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耳鼻咽喉科・先端めまいセンター

耳鼻咽喉科診療部門
耳鼻咽喉科・先端めまいセンター

診療体制

日本耳鼻咽喉科学会専門医が耳鼻咽喉科の各専門分野で専門知識を生かした診療を行っています。耳鼻咽喉科では、外耳、中耳、内耳、内耳道、鼻腔、副鼻腔、口腔、舌、上咽頭、中咽頭、下咽頭、喉頭、甲状腺、耳下腺、顎下腺、副咽頭、涙道、頭蓋底、頸部のすべての専門領域を診療しています。
大学病院の特色を生かして、内科、脳神経内科、脳神経外科、眼科、皮膚科、整形外科、形成外科、放射線科などと緊密に連携をとり、高度な医療を行っています。

主な対象疾患

中耳炎、難聴、耳鳴り、顔面神経麻痺、蓄膿症、花粉症、扁桃炎、嗄声(声がれ)、いびきという一般的な耳鼻咽喉科領域の疾患の他、メニエ-ル病をはじめとしためまい平衡障害の診断、治療を積極的に行っています。

  • 慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、癒着性中耳炎など種々の中耳疾患
  • 中耳奇形、耳硬化症などの耳小骨異常による難聴疾患
  • メニエール病・遅発性内リンパ水腫を含む難治性の内耳・後迷路性疾患
  • アレルギー・非アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎などの鼻副鼻腔疾患
  • 両側聾(先天性・後天性)
  • 末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺、ハント症候群など)
  • 頭頸部領域の腫瘍性疾患(中耳癌、鼻・副鼻腔癌、口腔癌、舌癌、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌、喉頭癌)
  • 嗄声(反回神経麻痺)
  • 嚥下障害

高度な専門医療

耳鼻咽喉科の一般診療に加え、以下のような高度で特徴的な医療を行っております。

  • めまい・平衡障害に対する神経耳科学的検査を用いた総合診断
  • 難治性めまい症例(メニエール病を含む)に対する保存的・外科的治療
  • めまい・体平衡障害患者に対するリハビリテーション
  • 難治性中耳炎に対する診断、治療
  • 両側聾患者に対する人工内耳手術
  • 難治性末梢性顔面神経麻痺患者に対する外科的治療
  • 小児上気道狭窄に対する診断と治療
  • 耳科・鼻科領域の内視鏡下手術治療
  • 鼻涙管狭窄に対する外科的治療
  • 頭頸部領域のナビゲーション手術
  • 頭頸部腫瘍に対する遊離皮弁を用いた再建外科
  • 音声改善手術
  • 嚥下障害に対する外科的治療

先端めまいセンター

スタッフ

耳鼻咽喉科 森田由香 (日本めまい平衡医学会めまい相談医)
耳鼻咽喉科 將積日出夫 (日本めまい平衡医学会専門会員)
(日本めまい平衡医学会めまい相談医)
耳鼻咽喉科 髙倉大匡 (日本めまい平衡医学会専門会員)
(日本めまい平衡医学会めまい相談医)
耳鼻咽喉科 浅井正嗣 (日本めまい平衡医学会専門会員)
(日本めまい平衡医学会めまい相談医)
耳鼻咽喉科 藤坂実千郎 (日本めまい平衡医学会めまい相談医)

診察日

担当医 森田由香、將積日出夫、浅井正嗣、藤坂実千郎、髙倉大匡
診療日 初診は、月・火・水・金の午前中
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

めまい疾患とは

めまいは日常診療において最も頻度の高い症状の1つです。めまいは回転性めまいと非回転性めまいに分けられます。回転性めまいは、文字通り、自分または周囲が回る回転感覚であり、非回転性めまいは身体が左右または前後に揺れる動揺感、ふわふわと浮いている様な浮遊感、ふらついたりよろめいたりする不安定感、目の前が真っ暗になる眼前暗黒感がふくまれています。めまいをおこす代表的な病気には、メニエール病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎、めまいを伴う突発性難聴などの末梢性めまいと脳血管障害(脳出血、脳梗塞)、脳腫瘍、変性脱髄性疾患(脊髄小脳変性症)などの中枢性めまい、起立性調節障害、頸性めまい、心因性めまいなどの非前庭性めまいがあります。このようにめまいの原因疾患は、多岐にわたっています。

