JCOG1210/WJOG7813L
「高齢者進行非扁平上皮非小細胞肺癌に対するドセタキセル単剤療法とカルボプラチン・ペメトレキセド併用後ペメトレキセド維持療法のランダム化比較第Ⅲ相試験」
75歳以上の進行非小細胞肺がんの患者さんに対する標準治療は、ドセタキセル単剤の化学療法なのですが、その治療効果はまだまだ十分なものとは言えず、よりよい治療法を開発しなければなりません。
75歳未満の進行非小細胞肺がんの患者さんの場合には「カルボプラチン」もしくは「シスプラチン」を他の抗がん剤と併用する治療が標準治療として行われています。
カルボプラチンとシスプラチンは同じような作用を持つ抗がん剤で、カルボプラチンの方が吐き気などの副作用が軽いことから、広く用いられています。 そこで私たちはカルボプラチンを用いた併用療法を高齢の患者さんに応用することでより高い効果が得られるのではないかと考えました。 しかし、カルボプラチンとペメトレキセドの併用療法は効果が高いことが期待されてはいますが、体にかかる負担、副作用などを含めて、 治療の長所や短所を現在の標準治療であるドセタキセル単剤と実際に比べたことがないため、本当にどちらが優れているのかは、わかっていません。
そこで、今回、特に75歳以上の患者さんについて、これらの2つの治療を比較し、標準治療である、「ドセタキセル単剤療法」にくらべて、 「カルボプラチンとペメトレキセドの併用療法」がはたして優れているのかどうかを確かめるために、この臨床試験が計画されました。