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診療科・中央診療施設等のご案内

第二内科診療部門 循環器内科

第二内科診療部門 循環器内科

診療体制

心不全・不整脈・虚血性心臓病(狭心症、心筋梗塞)・心臓弁膜症・心筋症・肺高血圧症・動脈疾患などの様々な循環器疾患を対象に、最新、最先端の医療を取り入れ、患者さん一人ひとりに最適な信頼できる安全な医療を提供しています。心不全に対しては最適な薬物治療を基本に,重症心不全に対して人工心臓まで導入して新しい治療に取り組んでいます。不整脈(心室不整脈、心房細動、発作性上室性頻拍)に対するカテ-テルアブレ-ションをはじめ冠動脈や末梢血管に対するカテ-テル治療、心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、大動脈弁狭窄症)に対するバル-ン形成術を行っています。また増加しつつある高齢者の大動脈弁狭窄症に対するカテ-テル的弁置換術(TAVI)や慢性肺血栓性肺高血圧症に対するバル-ン肺動脈形成術にも取り組んでいます。循環器センター開設とあわせて,植込型補助人工心臓の外来管理も開始しました。臨床経験豊富なスタッフが最適な治療法を選択し、十分な説明を行った上で、治療を実施しております。

主な対象疾患

  • 心不全(重症心不全、急性心不全、慢性心不全、心臓移植後・植込型補助人工心臓植え込み後)
  • 虚血性心臓病(狭心症、心筋梗塞)
  • 不整脈(心房細動、心室不整脈、発作性上室性頻拍、遺伝性不整脈など)
  • 心筋症(拡張型心筋症、肥大型心筋症、拘束型心筋症)、心筋炎、心膜炎、感染性心内膜炎
  • 心臓弁膜症(大動脈弁狭窄症、僧帽弁狭窄症など)
  • 肺高血圧症(肺動脈性肺高血圧症、慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症など)、肺塞栓症
  • 末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症など)
  • 成人先天性心疾患
    心不全、虚血性心疾患、不整脈、心筋症、弁膜症、肺高血圧症、末梢動脈疾患、成人先天性心疾患などの循環器疾患を対象として、薬物療法、非薬物療法による管理を行っています。

高度な専門医療

心血管系は、大きな血管でつながれた全身の主要臓器に血液を供給する役割を持っています。循環器内科は、心臓や血管の疾患が全身に及ぼす影響を常に考慮しながら、大学病院として最先端の医療を提供するだけでなく、患者さん一人一人への特徴に基づいた的確な診療を常に心掛けています。6床の高度治療室(HCU)を備えた新病棟に移り、救急心血管疾患への24時間対応の診療体制を敷いています。種々の循環器疾患に対しては心臓外科あるいは臓器別を越えた診療科との連携のもとに、全身管理と集中治療が行える体制にあります。さらに循環器疾患の長期管理や予防に対する新しい手法の導入、生活習慣病の予防などに取り組んでいます。

1.外来で行う検査について

  • 心電図(安静・運動負荷):心臓の電気活動を観察します。
  • トレッドミル運動負荷心電図:心電図を取りながら運動してもらう検査で、狭心症等の検査です。
  • 24時間ホルター心電図:24時間携帯型の心電図をつけてもらう検査で、その間の不整脈や狭心症の有無をチェックします。
  • 心臓超音波検査(経胸壁・経食道):超音波を用いて心臓の動きを直接観察する検査です。
  • 心臓CT検査
    最新鋭のSiemens社製SOMATOM Forceを導入しています。この装置は少ない被ばく量と少ない造影剤量でこれまでにないきれいな冠動脈CT画像を撮像することができ、カテーテル検査を行わなくても冠動脈疾患を診断することができます。画像解析はカテーテル治療を行う医師が自ら行っており、検査から得られた情報を診断のみならず治療時にも活用することで、より安全な治療が可能となります。また、下図のようにステント留置後の確認検査もCT検査で代用することが可能です(ステントの種類・太さによります)。
    冠動脈CT画像
  • 心筋シンチグラフィー:心臓の筋肉の造影検査で、微量のアイソトープ(放射性同位元素)を用います。
  • 血管内皮機能検査:超音波を用いて動脈の内皮機能から動脈硬化をチェックします。

