに協力可能な場合41

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