2017年2月より、IVA治療を行う
『 P.O.I外来 (卵巣機能不全外来) 』 を開設しました。



早発閉経と診断された方は、「P.O.I外来」でお話を聞いてみませんか?

早発閉経とは?

 ヒトの卵子は胎児期に作られ、出生時には約100万個の卵子をもって生まれてくると言われています。その卵子は年齢を重ねるにつれて減少し、1000個未満となると閉経すると言われています。
 日本人の閉経の平均年齢は50歳前後と知られていますが、月経があるということは卵巣の中に
成熟した卵子が存在することを示しています。 しかし原因は不明ですが、約1%の女性は40歳
よりも前に卵子が減少し閉経してしまうことがあり、早発閉経と言われています(図1)。


(図1)卵子数と年齢の関係


 日本には30歳台の女性が、約800万人います。約1%となると8万人位の女性が早発閉経になっていることになります。早発閉経の方は、卵子の数がとても減少しているので排卵誘発剤を使っても
排卵せず、お子さんを得ることが非常に難しい状況でした(図2)。


(図2)早発閉経と妊娠



卵巣賦活化法(IVA)とは?

 共同研究者である聖マリアンナ医科大学の研究グループは、早発閉経女性に対して卵巣を手術で
切除後、体外で培養して卵子を特殊な薬で活性化させ、再び卵巣のあった場所に移植することにより卵巣を活性する方法を発表しました(図3)。
 まず、患者さんの卵巣を腹腔鏡手術で摘出し、卵巣を薄くして凍結保存しておきます。その後、
保存していた卵巣を特殊な試薬で刺激し、細かくしてから、自分の卵管付近に移植します。
自分の組織(卵巣)を自分の体に戻すので、自家移植と言われています。
この方法は、IVA;in vitro activationと命名され、早発閉経で悩まれていた患者さんにとって、
画期的な治療になると全世界から注目されています。
 治療後は、排卵誘発剤を使用すると、卵子が発育するようになります。これまで国内外の複数の
施設でIVAが行われており、この治療により効率的に卵子が得られ、妊娠・出産例も報告されて
います。


(図3)卵巣賦活化法の概要



富山大学での試み

 2017年から、私たち富山大学産婦人科でもIVAを行うこととなりました。日本産科婦人科
学会からも、IVAを富山大学で行うことの承認を受けております。
 なかなか卵子を得ることができない難治性の不妊患者さんに対しても、将来的にはこの技術を応用していきたいと考えております。
 本治療は特殊な治療ですので専門外来(P.O.I外来)を設置し、専門のスタッフが対応をさせていただきます。ご興味のある方は専門外来への受診をお願いいたします。



<IVAにかかる費用について>

 本治療法は医療保険の適用とはならない特殊な医療となります。
 そのため、治療は高額となってしまいます。
 初回の卵巣摘出時に約71万円の費用がかかることになります。摘出した卵巣の中に卵子が残っているかを検査します。卵子が残っている場合は特殊な薬で卵子を活性化した後に、卵管付近に移植します。この費用が約110万円となります。別途、入院前、退院後に受診等する費用がかかります。(費用の詳細については、費用一覧を参考にしてください。)
 早発閉経になられた方が、この治療によりお子さんを持てることができれば、私たちスタッフも
これ以上の喜びはありません。治療をするかお悩みになっているならば一度当院にご相談ください。


(費用一覧)

(消費税等は含む)



<P.O.I 外来の申込みについて>

 希望される方は、予約が必要になりますので次の方法でお申込みください。


● 診療所、病院からの紹介により、P.O.I外来を希望する場合

(他の医療機関を通じて予約)

① P.O.I外来(IVA治療)を希望される方は、紹介元医療機関を受診してください。

② 紹介元医療機関は、医療福祉サポートセンターへ電話にて相談依頼をしてください。

③ 紹介元医療機関は、医療福祉サポートセンターと電話にて予約日の日程調整をしてください。(P.O.I外来は、毎週水曜日(祝日除く)午後2時1名)