2.入院して行う検査・治療について

  • 心血管カテーテル検査
    狭心症や心筋梗塞、弁膜症、心筋症、先天性心疾患、肺高血圧症などの循環器疾患を診断し、治療方法の決定や手術前の評価を行います。カテーテルとは、内腔を有する太さ 2〜3mmの細い管の事です。手首、肘、太ももの付け根の皮膚に痛み止めの局所麻酔をし、そこから血管の中を通してカテーテルを心臓まで進めます。心臓を養っている血管(冠動脈)や心房・心室の中にカテーテルを到達させ、心臓の中の圧力を計測するとともに、冠動脈、心室に造影剤を流して、心機能の評価に大変重要な情報を得ることができます。通常、体の中をカテーテルが通過しても痛みは感じません。検査台に1時間程横になっていただいている間に検査は終了します。この検査は広く一般に行われており、当院においても安全に行われています。
  • 経皮的冠動脈形成術(PCI)
    冠動脈疾患全般(急性心筋梗塞、不安定狭心症、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞など)を対象とし、特に急性冠症候群と言われる急性心筋梗塞・不安定狭心症の患者さんに対しては24時間・365日緊急でカテーテル治療(PCI)を行える体制を整えています。また、低侵襲(体への負担が少ない)な検査・治療を心がけており、緊急時を含めほとんどの症例でカテーテルは手首から挿入し、積極的に心臓CTによる診断を行っています。
    右手首の動脈よりカテーテル挿入
    治療後の止血
    右冠動脈閉塞
    緊急PCI(ステント留置)
  • 複雑病変に対する治療(石灰化病変・左主幹部病変・慢性完全閉塞病変)
  • 石灰化病変 動脈硬化が進行することで、狭窄部に骨の様に硬い石灰化病変が出現します。これは通常のカテーテル治療(PCI)で用いるバルーンでは十分拡張することができません。当院は毎年200例/年以上のPCIを行っているため、石灰化を削りとることができる特殊な器具(ロータブレーター)の使用認可を厚生労働省より得ています。人工透析を受けている患者さんによく見られる石灰化の進んだ冠動脈に対する治療に威力を発揮し、これまで大きな合併症なく良好な成績を得ています。
    石灰化による高度狭窄
    ロータブレーター後ステント留置
    提供:ボストン・サイエンティフィックジャパン株式会社
  • 左主幹部病変 通常は冠動脈バイパス術の適応となる病変です。当院では心臓血管外科と相談の上、適応のある症例では積極的に左主幹部病変にもPCIを行っています。
  • 慢性完全閉塞病変 PCIの中でも最も難しい治療の一つです。閉塞血管の支配する心筋がまだ生きていると判断される場合、積極的に治療を行っています。
  • 経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)
    1)大動脈弁狭窄症とは?
    大動脈弁は、心臓の左心室と大動脈のあいだにある”扉”です。この”扉”の開きが悪くなり、十分な血液を全身に送り出すことができなくなる病気、これが大動脈弁狭窄症です。多くは弁の加齢変性によって起こるため、高齢化に伴い患者さんが増えています。初めのうちは無症状ですが、狭窄の程度が高度になると胸痛や失神、呼吸困難などの症状が出現し、手術をしないと予後が非常に悪い病気です。
    2)治療法は?
    狭窄が軽度のうちは降圧薬などの薬物療法を行います。狭窄が進み症状が出現すると、外科手術(大動脈弁置換術:胸の真ん中を切開後、人工心肺を用いて心臓を止め、硬くなった弁を取り除き人工弁に置き換える手術)が必要となります。多くの患者さんにおいて外科手術は安全に受けていただくことが可能ですが、この病気は高齢者に多いため動脈硬化疾患(脳梗塞、狭心症など)や呼吸器疾患、肝臓病などを合併する方も多く、3割以上の方が手術に耐えられないと判断され、為す術なく看取らざるを得ないのが現状でした。
    3)TAVI:経カテーテル大動弁置換術(Transcatheter  Aortic Valve Implantation)とは?
