緩和ケアマニュアル
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 3.アドバンス・ケア・プランニング(ACP)    について 「ACP」とは,自らが希望する医療・ケアをうけるために,大切にしていることや望んでいること,どこで,どのような医療・ケアを望むかを自分自身で前もって考え,周囲の信頼する人たちと話し合い,共有する取り組みのこと. 人生の最終段階における医療・ケアについては,医療従事者から適切な情報提供と説明がなされたうえで,本人と医療・ケアチームとの合意形成に向けた十分な話し合いを踏まえた本人による意思決定を基本とし,地域も含めた多職種から構成される医療・ケアチームとして方針の決定を行う.大切なのは「話し合いのプロセス」である. 話し合う内容は,現在の病状と今後の見通しのみならず本人の価値観や希望,人生や生活の意向を含む.それらは病状の経過とともに変化するため,人性の最終段階になってからではなくタイミングを見て早い段階から繰り返し行われるものである.これは,もしもの時に,信頼する人が代わりに治療やケアについて難しい決断をする場合の重要な助けとなる.*下記,厚生労働省HPを参考にACPをすすめる.「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン(改訂 平成30年3月)」「これからの治療・ケアに関する話し合い~アドバンス・ケア・プランニング~」4

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