緩和ケアマニュアル
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 ⑷ オピオイドの副作用対策a.嘔気 評価1.嘔気とオピオイドの開始・増量との関連を確認する   オピオイド以外の原因も念頭に入れる.2.原因検索   可能であれば原因の治療を行う. ① 薬剤の見直し    減量中止 ハロペリドール(0.75㎎)1錠×1回/日眠前STEP1NSAIDs,SSRI(パロキセチンなど),ジゴキシン,化学療法薬 ② 血液検査(高カルシウム血症,腎機能障害) ③ 腹部所見,X線検査,便通の確認 (消化管閉塞,   便秘,胃潰瘍) ④ 画像検査(脳転移) オピオイドに伴う嘔気の治療オピオイド以外の原因の治療・ナルデメジン(0.2mg)1錠×1回/日制吐剤の経口投与・動くと嘔気がする⇒抗ヒスタミン薬 ジフェンヒドラミン1錠×3回/日・食後に嘔気がする⇒消化管蠕動運動促進薬ドンペリドン(10㎎)1~2錠×3回/日毎食前・1日中嘔気がする⇒ドパミン受容体拮抗薬プロクロルペラジン(5㎎)1錠×3回/日消化管μオピオイド受容体に拮抗して便秘予防だけでなく,嘔気にも効果が期待される27

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