    手術に耐えられない、あるいは手術リスクが非常に高い患者さんに対して、カテーテルを用いた体への負担が小さい治療がTAVI(バルーンカテーテルに人工弁を乗せて大動脈弁まで運び、バルーンを拡張して留置する手術)です。カテーテルの挿入経路として、足の付け根から行う最も低侵襲な大腿動脈アプローチが第一選択となりますが、足の血管が細い等の理由で治療に適さない場合は、心臓の先端から行う心尖部や鎖骨下動脈および上行大動脈アプローチを行います。
    経大腿アプローチ
    経心尖アプローチ
    胸を全くあるいは大きく切開せず、人工心肺を使用しないため、患者さんへのメリットとして以下のものがあります。
     ・体への負担が少ない(治療翌日から歩行が可能)
     ・入院期間が短い
    通常10日から2週間で退院が可能で、退院後はすぐに元の生活に戻れるだけでなく、心臓の機能が大幅に改善することから治療前にはできなかった色々な活動が可能となります。現在のところ治療の基本は外科手術であり、“手術はイヤだ!”との理由でTAVIを受けられる訳ではありません。高齢のため体力の低下している方や(おおむね80歳以上)、その他の病気で手術のリスクが高い方がTAVIの対象となり、当院の専門の医療チーム(ハートチーム)でその適応を判断いたします。(現時点では透析患者さんはTAVIを受けられません。)
    私たちは、2015年5月に北陸で初めてTAVIを開始し、2017年4月末までに80例の治療を行いました。この治療は第二内科(循環器内科)、第一外科(心臓血管外科)、麻酔科および臨床工学技士・放射線技師・看護師・臨床検査技師・理学療法士によるハートチームを形成し、それぞれの専門分野の知識・技術を持ち寄ることで初めて治療可能となります。現在のところ手技成功率100%で30日死亡率=0%、比較的多いと言われているペースメーカー追加治療=1.25%と非常に安定した成績で治療を行っております。これまで富山県内だけでなく、石川県や新潟県、長野県、岐阜県といった近隣の病院からも患者さんをご紹介いただき、TAVIを受けていただいた患者さんは元気に退院され、活動的な生活をされています。
    現在、風船で広げるタイプの人工弁であるSAPIEN3 に加え、私たちの施設では北陸で唯一、自分の力で広がっていく(自己拡張型)タイプのEvolut Rも使用可能となっています(2017年4月現在)。患者さんの病態に合わせて、より安全で、より効果的な人工弁の選択が可能となっています。
    SAPIEN 3
    Evolut R
    関連サイト
    http://tavi-web.com/
    http://www.benmakusho.jp/
    提供:エドワーズライフサイエンス株式会社、株式会社メドトロニック
  • 心房中隔欠損症(ASD)に対する閉鎖栓治療
    1)心房中隔欠損症とは?
    生まれながらにして左心房と右心房の間の壁に穴(欠損孔)があいており、左心房から右心房へ血液のもれが生じる病気です。出生児の約1500人に1人生じると言われており、この病気はほとんどが無症状であるため乳幼児健診や学校心臓検診で心臓の雑音や心電図の異常から発見されます。しかし、学校検診が開始されたのは1970年代初めであり、それ以前に学校を卒業された方は病気の存在に気づかず生活されています。欠損孔を介して左心房から右心房に流れる血液の量(短絡量)によって、手術が必要かどうかが決まりますが、手術が必要な患者さんが、成人まで無治療であると心不全や不整脈を起こす危険性があります。また右心房から左心房へ血栓などが流れることで脳梗塞を生じることもあります(奇異性脳塞栓)。
    2)治療法は?
    ・外科手術
    人工心肺を用い一時的に心臓を止めて、欠損孔を閉鎖します。手術手技は確立されており安全性の非常に高い治療です。
    ・カテーテル治療(小児・成人とも北陸で唯一当院のみ施行可能)