めまい検査について

めまいを客観的に評価する検査は平衡機能検査と呼ばれています。その検査には、一般の診療所あるいは外来診察室で行うことができる簡易平衡機能検査と大学病院や特殊設備をもつ専門病院で必要に応じて行う精密平衡機能検査があります。このうち精密平衡機能検査では、特殊な器機を用いて検査を行うことで、内耳(三半規管と耳石器)、前庭神経、小脳、脳幹の機能を調べることができます。めまいの原因疾患には、末梢性めまい疾患、中枢性めまい疾患、非前庭性めまい疾患があります。これらの疾患では、精密平衡機能検査による検査結果が異なります。
めまいの原因を調べる検査としてCTやMRIなどの画像検査が広く行われています。しかしながら、これらの検査で異常を示さず、めまいの原因が分からない場合も少なからず存在します。そのような場合でも、精密平衡機能検査はめまいの病変がどこにあり、その重症度がどの程度であるかということを客観的に定量評価することができるため有用です。

富山大学附属病院 めまい診療センターの特色

日本めまい平衡医学会のめまい相談医の資格を持つ医師が、めまい平衡障害に対する専門的知識を生かした診療を行っています。
頭部MRIやCTなどの画像診断で原因不明なめまい平衡障害の病巣部位を精密平衡機能検査などの最先端のめまい診療技術を駆使して診断します。
薬物治療が無効でめまい発作を反復するメニエール病や遅発性内リンパ水腫に対して、メニエール病診療ガイドラインにある段階的治療選択を行っています。
当センターでは、富山大学で開発し、保険収載された非侵襲中耳加圧装置による中耳加圧治療を行っています。
中耳加圧治療が無効な場合には、次の段階の治療である内リンパ嚢開放術、選択的前庭機能破壊術を考慮しています。
3ヶ月以上持続する慢性めまいに対してめまいのリハビリテーションを行っています。
また、大学病院の特色を生かして脳神経内科、脳神経外科、放射線科などと緊密に連携して高度医療を行っています。
合併症の精査のための入院も積極的に行っています。

 

主な対象疾患:めまい平衡障害を主訴とする下記の疾患

  • めまい症、眩暈症
  • メニエール病、遅発性内リンパ水腫、内耳梅毒、レルモワイエ症候群
  • 外リンパ瘻、突発性難聴、良性発作性頭位めまい症、慢性中耳炎(真珠腫性中耳炎)、前庭神経炎、聴神経腫瘍、心因性めまい、先天性眼振、低髄圧症候群、前庭性偏頭痛、上半規管列隙症候群
  • 慢性めまい(3ヶ月以上持続するめまい平衡障害)
担当医 森田由香、將積日出夫、浅井正嗣、藤坂実千郎、髙倉大匡
診療日 森田(木/AM)、將積(火/AM・木/AM)、浅井(水/AM, PM)、

藤坂(木/AM・金/AM)、髙倉(木/AM・金/AM)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

めまい診療センターでの総合的平衡機能検査

富山大学附属病院のめまい医療センターでは、まず、簡易平衡機能検査に次いで、表1のような総合的平衡機能検査を実施して、末梢から中枢まで幅広い範囲をカバーする精密平衡機能検査をルーチンに行っています。検査器機の種類は国内有数であり、内耳、前庭神経、小脳、脳幹の機能検査の結果はそれぞれコンピュータを用いてリアルタイムに解析しています。解析結果をもとに日本めまい平衡医学会めまい相談医がめまいの病変やその重症度の診断を行っています。

 

表1.総合的平衡機能検査

  1. 直立体平衡検査:両脚直立(Romberg検査、 Mann検査)、重心動揺検査
  2. 動的体平衡検査:足踏み検査
  3. 自発性異常眼球運動(電気眼振計、フレンツェル眼鏡)
    自発眼振、注視眼振、頭位眼振、頭位変換眼振、頭振り眼振、異常眼球運動
  4. 前庭性刺激検査
    温度刺激検査(冷温交互試験、エアーカロリック検査)
    振子様回転検査、Video Head Impulse Test(vHIT)
    前庭誘発筋電位検査(胸鎖乳突筋、外眼筋)
  5. 視刺激検査
    視運動性眼振検査、視標追跡検査、急速眼運動検査
  6. 前庭視覚系の相互作用検査
    前庭性眼振の固視抑制、視運動性前庭動眼反射
  7. 負荷平衡機能検査
    頸部捻転、頸部圧迫、電気性身体動揺検査、瘻孔症状

