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形成再建外科・美容外科

形成再建外科・美容外科

診療体制・業務内容

「形成外科」は、頭のてっぺんから爪先まで、あつかう範囲が広いのが特徴です。身体の表面の先天性(うまれつき)、後天性(うまれたあと)にかかる病気や、外傷(けが)による形の異常を、手術をはじめ特殊な治療法を駆使して正常に治します。そしてきれいに、より美しく治療することを目標に掲げています。わたしたちは、「形成再建外科・美容外科」の治療が機能の回復につながり、最終的には患者さんの生活の質(QOL)や、満足度を向上させることを治療のゴールと考えています。

当院では消化器・腫瘍・総合外科(第二外科)をはじめ、口腔外科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科など、数多くの外科系の診療各科の医師と連携して診療を行っています。

富山大学附属病院では、当科をはじめ乳腺科・内分泌外科、遺伝子診療部門、がんゲノム・集学的がん診療部門、放射線診断および治療部門、病理部門など複数の専門家チームからなる「乳がん先端治療・乳房再建センター」が、乳がんの診断、治療から乳房再建までを系統的に行う体制ができています。「形成再建外科・美容外科」では、患者さんがお受けになる乳がん手術、放射線や薬物などの補助療法、患者さんのご希望、乳房の形態と大きさ、体型、挙児希望、背景などを考慮して、一人一人に最適な乳房再建法を提案いたします。

2021年4月から、リンパ浮腫に対するチーム医療、専門外来を開始しました。手術治療と複合的理学療法を合わせて行います。

性同一性障害の患者さんに対して、外科治療を提供するために、富山大学ジェンダー・チームが発足しました。乳房切除術、性別適合手術を開始いたします。

主な対象疾患

  1. 新鮮外傷、新鮮熱傷
    切創、擦過傷、裂挫創、刺創、咬傷など
  2. 顔面骨骨折および顔面軟部組織損傷
    鼻骨骨折、頬骨骨折、眼窩底骨折、上顎骨骨折、下顎骨骨折など
  3. 顔面の先天異常
    副耳、埋没耳、小耳症、先天性眼瞼下垂、唇裂・ロ蓋裂など
  4. 手、足の先天異常、外傷
    合指症、多指症、多合趾症など
  5. その他の先天異常
    陥没乳頭、副乳、臍ヘルニア、漏斗胸、ポーランド症候群など
  6. 母斑、血管腫、良性腫瘍
    脂腺母斑、表皮母斑、色素性母斑、太田母斑、単純性血管腫、いちご状血管腫、皮膚皮下腫瘍など
  7. 悪性腫瘍およびそれに関連する再建
    乳房再建、頭頸部再建、消化器再建、リンパ浮腫に対する複合治療、外性器再建、皮膚悪性腫瘍の切除と再建
    (基底細胞癌、扁平上皮癌、ボーエン病、乳房外パジェット病)など
    ≪顔面の皮膚腫瘍手術≫
    顔面や手足などの露出部の皮膚腫瘍(良性も悪性も)については、しつかり腫瘍を切除することが大切ですが、同時にきれいに治すことも重要です。形成外科、美容外科の技術を駆使した治療を行います。
  8. 瘢痕、瘢痕拘縮、肥厚性瘢痕、ケロイド
    ≪傷痕(きずあと)のケアと手術≫
    手術やケガの後の傷痕を、最初はテーピングや薬物療法などの手術以外の方法で治療します。傷痕が目立つ患者さんには、経過をみて手術治療を行う場合もあります。
  9. 褥瘡、難治性潰瘍
  10. 美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング
    豊胸術、脂肪吸引、脂肪移植、重瞼術などの手術治療
    レーザー治療、シミ、シワ、くすみ、毛穴、にきび肌、色素沈着などの非手術治療
    ≪いぼ・ほくろのレーザー治療≫
    当科では、美しい仕上がりにこだわった、形成外科専門医による“メスをいれない治療”も行っています。盛り上がったシミ、目周りの小さなプツプツ(稗粒腫など)、首の小さないぼ、目の近くや唇のほくろ、ウイルス性いぼもレーザーでの治療が可能です。
    ≪シミ、シワ、くすみ、毛穴、にきび肌、色素沈着などのお肌の悩み≫
    レーザー治療、トレチノイン・ハイドロキノン外用薬、レチノール製品、内服薬など様々な治療法の中から、お一人お一人の状態や希望にあわせた無理のない治療を提案致します。
  11. 性同一性障害
    乳房形成術(乳房切除、乳房増大、乳頭縮小)、性別適合手術。
  12. その他
    眼瞼下垂症、顔面神経麻痺、腋臭症、毛巣洞、陥入爪、義眼床手術など
    ≪まぶた(眼瞼)の手術≫
    以前と比べてまぶたが下がって重たい・前が見えにくい・首や肩がこるといった症状を認める眼瞼下垂症や、まつ毛が目に当たってチクチクするなどの症状を認める眼瞼睫毛内反症などに対して手術を行います。手術時間は 1時間~1時間30分ほどで、一泊入院、もしくは日帰りでの手術が可能です。

