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病院概要

再整備計画

再整備計画

 富山大学附属病院の再整備計画は、以下の5つのコンセプトを掲げ、平成20年度から大きく6つの期間に分けて実施しています。すでに第1期~第5期を令和4年度までに完了しており、計画は最終段階に入っています。
 最終第6期においては、MRI棟の増築をはじめ、将来的な「高度救命救急センター」の設置を見据えた救急部門の改修・増築とともに、中央診療棟等の再整備未着手部分について、機能強化と老朽改善のための改修を実施します。

 

病院再整備計画

 

病院再整備計画の概要

 富山大学附属病院の再整備計画は、以下の5つのコンセプトを掲げ、平成20年度から大きく6つの期間に分けて実施しています。すでに第1期~第5期を令和4年度までに完了しており、計画は最終段階に入っています。
 最終第6期においては、MRI棟の増築をはじめ、将来的な「高度救命救急センター」の設置を見据えた救急部門の改修・増築とともに、中央診療棟等の再整備未着手部分について、機能強化と老朽改善のための改修を実施します。

再整備計画における5つのコンセプト

1.先端医療の実践

①がん治療拠点病院としてのがんセンター整備
②集学的治療を可能にする手術室整備と先端手術の実施
③移植・再建医療の開発と実践
④遺伝子診断と新規治療の開発・応用
⑤内視鏡・光学医療の施設整備、開発応用
⑥画像診断法の開発と各種画像情報の統合
⑦高機能ドックの実施
⑧細胞・組織移植治療の開発と応用
⑨高度医療技術研究室の準備

2.救急医療・プライマリーケアの充実

①救急体制の充実
②プライマリーケアの充実

3.プライバシー環境の充実と癒し空間の提供

①療養環境の充実
②診療環境の整備
③患者の自立性向上の支援と地域との連携
④動線の整備
⑤防犯・防災システムの見直し

4.東西医学の融合

①東西両医学の相互補完的な融合治療の提供
②東洋医学の臨床教育の提供
③科学的手法による東洋医学への臨床研究推進

5.教育環境の充実

①学部学生、大学院生及び研修医の臨床実習・研修内容の充実
②医学・看護学・薬学教育のネットワーク構築
③地域における医薬教育の推進・支援

工事計画

富山大学附属病院 再整備年次計画表

※画像をクリックすると拡大画像が表示されます。

富山大学附属病院 再整備年次計画表

○患者さんには、工事期間中、ご不便をおかけしますが、よりよい診療環境の整備に向けた本計画の実施にご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

再整備の進捗状況

■第1期

新病棟(南病棟)新築〔終了〕

完成年度:平成22年度

病院再整備計画の第1弾として、新病棟(南病棟)を建設しました。
患者さんが今まで以上に快適な療養生活を送ることができるよう、南病棟では従来の病棟に比べ、個室病室を大幅に増やしたほか、1階部分には各種サービス施設(フードコート、コンビニ、理容室、簡易郵便局など)を整備し、病院アメニティーの充実を図りました。

新病棟(南病棟)新築

■第2期

北病棟(旧東・西病棟)改修〔終了〕

完成年度:平成24年度

これまでの東・西病棟は、新たに北病棟として生まれ変わりました。
患者さんのプライバシー環境の充実を目的に、それまで主力だった6床室を解消し、南病棟と同様に4床室と個室を多く設置したほか、新たに食堂・ディルーム、談話スペースを設けるなどゆとりの空間も整備しています。

手術部改修〔終了〕

完成年度:平成25年度

年々増加する手術件数に対応するため、手術室の増室を含む手術部の改修工事を行いました。この改修により、手術室が2室増えたことに加えて、全室の部屋面積も1.5倍となったほか、3Dカメラシステムの使用が可能となるなど、高度医療の提供にふさわしい新しい手術部になりました。

手術部改修

■第3期

外来診療棟の増築・改修〔終了〕

完成年度:平成29年度

外来診察室等の狭隘化の解消のため、外来診療棟の増築及び改修を行いました。
一新された外来棟は、白と木目を基調とした外来ホールに加え、待合室をラウンジ方式とするなど明るく開放感のある造りとなっています。各診察室はプライバシーを保つため個室としたほか、外来フロアにはエスカレーターと各所に受付を設置しており、患者さんにとって快適な医療環境となるように様々な工夫を施しています。

外来診療棟の増築・改修

■第4期

厨房棟新築〔終了〕

完成年度:令和2年度

既存厨房の老朽化に伴い、新たに厨房棟を建設しました。
衛生面に配慮して厨房部をドライシステム化することで衛生環境の改善を図るとともに、最新の調理器具も導入しています。また、調理方式として、新しくニュークックチル方式を導入することで、より安全・安心で美味しい食事を提供することが可能となりました。

厨房棟新築

■第5期

リハビリテーション部改修〔終了〕

完成年度:令和4年度

1階から地階へ移転し、これまでより広いリハビリテーション部となりました。
地階ながら、屋外と地続きであるため、大型の窓からの採光があり、リハビリ室を囲むように屋外リハビリスペースも備わっています。また、スペースの拡張により、様々な訓練機器や計測装置が新たに導入され、患者さんへ最良の治療を提供する環境が整いました。

