みなさんは「フレイル」という言葉を聞いたことはありますか？

「フレイル」とは加齢とともに、心身の活力（筋肉や認知機能など）が低下し、生活機能障害や要介護状態・死亡のリスクが高くなった状態をいいます。また、加齢に伴う身体の変化ばかりでなく、社会面や精神面も「フレイル」へ影響するといわれています。ですが、不安に思われなくても大丈夫です。「フレイル」は改善や予防ができます。

「フレイル」の予防には栄養と運動が効果的です。

3食栄養バランスの良い食事を食べることと適度な身体活動が予防のカギとなります。
栄養バランスの良い食事は身体づくりの基本です。主食・主菜・副菜をそろえて食べることで栄養バランスが整います。身体機能の低下をすすめないために、日常的に行える散歩や体操、畑仕事なども「フレイル」予防の第一歩となります。

「フレイル」予防として、日々の食卓では少しの心がけが大切です。

今回は、筋肉や血をつくるもととなる栄養素であるたんぱく質に注目してみたいと思います。
たんぱく質という栄養素は健康志向の広がりから、知っているという方も多いのではないでしょうか。英語でいうところのプロテインです。たんぱく質と聞くとなんだかよくわからないけど、プロテインと聞くと身体を強くしてくれそうと感じるかもしれませんね。
私たちの身体は筋肉だけでなく、臓器・皮膚・毛髪・血液・ホルモン・酵素・免疫物質など、多くの部分がたんぱく質からできています。
たんぱく質は約20種類のアミノ酸が数十～数万個結合したものです。その20種類のアミノ酸のうち9種類が体内での合成が少ないため、必須アミノ酸とよばれ、不足しないように、食事から摂取する必要があります。
しかし、たんぱく質は身体に貯蔵する事が出来ません。ですので、定期的にたんぱく質の補給が必要となります。
インフルエンザや風邪により体調を崩して寝込んでしまうと、筋力低下が起こりやすくなります。栄養バランスの良い食事で免疫能を高め、風邪や寒さに負けない身体をつくり、日常生活を活発に過ごし「フレイル」予防を目指しましょう。

たんぱく質を含む食品

動物性たんぱく質を含む食品

たんぱく質を多く含む　・魚介類　・肉類　・卵　・乳・乳製品類（牛乳・ヨーグルト・チーズ）

植物性たんぱく質を多く含む食品

たんぱく質を多く含む　・大豆製品（豆腐・納豆）

たんぱく質を少量含む　・穀類　・野菜類　・芋類　・果物類　　

たんぱく質食品を食べる事が大切だと分かって頂けたと思います。
しかし、いくら身体に必要であっても、たんぱく質食品の食べ過ぎには注意！
摂取したたんぱく質は体内で消化・分解され利用されたのち、老廃物となり、腎臓を介して体外へ排泄されます。たんぱく質の摂りすぎは腎臓への負担となり、腎機能低下をおこしやすくする可能性があるため、偏った食べ方や過剰な摂取には気をつけましょう。

1日のたんぱく質摂取目安量を知ろう～手ばかりを活用しましょう～

フレイル予防に　秋・冬の簡単献立

栄養価650kcal　たんぱく質25g　脂質24g　炭水化物84ｇ　食塩2.1g　

• サンマの塩焼
• きのこソテー
• かぶのゆず風味和え
• りんごヨーグルト
• ごはん

作り方　2人分

〇さんまの塩焼き〇

①さんまはうろこをおとし、軽く水洗いする。
②さんまはキッチンペーパーなどで水をふきとり、塩をふり、10分程度おく。
③さんまの表面の水分をキッチンペーパーで軽くふき取る。
④グリルはあらかじめ2～3分ほど加熱しておき、その後さんまをいれ、中火で約8-9分間焼く。
⑤さんまを皿に盛付け、大根おろしを添える。

〇きのこソテー〇

①きのこは石づきをとり、かるく水洗いする。
②大きいしめじやヒラタケは食べやすい大きさに割く。
③フライパンにサラダ油をひき、熱したフライパンにきのこをいれる。
④フライパンをふったり、箸などできのこを混ぜたりせず、きのこに焼き色がついてしんなりしてくるまで待つ。
⑤きのこに焼き色がついたら塩、胡椒をふり、さっと炒める。
⑥皿に盛付け出来上がり。

〇かぶのゆず風味あえ〇

①ゆずを洗い、1/2にカットし、皮用と果汁用にわけ、合わせ酢の材料を合わせておく。
②かぶは皮をむき、薄くスライスし塩を振っておく。
③人参は千切りにする。
④②を水洗いし、軽く水を絞る。
⑤③と④を混ぜ、作っておいた合わせ酢をあわせる。
⑥おろし金でゆずの皮をおろし、⑤に合わせ、和える。
⑦皿に盛付け出来上がり。

〇りんごヨーグルト〇

①リンゴは洗い、角切りにする。
②①とヨーグルトを混ぜ、皿に盛り付ける。