緩和ケアマニュアル
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ヒドロモルフォン・1日1回製剤で,内服回数と錠数を軽減できる.・グルクロン酸抱合代謝であり,薬物間相互作用は少ない.・腎機能低下時にも使用可能.・最小規格が2㎎であり,最も低用量から開始可能.・呼吸困難感に対しても有効という報告がある.・注射薬の濃度が高く持続皮下投与で扱いやすい.フェンタニル・貼付剤・舌下錠・注射剤がある.・がん性疼痛には初回投与も可(必ず0.5㎎製剤から開始.継続的に有害事象を観察可な時).・他のオピオイドに比べて,便秘・嘔気が少ない.・腎機能障害時に推奨される.・貼布剤は慢性疼痛にも適応がある(処方医限定).・0.5㎎製剤が発売され細かい調節が可能となった.タペンタドール・ノルアドレナリン再取り込み阻害作用を併せ持ち,神経障害性疼痛にも効果が期待されている.・オキシコドンと比べて便秘,嘔気は比較的少ない.・速放性製剤はなくレスキューは他剤を使用する.・グルクロン酸抱合代謝で,薬物間相互作用が少ない.・腎機能障害時にも使用可能.・800㎎以上の使用経験が少なく実質的な投与上限.・乱用防止製剤である.メサドン・難治性の疼痛にも効果が期待される.・個体差が大きく,呼吸抑制,不整脈などのリスクもある薬剤である(処方医限定).・原則として緩和ケアチームに相談して処方する.20

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