    足の付け根の静脈(大腿静脈)から閉鎖栓とよばれる小さな道具を心臓内まで持ち込み、心房中隔を挟み込むことで穴をふさぎます。この治療の良いところは胸を切ることなく、足の付け根から数mm程度のごく小さな皮膚切開で済むことです。
    治療は全身麻酔で行いますが、治療時間は1時間半程度と短く、体への負担も少ないため、治療後2〜3日での退院が可能です。カテーテル治療はとても優れた治療法ですが、万能ではありません。壁に空いた穴の場所によっては治療ができない場合もあります。当院では治療の前に心臓の状態を詳しく調べて、カテーテル治療がよいか外科手術がよいかを心臓血管外科と相談し慎重に判断しています。
    <<カテーテル治療の適応>>
    二次孔型心房中隔欠損症で,
    1)欠損孔のバルーン伸展径が38 mm 以下,
    2) 右心系の容量負荷所見、右心不全
    3)肺体血流比が1.5 以上,
    4)前縁を除く欠損孔周囲縁が5mm 以上あるもの,または
    5)肺体血流比が1.5 未満であっても心房中隔欠損症にともなう心房性不整脈や奇異性塞栓症を合併するもの.
    関連サイト
    http://www.sjm.co.jp/general/amplatzer/index.html
    提供:St. Jude Medical Japan Co., Ltd.
  • 動脈管開存症(PDA)に対する閉鎖栓治療
    1)動脈管開存症とは?
    動脈管開存症とは、心臓から肺へ血液を送る肺動脈と、心臓から全身へ血液を送る大動脈が、細い動脈管によってつながっている疾患です。
    動脈管は元々お母さんの胎内では開いており、生後自然に閉鎖するのが一般的です。
    この動脈管が自然閉鎖せず、肺動脈と大動脈がつながったままの状態でいると、血圧の高い大動脈から肺動脈の方に血液が流れ込んでしまいます。全身に流れるはずの血液が心臓に逆戻りするため、心臓に負担がかかります。太い動脈管の場合は子供のうちに症状が出ますが、さほど太くない場合気がつかずに大人になり、長期間にわたり心臓への負担となるため息切れや動悸といった症状が出現してきます。また症状がなくても、細菌が動脈管近くに付着して炎症を起こす、心内膜炎の危険があります。
    2)治療法は?
    ・外科手術
    子供の場合、動脈管を糸で結んで縛ってしまえば治療が終わります。大人の場合は動脈管が硬くなっている場合が多く、糸で縛ると破れることがあります。そのため人工心肺を用い一時的に心臓を止めて治療を行いますので、体への負担が大きくなります。
    ・カテーテル治療(成人では北陸で唯一当院のみ施行可能)
    足の付け根の静脈(大腿静脈)から閉鎖栓とよばれる小さな道具を動脈管を通して大動脈まで持ち込み、動脈管を詰めることでふさぎます。この治療の良いところは胸を切ることなく、足の付け根から数mm程度のごく小さな皮膚切開で済むことです。
    治療は局所麻酔で行い、治療時間は1時間半程度と短く、体への負担も少ないため、治療後2〜3日での退院が可能です。
    カテーテル治療はとても優れた治療法ですが、万能ではありません。当院では治療の前に心臓および動脈管の状態を詳しく調べて、カテーテル治療がよいか外科手術がよいかを心臓血管外科と相談し慎重に判断しています。
    閉鎖栓を大動脈内で展開
    閉鎖栓を動脈管内に留置
    提供:St. Jude Medical Japan Co., Ltd.
  • 僧帽弁狭窄症に対する経皮的経静脈的僧帽弁交連裂開術(PTMC)
    僧帽弁狭窄症に対する第一選択の治療法です。
    近年は狭窄症の原因となるリウマチ熱の減少に伴い、僧帽弁狭窄症の患者さんも少なくなっています。
    手術による交連裂開術と同様の有効性があるため、適応のある患者さんには積極的に治療を行っています。
    <<適応>>
    1. 僧帽弁口面積1.5cm2以下。
    2. 中等度以上の僧帽弁逆流がない。
    3. 左房内に新鮮な血栓がない。