④ 紹介元医療機関は、『P.O.I外来申込書』をFAXしてください。

⑤ 紹介元医療機関は、希望者に予約日をお伝えください。


  お申し込み先   医療福祉サポートセンター
  電 話 076-434-7804(予約専用)
  FAX 076-434-5104


● 診療所、病院からの紹介を受けず、P.O.I外来を希望する場合

(当院通院中の方)

① 主治医から言われた「産科婦人科の予約日」に産科婦人科を受診してください。

② 産科婦人科受診時に、「P.O.I外来」での相談の希望を伝えてださい。

③ ②の予約日に「P.O.I外来」の予約をお取りします。問診表等必要書類を記載してください。

(当科の受診歴がない、もしくは以前通院していた方 → 外来で直接予約)

① 月曜日~金曜日(祝祭日除く)の8時30分~11時までに産科婦人科を受診してください。(初診料(自費)がかかります。)

② 「P.O.I外来」の予約をお取りします。問診表等必要書類を記載してください。
※ 受診された日は「P.O.I外来」の相談は行いません。
  相談は、「P.O.I外来」の予約日に行います。

※ 申込みを希望される方は、
 『P.O.I外来申込書』『問診票』『P.O.I外来にかかる料金確認書』をダウンロードし、
 必要事項を記入してください。


P・O.I外来申込書(PDF) ------事前に病院へFAXまたは郵送が必要です
問診票(PDF) ------当日持参してください
P.O.I外来にかかる料金確認書(PDF) ------当日持参してください

<P.O.I 外来1回目の受診の流れ>

① 予約日当日に、病院1階玄関ホール『1番』窓口で受診手続きをしてください。
受付に多少時間がかかりますので、予約時間の20分前にはお越しください。
当院の受診カード(診察券)をお持ちの方はご持参ください。
(料金確認書は忘れずにご持参ください。)
(問診票、料金確認書は忘れずにご持参ください。)

② 受付後、産科婦人科外来へお越しください。カウンセリングを行います。

(必要があれば2回目以降もカウンセリングを行います。2回目以降のカウンセリングが必要になった場合も必ず予約が必要になります。医師にご確認ください。)

③ ②の結果、検査等を同日に行う場合は、検査終了後、専用会計箋を『5番』窓口へ提出してください。後日検査等を行う場合は、検査日に病院1階玄関ホール『2番』で受診手続きを行い、
検査終了後、専門会計箋を『5番』窓口へ提出してください。



<P.O.I 外来2回目以降の受診の流れ>

① 予約日に病院1階玄関ホールで受診の手続きをしてください。

(入院される場合は、『3番』窓口、外来受診の場合は、『再来受付機』又は『2番』窓口で
受診手続きをしてください。)

② 受付後、産科婦人科外来へお越しください。


<P.O.I外来後、IVA治療を行い凍結保存の継続を希望される場合>

 IVA治療を行い凍結保存の継続を希望される場合は、1年ごとに「卵巣組織 凍結保存継続 
同意書」の提出が必要になります。
 卵巣組織凍結保存を希望される方には、病院から同意書をお渡ししますので、同意書有効期限前
までに更新手続きを行ってください。
 お渡します同意書を紛失された場合には、「卵巣組織 凍結保存継続 同意書」をダウンロードし、必要事項を記入のうえ、1部を病院へ提出または郵送してください。


 「卵巣組織 凍結保存継続 同意書」  -----病院へ提出または郵送が必要です


[郵送先]〒930-0194 富山県富山市杉谷2630
            国立大学法人富山大学附属病院 産科婦人科外来「P.O.I外来」 宛


<P.O.I外来担当医>

吉野 修 日本産科婦人科学会 専門医・指導医
日本生殖医学会 専門医
日本産科婦人科内視鏡学会 技術認定医
吉江 正紀 日本産科婦人科学会 専門医・指導医
伊東 雅美 日本産科婦人科学会 専門医
NPO法人Fine ピア・カウンセラー
日本生殖心理学会 生殖医療相談士
小林 睦