高度な専門医療

《乳がん術後の乳房再建術》

  • 自家組織(穿通枝皮弁、脂肪注入)を用いた乳房再建を主に行っています。脂肪を用いて温かく柔らかく美しく自然な形態と大きさの乳房再建を目指しています。
  • 乳がん先端治療・乳房再建センター:乳がんの根治性と乳房の整容性両立を目指して、乳腺科・内分泌外科とコラボレーションして乳がん手術から乳房再建までを、一貫したチーム医療で行っています。治療開始前に、患者さん毎に乳房の皮膚切開から乳房切除の方法にいたるまでを、乳腺外科チームと打ち合わせを行い、最良の結果が得られるようにいたします。
  • 遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の患者さんにはリスク低減乳房切除術(RRM)と、自家組織による両側同時乳房再建術も選択できます。
  • 血管を細かく描出する造影3DCT検査を施行して、術前に詳細なシミュレーションを行います。治療開始前に綿密な治療計画を立て、患者さんやご家族に治療法について詳しくご説明します。
  • 皮弁、脂肪採取部では、筋体を採取せず身体の負担を少なくした再建に努めます。また採取部も減量効果により美しく自然な仕上がりをめざします。
  • 患者さんのご希望、体型により腹部(お腹)、殿部(お尻)、大腿部(太もも)、腰部(ウエストライン)などから皮弁や脂肪を採取して、乳房再建を行います。
  • 希望する患者さんには乳房インプラント(人工乳房)による再建も行います。治療後も定期的なフォローアップを行っています。
  • 乳房の再建術後に、乳頭乳輪再建術もできます。局所皮弁、健側からの部分移植、植皮術、tattooなどの方法から選択しています。
  • 乳房再建後の変形や痛みでお困りの患者さんの診療も行います。

《脂肪注入による乳房再建と再生医療》

  • 培養脂肪幹細胞を併用した脂肪注入による乳房再建(第二種:再生医療)を提供します。国内の大学病院での実施施設はわずかです。
  • 乳がん術後で、痩せている患者さん、両側乳がんの患者さんの再建に適しています。また放射線を照射された乳房皮膚の修復目的で、この治療を用いることがあります。
  • 先天性(うまれつき)に乳房が低形成の患者さん、欠損している患者さんも治療の対象となります。
  • 治療開始前に局所麻酔にて20mlの脂肪を吸引で採取をし、これを材料にして脂肪幹細胞を増やします。
  • 吸引で採取した新鮮な脂肪に培養脂肪幹細胞を付加して、6ヵ月毎に治療部位に、目的の大きさになるまで注入移植を繰り返します。状況によりますが通常2~4回(平均で3回)の治療を行っています。
  • 移植脂肪の生着率を上げるため、手術前後の約4週間、ご自宅にて体外式乳房拡張器を装着していただきます。
  • 治療する部位、脂肪採取する部位に目立つ傷痕を残さず治療できます。
  • 短時間手術(片側で通常2時間)、短期間入院(2~3日間程度の入院)での治療が可能です。

《再建外科》

  • 当科では乳癌(乳腺外科)、頭頸部癌(耳鼻咽喉科・ロ腔外科)、骨軟部腫瘍(整形外科)、肝臓癌や膵臓癌の血管合併切除例(消化器外科)、外陰部癌(産婦人科)などの悪性腫瘍に対して外科系各科と合同で広範切除及び再建手術を行っています。
  • 当科の特徴として2~3mm程度の微小血管を顕微鏡下に吻合し、神経や筋肉・骨や腸管など様々な組織を自由に移植可能なマイクロサージャリーの技術を利用し再建手術を行っています。
  • 術後の良好な整容性(見た目)の獲得に加え、頭頸部領域では摂食機能や会話機能維持、四肢の手術では歩行機能や上肢機能の維持を考慮した再建を行っています。
  • これらの手術に加え、先天性の疾患や高度外傷、治療後の変形などの再建手術にも積極的に取り組んでいます。

