緩和ケアマニュアル
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 平成18年8月8日「地域がん診療連携拠点病院」準備のための第1回キックオフミーティングが行われた.これはがん拠点病院の指定を受ける準備のためであった.書類提出期限まではかなり切羽詰った状態である.会議直前,がん治療部(現在集学的がん診療センターとして改組)の部長であった第2外科塚田一博教授より,“緩和医療ワーキンググループは君がやってくれ”と指名していただいたことが,このチームと関わり続けている由縁である.平成18年10月から緩和ケアチーム活動は開始され,平成19年1月31日,厚生労働省から富山大学附属病院はがん診療連携拠点病院の指定を受けたのであった. 今回,富山大学緩和ケアチーム活動の一つとして緩和ケアマニュアル富山大学附属病院版を作成することになった.平成9年度発行の富山医科薬科大学附属病院疼痛緩和治療マニュアルを基本にした簡単な改訂ですむと考えていたが,最近の緩和医療をめぐる進歩を踏まえて作業の準備を進めていくとかなり膨大な資料を集約していかなければならなかった. 平成19年4月に『がん対策基本法』が施行され,同法に基づく『がん対策推進基本計画』が同年6月に策定されてから,がん診療における緩和医療の重要性は当時と桁違いに増している.がん診療に携わる医師は緩和ケア研修会での研修が義務付けられ,薬剤師には緩和薬物療法認定薬剤師が誕生した.当院の看護師からはがん看護専門看護師,がん性疼痛看護認定看護師,緩和ケア認定看護師,乳がん序文

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