緩和ケアマニュアル

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　１．緩和ケアとは　『緩和ケアとは，生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者と家族の痛み，その他の身体的，心理社会的，スピリチュアルな問題を早期に同定し，適切に評価し対応することを通して，苦痛を予防し緩和することにより，患者と家族のQualityofLifeを改善する取り組みである．（WHO2002）』　緩和ケアが必要な時期は，患者・家族が何らかの苦痛や心配を持ち，解決が必要になったときであり，患者の状態が「終末期」であるから「がん治療中」であるからという状態によって決まるのではない．患者に「苦痛」があるかどうかという点が重要．　『緩和ケアマニュアル』は，緩和ケアを必要としている患者・家族に携わる全ての医師・看護師・薬剤師・その他のコメディカルが，臨床ですぐに使える手引き書として使っていただけるように作成した．　また，緩和ケアは「がん」に限らないことから，「非がん」にも対応できるようにしている．「非がん」への緩和ケアに関しては，「Ⅴ．非がんに対する緩和ケア」参照．1Ⅰ．はじめに