《リンパ浮腫》

  • 乳癌や婦人科癌等の手術後に生じるリンパ浮腫は、患肢の周径増大による行動制限や蜂窩織炎発症による入院などQOL(生活の質)を悪化させる癌治療後遺症として近年注目されています。
  • リンパ浮腫の治療法は患者さん自身が日々行う圧迫治療などのセルフケア(複合的理学療法)と手術療法に大別されます。この内、外科的手術としては1mm以下の微細な静脈とリンパ管を顕微鏡下に吻合するリンパ管静脈吻合を主に行っています。この手術は患者さんの負担が少ない術式ですが、非常に微細な手術手技が必要なため限られた施設のみで施行可能な術式です。
  • 当院では、手術治療と手術以外の複合的理学療法を適切な組み合わせで行うことが出来るように乳腺外科や婦人科の関連各科の医師やリンパ浮腫治療認定看護師、各種療法士などがリンパ浮腫の治療チームを構築し、個々の患者さんに最適な治療を行っています。

《美容外科》

  • 乳がん術後に乳房再建を行った患者さんの健側乳房に対する美容外科手術を行います。
  • 健側乳房を小さく、または大きくすることで再建した乳房とのバランスが得られるようにします。下垂した乳房の修正術も行います。

設備など

  • 手術用顕微鏡
  • 赤外観察カメラシステム
  • 脂肪吸引ユニット・脂肪注入機器
  • 医療用照明器XenaLightシステム

診療スタッフ

職名 氏名 担当分野 資格
診療科長
特命教授
佐武 利彦 形成再建外科・美容外科
乳房再建
マイクロサージャリー
再生医療
日本外科学会 認定医・専門医・指導医
形成外科専門医(日本専門医機構)
日本形成外科学会 評議員
日本乳癌学会 認定医
日本手外科学会手外科専門医
日本美容外科学会専門医・評議員
日本形成外科学会 再建マイクロサージャリー分野指導医
日本形成外科学会 小児形成外科分野指導医
日本形成外科学会皮膚腫瘍外科分野指導医
臨床研修指導医
難病指定医
乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 評議員
日本形成外科手術手技学会 理事
日本創傷外科学会 専門医・評議員
日本褥瘡学会 評議員
米国形成外科学会正会員
米国外科学会正会員(FACS)
国際美容外科学会正会員
横浜市立大学客員教授
日本美容外科学会専門医
特命助教 小野田 聡 再建外科一般
頭頚部再建
マイクロサージャリー
リンパ浮腫の外科的治療
形成外科専門医(日本専門医機構)
形成外科指導医(日本専門医機構)
日本形成外科学会 再建マイクロサージャリー分野指導医
日本形成外科学会 小児形成外科分野指導医
日本形成外科学会 皮膚腫瘍外科分野指導医
日本頭蓋顎顔面外科学会専門医
乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師
臨床研修指導医
緩和ケア研修会修了
日本リンパ浮腫治療学会四国地方会世話人
特命助教 葛城 遼平 形成再建外科・美容外科
乳房再建
日本乳癌学会 乳腺専門医
日本外科学会 外科専門医
がん治療認定機構 がん治療認定医
検診マンモグラフィ読影認定医
乳がん検診超音波検査実施・判定医
医員 小林 耕大 形成再建外科・美容外科一般 緩和ケア研修会終了
ICLSコース終了
診療指導医 菅原 順 美容外科 日本形成外科学会 専門医
診療指導医 武藤 真由 形成再建外科
乳房再建
マイクロサージャリー
再生医療
日本形成外科学会 専門医
乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 評議員
日本形成外科学会 再建マイクロサージャリー分野指導医
診療指導医 宮澤 季美江 形成再建外科
美容外科
日本形成外科学会 専門医・指導医
日本形成外科学会 皮膚腫瘍外科分野指導医
乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師
診療指導医 岡本 茉希 形成再建外科
眼瞼形成外科
日本形成外科学会 専門医
乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師

外来担当表

曜 日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
初診・再診   佐武   小野田 葛城
専門外来   《乳房再建》
佐武、小林
  《再建・リンパ浮腫》 《乳房再建》