緩和ケアマニュアル
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<各オピオイド製剤の特徴>コデイン・20㎎錠,10%散は麻薬の扱い.1%散は日本で麻薬としての扱いを受けないが,1回服用量が多くなる.・10%が脱メチル化されモルヒネとなり効果を発揮.・副作用はモルヒネと同じであるが,程度は低い.トラマドール・麻薬としての扱いを受けない.・弱オピオイドで,投与上限がある.・少量の強オピオイドで開始したほうが鎮痛効果が優れるという報告がある.・セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害作用もあり,神経障害性疼痛にも効果が期待されている.・強オピオイドと比べ,便秘が少ないとされている.・CYP2D6を阻害する薬剤との併用によりセロトニン症候群が出現する可能性がある.・慢性疼痛にも適応がある.・1日1回製剤がある(ワントラム錠).・トラマドール・アセトアミノフェン配合錠は非がん性疼痛のみの保険適応である.モルヒネ ・腎機能低下時には,活性代謝物(M-6-G)が蓄積して,傾眠や呼吸抑制が生じやすく原則禁忌.・呼吸困難感,咳嗽の軽減にも効果がある.・経口薬(MSコンチン錠)は他の強オピオイドより高価.オキシコドン・腎機能低下時にも使用可.・副作用はモルヒネとほぼ同等.・慢性疼痛にも保険適応がある(処方医限定).・神経障害性疼痛にも有用との報告がある.・乱用防止製剤がある(先発品).19

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