緩和ケアマニュアル
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 ⑴ NSAIDs・アセトアミノフェン 評価1)痛みの部位,出現時期など問診2)画像検査 骨転移の有無,がん性疼痛以外の痛み3)胃腸障害,腎機能障害,出血傾向,肝機能障害,気管支喘息の有無4)併用薬(ワルファリン,抗生剤など) 治療  NSAIDs・アセトアミノフェンを開始する① 定期投与を原則とする.② NSAIDsの場合,胃潰瘍の予防を行う.  ラベプラゾール,ランソプラゾール,エソメプラゾー  ル,ボノプラザンいずれかの投与を推奨する.③ レスキューの指示を行う.④ 胃腸障害,腎機能障害があれば,アセトアミノフェン  を推奨する.⑤ 骨転移痛があればNSAIDsを推奨する.・COX2選択的阻害薬は従来のNSAIDsより胃潰瘍発症の頻度が低い.・従来のNSAIDs(ジクロフェナクなど)は,COX2選択阻害薬よりも鎮痛効果が高いこともあり,副作用対策を十分に行った上での変更が有効なことがある.・経口摂取できない時は,ジクロフェナクNa経皮吸収型製剤・フルルビプロフェンアキセチル(ロピオン)注,アセトアミノフェン注,坐薬を使用する.・定期処方およびレスキュー指示は,NSAIDsの1日最大量を超えない範囲で1回量を処方する.・NSAIDsとアセトアミノフェンは一定期間併用しても良いが,1週間程度で見直しを検討する(1週間で必ず減13

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