メニエール病難治例の診断と治療

メニエール病では、その病態である内リンパ水腫の診断を多角的に行っています。蝸電図、グリセロール検査、フロセミド検査はそれぞれ内リンパ水腫推定検査として知られていますが、個々の検査の陽性率は6割程度と高くありません。当センターでは、内耳の蝸牛、半規管に加えて耳石器の内リンパ水腫推定検査を組み合わせることでメニエール病の9割以上で内リンパ水腫の存在を診断しています。さらに、内耳造影MRIによる内リンパ水腫の画像診断も加えて、生理検査と画像検査の両面から診断を行い、治療方針の決定に役立てています。

メニエール病の治療では、富山大学耳鼻咽喉科は治療法である中耳加圧治療を国内で最も早く開始し、治療成績をもとに開発した中耳加圧装置を用いた中耳加圧治療は現在、保険収載されています。メニエール病診療ガイドライン2011年版で中耳加圧治療は、薬物治療などの保存的な治療で効果のない難治例に対して、内リンパ嚢開放術、前庭神経切断術、アミノ配糖体抗生物質鼓室内注入術を行う前に考慮すべき低侵襲な治療法として紹介されています。この治療のため、当センターでは県内外からメニエール病難治例の受診があります。2018年より保険診療で行われるようになりました。

専門外来

・中耳外来

慢性中耳炎、滲出性中耳炎から、めまい、顔面神経麻痺、頭蓋内合併症を引き起こす真珠腫性中耳炎まであらゆる側頭骨疾患に対応しています。また、先天性真珠腫、中耳奇形などの先天性疾患や耳硬化症、外傷性耳小骨離断など耳小骨の異常による難聴に対する手術治療も担当し、すべての手術は、日本耳科学会認定の手術指導医が手術を実施しております。
また、通常の治療に抵抗性である難治性中耳炎の診断治療にも、積極的に取り組んでおります。特に、ANCA関連血管炎性中耳炎(OMAAV)に関しては、診療科長が診断基準の策定から診療の手引き作成まで携わってきました。さらに図のような早期発見のために鼓膜所見からの早期診断方法の提案も行っており、最先端の知識・技術で対応が可能です。

 

中耳外来

Morita et al. 2020

主な対象疾患:

  • 真珠腫性中耳炎、先天性真珠腫、慢性中耳炎、癒着性中耳炎、滲出性中耳炎、ANCA関連血管炎性中耳炎、好酸球性中耳炎など
担当医 森田由香
診療日 森田(木/AM)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

・頭頸部外来

日本耳鼻咽喉科学会専門医が、頭頸部腫瘍に対する専門的な知識を生かした診療を行っています。
咽頭や喉頭の早期癌に対しては弯曲型喉頭鏡と内視鏡を用いた低侵襲な経口的切除術を積極的に導入しています。
進行した頭頸部悪性腫瘍に対しては、外科的治療、抗がん剤治療、放射線治療による集学的治療を行っています。定期的に国立がんセンター東病院頭頸部外科科長 松浦一登医師、宮城県立がんセンター 頭頸部外科科長 浅田行紀医師を手術指導のため招聘しています。
嚥下障害や誤嚥、音声に対しての手術にも取り組んでいます。重度の嚥下障害に対しては、低侵襲な誤嚥防止手術として喉頭中央部切除術を中心に行っています。
一側反回神経麻痺に対する音声改善手術としては甲状軟骨形成術Ⅰ型や脂肪注入術を中心に行っています。
主な対象疾患:

  • 頭頸部良性腫瘍(耳下線・顎下腺等の唾液腺腫瘍、甲状腺腫瘍、甲状舌管嚢胞、側頚嚢胞、神経鞘腫)
  • 頭頸部悪性腫瘍(中耳癌、鼻・副鼻腔癌、舌癌、口腔癌、上咽頭、中咽頭癌、下咽頭癌、喉頭癌、甲状腺癌、耳下腺癌)
  • 嚥下障害全般
  • 音声障害(一側反回神経麻痺、声帯ポリープ、声帯結節、喉頭肉芽腫、声帯ポリープ様変性)
担当医 阿部秀晴、中里 瑛
診療日 阿部(火/AM・PM)、中里(火/AM・PM)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