リハビリテーション部改修

■第6期

▶中央診療棟の改修

○透析部

完成年度:令和6年度(予定)

これまでの中央診療棟3階から1階(旧・リハビリテーション部)へ移転します。
透析室では、これまでよりベッドの間隔を広げ、スペースを十分に確保するとともに、感染対策用に衝立を設置します。また、陰圧管理が可能な隔離透析室を設け、空気感染症への対応強化を図ります。

○薬剤部

完成年度:令和7年度(予定)

薬剤部内の全面改修を行います。工事期間中は、調剤機能が一時的に仮移転するため、患者さんにはご不便をおかけしますが、改修後は現状2つの階に分かれている調剤部門をワンフロア化し、調剤作業の効率が大きく改善します。
これにより、更に安全で質の高い薬物治療を提供できるようになります。

○病理部

完成年度:令和7年度(予定)

これまでの中央診療棟2階から3階(現・透析部)へ移転します。
この移転により、手術室から近くなり、最新の環境が整えられ、病理検査機能の向上が図られます。

○検査・輸血細胞治療部

完成年度:令和8年度(予定)

既存部分の改修に加えて、当院の検査体制の課題解消に向けた施設整備を併せて行います。採血室を拡張し、採血台とスタッフを増やすとともに、十分な待合スペースも確保し、待ち時間短縮と患者サービスの向上を図ります。また、エコー室は個室化した上で静寂な環境に移動し、患者さんのプライバシーを確保します。

検査・輸血細胞治療部

▶災害・救命棟の増築・改修

完成年度:令和7年度(予定)

災害・救命棟は改修に加えて、既存部分の延長線上に増築棟を建設します。
これにより、将来的な「高度救命救急センター」指定を見据え、重症患者への処置・蘇生に対応できる十分な広さの初療室やECU病床を整備します。
また、増築棟はトリアージ棟とも接続することで、大規模災害へも備えています。

▶新MRI棟の新築

完成年度:令和7年度(予定)

既存のMRI-CT棟の老朽化に伴い、新たにMRI棟を建設します。
新築のMRI棟では、最新のMRI装置の導入に加えて、装置の数を増設することで検査の待ち時間の縮減を図ります。また、4室のMRI検査室に対して、操作室を1室にまとめる配置とすることで、より迅速に急変患者さんへの対応が可能となります。

新MRI棟の新築

その他の施設整備

 富山大学附属病院では、富山県における地域の中核病院として地域や患者さんのニーズに応えるため、再整備計画とは別に必要な施設整備を実施してきました。ここではその一例をご紹介します。

外来トリアージ棟の建設

完成年度:令和3年度

新型コロナウイルスを始めとする感染症のパンデミック等の大規模災害に対応する施設として、外来トリアージ棟を整備しました。
外部から直接出入りできる入口を設け、独立した動線を確保し、陰圧診察室を整備することで、感染症の院内への持ち込みを防止するとともに、大規模災害時に患者さんの重症度や緊急度を優先して治療順を整理するスペースを確保することで、感染症のみならず、自然災害や大規模事故等の緊急時にも幅広く対応可能な施設となっています。また、2階には日帰り手術室を整備することで、様々な手術ニーズへの対応ができるようにしています。
新型コロナウイルス感染症の蔓延期にはウイルスを院内へ持ち込まない対策として大きく機能しました。

外来トリアージ棟の建設

感染症病床の整備

完成年度:令和3年度

当院が「第二種感染症指定医療機関」に指定され、より多くの新型コロナウイルス感染症や二類感染症(結核、SARS、MARS等)の患者さんを安全に受け入れるため、感染症病床を北7階に2床整備するとともに、簡易陰圧室も整備しました。
病室に陰圧化空調を導入したほか、感染患者さんとの直接接触を避けるため、パスボックスや病室前通路に自動ドアを設置するなど、万全の感染対策が施されているとともに、ECMOや人工呼吸器にも対応できます。
新型コロナウイルス感染症の重症患者を受け入れつつ、特定機能病院としての役割を果たすことに大きく貢献しました。

感染症病床の整備

立体駐車場の建設

完成年度:平成26年度

民間事業者の資金及び技術的能力を活用するPPP事業により、立体駐車場を建設しました。全5階建てで収容台数は約250台であり、3階は『富山県ゆずりあいパーキング』となっています。また、平成27年度には新外来棟との連絡通路を建設し、雨や雪の日でも天候を気にすることなく、院内へ移動いただけるようになりました。

立体駐車場の建設

ヘリポートの整備

完成年度:平成26年度

ヘリコプターでの患者搬送時の離着陸場としてヘリポートを整備しました。
災害・救命棟に隣接して設置しているため、災害時のスムーズな受入れが可能となっており、災害拠点病院としての体制充実を図りました。富山県警察航空隊及び富山県消防防災航空隊のほか、富山県ドクターヘリなどの受入れを行っています。

ヘリポートの整備