緩和ケアマニュアル
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評価 国際リンパ学会病期分類,周径,圧痕性テストなどリハビリ 用手的リンパドレナージ(腋窩リンパ節郭清後の乳がん患者の浮腫発症率の低下:エビデンスレベルB) また用手的リンパドレナージにスキンケア,圧迫療法(弾性着衣・多層包帯法),運動療法を組み合わせた複合的理学療法は1995年より国際リンパ学会において標準治療とされている.リスク ドレナージや圧迫は,静脈環流増加による心負荷増加につながる可能性があり心不全やがん終末期患者には推奨されない.緩和目的であればタッチング程度のマッサージや軽圧迫の弾性チューブ包帯を使用する. 4)呼吸困難原因 肺内腫瘍や悪性胸水,心嚢水,貧血,全身衰弱にともなう呼吸筋疲労など,がんに関連したものと,開胸開腹手術や放射線肺臓炎,薬剤性肺障害など,がん治療に関連したもの,また慢性閉塞性肺疾患などの基礎肺疾患によるものがあり,それらが合併し重症化する場合もある.評価 修正Borgスケール,MedicalResearchCouncil(MRC),6分間歩行テスト,スパイロメトリーなどリハビリ 主な呼吸リハビリテーション手技としては深呼吸練習,胸郭理学療法,インセンティブスパイロメトリー,吸気筋筋力訓練,間欠的陽圧呼吸などがある.108

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