・いびき外来

日本耳鼻咽喉科学会専門医が、いびき・無呼吸発作症候群に対する専門的な知識を生かした診療を行っています。
睡眠時無呼吸症候群の診断のため、簡易検査であるアプノモニター検査をルーチンに行っています。アプノモニターを貸し出し、在宅で検査をしていただきます。必要に応じて検査入院をして睡眠ポリソノグラフィ検査を行います。
無呼吸低呼吸指数によりスリープスプリント療法や持続陽圧呼吸療法の導入を行います。鼻中隔狭窄症や肥厚性鼻炎などにより持続陽圧呼吸療法が困難と判断された場合には、内視鏡下副鼻腔手術にて鼻呼吸の改善を図ります。
小児ではアデノイド肥大、扁桃肥大が無呼吸の原因となる場合があります。アデノイド切除術、扁桃摘出術の対象となります。
主な対象疾患:

  • 睡眠時無呼吸発作症候群
  • アデノイド肥大、扁桃肥大
  • いびき
担当医 中西亮人
診療日 中西(火/PM)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

・難聴、補聴器外来

日本耳鼻咽喉科学会専門医が、難聴・補聴器に対する専門的な知識を生かした診療を行っています。
難聴には、大きく分けて外耳、中耳疾患による伝音性難聴と内耳、後迷路性疾患による感音性難聴があります。難聴の原因により治療法が異なるため、生理検査や画像検査を組み合わせて診療を行う必要があります。
聴覚はコミュニケーションをとる手段として重要であり、老人性難聴は認知症につながる可能性も示唆されています。そのため補聴器を適切にフィッティングすることが必要です。そのため聴覚・補聴器外来では語音検査を含む精密聴力検査を実施しています。
外耳道閉鎖や狭窄に対しては軟骨導補聴器を導入しています。
主な対象疾患:

  • 難聴全般
  • 両側聾(人工内耳)
担当医 森田由香、藤坂実千郎、髙倉大匡、中西亮人
診療日 森田(木/AM)、藤坂(火/PM、木/AM・PM)、髙倉(木/AM)、

中西(火/PM、木/PM)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

・耳鳴外来

日本耳鼻咽喉科学会専門医が、難聴・補聴器に対する専門的な知識を生かした診療を行っています。
耳鳴に対して精密聴力検査(ピッチマッチ検査を含む)を行った上で、薬薬物治療やサウンドジェネレーター・補聴器などを用いたTRT(Tinnitus Retraining Therapy;耳鳴り順応療法)などの治療を行っています。
主な対象疾患:

  • 耳鳴全般
担当医 森田由香、髙倉大匡、木村 寛
診療日 森田(木/AM)、髙倉(木/PM)、木村(木/PM)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

・鼻副鼻腔外来

日本耳鼻咽喉科学会専門医が、鼻腔・副鼻腔・鼻中隔・下鼻甲介・外鼻形成・頭蓋底に対する専門的な知識を生かした外科的治療(内視鏡下鼻副鼻腔手術[ESS]、内視鏡下修正型上顎洞内側壁切除術[EMMM]、内視鏡下拡大前頭洞手術EMLP(Endoscopic Modified Lothrop Procedure/DrafⅢ]、鼻中隔矯正術、粘膜下下鼻甲介骨切除術、鼻中隔外鼻形成術[OSRP]、内視鏡下頭蓋底手術等)を行っています。
高精細内視鏡、磁場式ナビゲーション手術支援システム、マイクロデブリッダー、超音波骨メス等の最新デバイスを導入し、低侵襲で安全性の高い手術を行っております。
主な対象疾患:

  • 慢性副鼻腔炎、鼻中隔彎曲症、肥厚性鼻炎、鼻副鼻腔嚢胞、術後性上顎嚢胞、鼻副鼻腔腫瘍、外鼻変形、鼻弁狭窄、眼窩疾患、頭蓋底疾患等
担当医 髙倉大匡、舘野宏彦
診療日 髙倉(金/AM)、舘野(金/AM)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

