緩和ケアマニュアル
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・フェンタニルは蠕動抑制作用が少なく下記に配慮する. ① 下剤の量を減量する. ② 蠕動痛を生じたら,レスキューを使用するか,ブチルスコポラミンの静注・皮下注・筋注を行う. ③ 消化管閉塞による痛みを生じた場合はフェンタニル以外の薬剤へのスイッチを考慮する.・貼付剤は手軽な反面,調節性が不良(調節に時間がかかる)な為,改善が不良な時は注射薬への変更を考慮する.・フェンタニル速放性製剤(アブストラル)は突出痛に対して即効性を期待される薬剤であり,フェンタニル貼付剤開始時に一律に処方する必要はなく,原則的に既存のレスキュー薬が用いられる.・フェントステープ8㎎を超える増量を行なっても無効なことがあり,その際は他のオピオイドへのスイッチを考慮する. ★フェンタニル貼付剤から注射剤へ変更時の注意 ★フェンタニル貼付剤から注射剤へ変更時の注意 ★フェンタニル貼付剤から注射剤へ変更時の注意 ★フェンタニル貼付剤から注射剤へ変更時の注意・フェンタニル貼付剤剥離後に血中濃度が50%まで下がるのに17時間程度要する.よって,剥離と同時に変換予定量の半量で開始し,12時間後に全量投与とする.・貼付剤の吸収量は個人差が大きいので,注射への変換は,少量開始,漸増が基本.経口から貼付剤への換算表は,あくまでも目安にすぎない.や緩和ケアチームに投与量や変更方法を相談する.b.換算比・別冊子参照・オピオイドスイッチングに慣れていない場合は,薬剤師36

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