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お知らせ

第50回地域連携研修会を実施

 2018年5月14日(月)19時より、第50回地域連携研修会が本学、多目的研修室にて開催されました。本学附属病院 神経精神科の3人の先生に、ご講演いただき、会場には近隣の連携病院、連携診療所の先生方や学内の職員の合計66人が参加され、大変有意義な研修会となりました。講演内容は以下の3演題です。

「 ふたり主治医制の提案:認知症の病診連携」
富山大学附属病院 神経精神科 助教 木戸幹雄 先生

「 うつ病の入院治療:修正型電気けいれん療法と反復経頭蓋磁気刺激療法」
富山大学附属病院 神経精神科 講師 樋口悠子 先生

「治療抵抗性統合失調症のクロザピン治療:入院および通院医療機関の連携システム」
富山大学附属病院 神経精神科 助教 笹林大樹 先生

 木戸先生のご講演では、認知症について、その概念、全国および富山県の有病率等をお話しされ、認知症患者が年々増加し、特に65歳以上の高齢者の15%程度(7人に1人)が罹患していると紹介されました。そして、我が国の施策として、住み慣れた地域で過ごせるよう種々の取り組みがなされていることを紹介されました。また当院での『もの忘れ外来』の診療状況をお話しされ、初回、及び、定期的な画像検査を含む各種評価と薬物療法の継続の重要性をお話しされ、その手段として、その後のフォローを近隣の診療所で行って頂く、『ふたり主治医制』を提案されました。是非、連携登録医の先生方には『ふたり主治医制』にご参加いただきたいと思います。
 樋口先生のご講演では、うつ病について、その概念や診断のための手順等を紹介いただき、治療は、薬物療法や心理的な治療等を中心に行うものの、これらに抵抗性の症例が30%程度存在し、そのような患者に対しての、修正型電気けいれん療法(mECT)と反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)の有効性についてご紹介いただきました。mECTを当院では安全を期し、入院加療にて行っており、きわめて高い有効性を得ていることを紹介されました。またrTMSについては、まだ保険未収載ではあるものの、当院にて臨床研究として倫理委員会の承認を得て施行していることを紹介されました。是非、治療抵抗性のうつ病の管理に悩まれている先生方には、患者さんをご紹介いただきたいと思います。
 笹林先生のご講演では、統合失調症の概念、そして現在の治療体系についてお話しされ、特に治療抵抗性の統合失調症患者に用いられるクロザピン療法についてお話しされました。クロザピンは無顆粒球症や糖尿病などの副作用が出現する事が有るため、その使用には、クロザピン患者モニタリンサービス(CPMS)への全例登録が必須であり、CPMSに基づいた、病診、病病連携の推進についてお話しされました。
 是非、本日の会を1つの節目として、認知症、うつ病、統合失調症等の神経精神疾患に悩める患者さんのために病診連携、病病連携を推し進めていきたいと思います。
 第51回地域連携研修会は、平成30年7月5日(木)19時より、富山大学附属病院 総合臨床教育センター2階『多目的研修室』にて開催されます。担当は、富山大学附属病院第一内科が担当になります。是非ご参加下さい。なお、『連携登録医制度』への登録希望、当院の電子カルテ情報を参照出来る『地域医療連携システム』への登録を希望される先生方におかれましては、当院医療福祉サポートセンターへ御連絡いただければ幸いです(renkei@med.u-toyama.ac.jp)。