・アレルギー外来

日本耳鼻咽喉科学会専門医が、アレルギー性鼻炎に対する専門的な知識を生かした診療を行っています。
アレルギー性鼻炎は、アレルゲンにより引き起こされるⅠ型アレルギーです。アレルゲンには、ダニ、ハウスダスト、花粉(スギ、カモガヤ、ブタクサ)などがあります。ダニ、ハウスダストは通年性アレルギー、花粉は季節性アレルギーを引き起こします。
血液検査にてアレルゲンを調べ、鼻アレルギー診療ガイドラインにしたがって、通年性アレルギー、季節性アレルギーの治療法を選択します。
抗ヒスタミン薬を中心とした内服の薬物治療が奏功しない場合には、副腎皮質ステロイド薬の点鼻薬を併用します。患者様の状態に応じて、くしゃみ・鼻水に対しては内視鏡下後鼻神経切断術、鼻閉症状に対しては、鼻中隔矯正術・鼻中隔外鼻形成術・下甲介切除術などの外鼻・鼻腔形態改善手術などの手術的治療も行います。
アレルギー性鼻炎が完治する可能性があるスギ花粉とダニに対する舌下免疫療法を積極的に導入しています。
主な対象疾患:

  • アレルギー性鼻炎全般
  • 舌下免疫療法を目的とするスギ花粉症、ダニアレルギー
担当医 舘野宏彦
診療日 舘野(金/AM、PM)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

・鼻涙管外来

日本耳鼻咽喉科学会専門医が、鼻腔・副鼻腔・眼窩・涙嚢・鼻涙管に対する専門的な知識を生かした外科的治療(涙嚢鼻腔吻合術)を行っています。
診療は眼科専門医と連携して行っています。
内視鏡下鼻内手術により体表面に傷を作ることなく手術を行っています。
主な対象疾患:

  • 鼻涙管閉塞症、鼻涙管狭窄症、慢性涙嚢炎
担当医 舘野宏彦
診療日 舘野(金/PM)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が必要です。

主な検査・設備など

  • 電気眼振計
  • ビデオ眼振計
  • 重心動揺検査
  • 電気性身体動揺検査
  • エアーカロリック刺激装置
  • 瘻孔症状検査
  • 温度刺激検査
  • ビデオヘッドインパルス検査
  • 回転検査装置(振子様回転)
  • 前庭誘発筋電位(cervical VEMP、ocular VEMP)
  • 視標追跡検査(水平・垂直)
  • 視運動性眼振検査(水平・垂直)
  • サッケード検査(水平・垂直)
  • シェロング検査
  • 純音聴力検査
  • チンパノメトリー
  • アブミ骨筋反射
  • 耳音響放射
  • SISI検査
  • 自記オージオメトリー
  • 蝸電図
  • 聴性脳幹反応
  • 聴性定常反応
  • 語音聴力検査
  • 利尿剤負荷内リンパ水腫推定検査(グリセロールテスト、フロセミドテスト)
  • CTおよびMRI検査
  • PET/CT検査
  • シンチグラフィー検査
  • 内耳造影MRI検査
  • 鼻腔通気度検査
  • 基準嗅覚検査
  • 喉頭ストロボスコピー
  • 嚥下内視鏡検査
  • NBI内視鏡検査
  • 手術用神経モニタシステム
  • ナビゲーション手術支援システム

診療実績

  • めまい平衡障害に対して年間400例の精密平衡機能検査を行っています。
  • 頭頸部悪性腫瘍摘出術、誤嚥防止手術を含む年間150例の頭頸部手術を行っています。
  • 人工内耳、顔面神経原価術を含む年間140例の耳科手術を行っています。
  • 乳幼児を含む小児・成人に対し年間400例の聴覚系各種精査を行っています。
  • 慢性副鼻腔炎・涙嚢鼻腔吻合術を含む内視鏡下鼻副鼻腔手術は年間300例行っています。

診療科紹介

当科は、耳、鼻、のど、顔や首におこる様々な病気に対して、最新でできるだけ負担が少なく、最善の診断方法や治療方法を提供し、一人でも多くの患者様の期待に応えることができるようスタッフ一同、日々精進を重ねています。匂い、味、聞こえ、平衡(バランス)の異常をおこす病気に対しても、患者様個人の状況に即した、日常生活の質(QOL)の低下を防ぐことを目指した専門的治療を行っています。

診療科長  森田 由香

診療スタッフ

氏名 職位 専門領域 資格など
森田 由香 診療科長
教授
中耳・側頭骨手術
人工内耳手術
難治性中耳炎
神経耳科学
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・専門指導医・補聴器相談医・騒音性難聴担当医
日本耳科学会 耳科手術暫定指導医 耳管ピン手術実施医
日本めまい平衡医学会 めまい相談医
藤坂 実千郎 診療副科長
診療教授
中耳・人工内耳手術
涙嚢鼻腔吻合術
鼻副鼻腔手術
遺伝カウンセリング
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・指導医・補聴器相談医・騒音性難聴担当医
日本めまい平衡医学会 めまい相談医
日本人類遺伝学会 専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本組織移植学会 認定医
髙倉 大匡 診療教授 鼻・頭蓋底手術
耳手術
聴覚障害
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・指導医・補聴器相談医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本めまい平衡医学会 専門会員・めまい相談医
阿部 秀晴 助教
診療講師
鼻手術
頭頸部腫瘍
耳鼻咽喉科一般
音声・嚥下障害
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・指導医
日本頭頚部外科学会 頭頸部がん専門医
舘野 宏彦 助教
診療講師
アレルギー
鼻手術
鼻涙管手術
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・指導医
中里 瑛 助教 頭頚部腫瘍
頭頚部手術
耳鼻咽喉科一般
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・指導医
中西 亮人 診療助手 難聴、いびき
耳鼻咽喉科一般
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・指導医
大井 祐太朗 診療助手 耳鼻咽喉科一般 日本耳鼻咽喉科学会 専門医
將積 日出夫 医療機器イノベーション共同研究講座客員教授 耳科学
鼻科学
頭頸部外科学
神経耳科学
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・指導医・補聴器相談医
日本めまい平衡医学会 専門会員・めまい相談医
日本気管食道学会 専門医
日本アレルギー学会 専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本頭頸部外科学会 頭頸部がん暫定指導医
日本組織移植学会 認定医
日本耳科学会認定暫定手術指導医
日本鼻科学会認定暫定手術指導医
日本嚥下医学会嚥下相談医
浅井 正嗣 非常勤医師 めまい
小児耳鼻咽喉科
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・補聴器相談医
日本めまい平衡医学会 専門会員・めまい相談医
木村 寛 非常勤医師 耳鼻咽喉科一般 日本耳鼻咽喉科学会 専門医・補聴器相談医
中嶋 純子 非常勤医師 耳鼻咽喉科一般 日本耳鼻咽喉科学会 専門医・補聴器相談医
松浦 一登 診療指導医 頭頸部腫瘍
頭頸部手術
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・指導医
日本頭頸部外科学会 頭頸部がん専門医
浅田 行紀 診療指導医 頭頸部腫瘍
頭頸部手術
日本耳鼻咽喉科学会 専門医・指導医
日本頭頸部外科学会 頭頸部がん専門医

外来担当表

曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
初診 当番医※ 森田 当番医 なし 藤坂
再診 当番医
木村
阿部
舘野
中里
中西
大井
当番医
木村
中嶋
藤坂
髙倉
阿部
中里
中西
髙倉
阿部
舘野
中里
専門外来
(午前)
  (めまい) 將積
(腫瘍) 阿部、中里、大井
(めまい) 浅井 (中耳) 森田
(めまい) 將積、藤坂、髙倉
(難聴・補聴器) 藤坂、髙倉
(めまい) 藤坂、髙倉、浅井
(鼻副鼻腔) 髙倉、舘野
(顔面神経検査) 当番医
(アレルギー) 舘野
専門外来
(午後)
  (腫瘍) 阿部、中里、大井
(いびき・無呼吸) 中西
(聴覚)藤坂、中西
(めまい) 浅井 (難聴・補聴器) 藤坂、中西
(耳鳴) 髙倉、木村
(鼻涙管) 舘野
(アレルギー) 舘野

※2020年9月より月曜日の初診は、地域連携予約もしくは紹介状をお持ちの方のみです。

耳鼻咽喉科・先端めまいセンター