    4. 中等度以上の大動脈弁狭窄(AS)が合併していない事。
    5. 4を前提として心エコーで僧帽弁の形態評価。
    提供:東レ・メディカル株式会社
  • カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)
    1)カテーテルアブレーションとは?
    図1 カテーテルアブレーションとは?
    カテーテルアブレーションとは、不整脈の原因となっている部位をカテーテルを用いて焼灼する治療法です。ボールペンの芯くらいの太さのカテーテルを右足の付け根から挿入し、血管を通して心臓まで挿入します(図1)。カテーテルの先端から高周波による熱エネルギーを加えることにより、不整脈の原因部位を焼き切って治します。主に心房細動、発作性上室頻拍、心室頻拍などの脈が速くなる不整脈が適応になります。一般的な手術時間は2〜3時間ですが、不整脈の種類によっては静脈麻酔による鎮静下に行いますので、術中の苦痛はほとんどありません。
    2)心房細動に対するカテーテルアブレーション
    当科では心房細動に対するカテーテルアブレーションを得意としています。心房細動は、肺静脈という血管から発生した異常な電気信号が心房に伝わることにより、電気の渦が発生して起こることが知られています(図2左)。したがって、肺静脈と心房のつなぎ目の部分を焼灼して電気信号が伝わらないようにする肺静脈隔離術という治療を行います(図2右、赤い点が焼灼部位)。病状が進行して心房細動が止まらなくなってしまった場合でも、肺静脈以外の部位にまで治療の範囲を拡大することにより正常な脈へと戻すことが可能です。
    図2 心房細動カテーテルアブレーションの発生機序と肺静脈隔離術の治療ポイント
    3)新しい治療法 クライオバルーンアブレーション
    当科では2016年4月より、冷凍バルーンを用いて心房細動を治療する新しい治療法(クライオバルーンアブレーション)を行っております。冷凍バルーンは液化亜酸化窒素という気体を用いて冷却される仕組みになっており、これを肺静脈の入口の部分に押し当てることにより、肺静脈周囲の組織を凍結させて肺静脈を隔離します(図3)。この治療では2〜3分程度の冷却で1本の肺静脈を一括で隔離することができるため、手術時間やレントゲン透視時間を短縮することができ、それに伴い手術による負担を軽減することができます。また、バルーンにより均一な瘢痕ができるため、成功率の向上や合併症の減少が期待されます。
    図3 クライオバルーンアブレーション
  • 心不全に対する非薬物療法
    (心臓再同期療法(CRT)、ASV、CPAP、在宅酸素療法、和温療法、など)
    適切な薬物療法を行っても心不全症状がよくならない場合、これらの非薬物療法の導入を検討いたします。すべての治療がすべての心不全の患者さんに適応となるわけではありませんが、おのおのの治療により症状の改善や緩和、さらには心機能をよくできる場合があります。一部の心不全の患者さんに対する在宅治療として、ASVやCPAPといった陽圧治療、夜間酸素療法の処方も適時行っております。
  • 重症心不全に対する補助循環
    (大動脈内バルーンポンプ、経皮的心肺補助、体外設置型補助人工心臓,植込型補助人工心臓)
    薬物治療や非薬物治療を駆使しても症状が取れない場合や急激にショックに陥った重症心不全に対して補助循環により、救命的に治療することがあります。そのいくつかは従来から当病院でも施行してきましたが、最近体外設置型補助人工心臓を導入し、さらに強力な循環維持が可能となりました。以前では救命不可能な患者さんでも補助人工心臓により救命できる可能性が出てきます。さらに、長期の補助が必要な場合には植込型補助人工心臓に移行する例もあるのですが、このような症例の外来管理も始めました。近い将来に当病院でも植込型補助人工心臓治療を実施すべく着々と準備は進んでいます。
  • 肺高血圧症に対する薬物療法(在宅エポプロステノール持続静注療法など)
    肺高血圧薬を駆使しても肺動脈圧が十分に低下しない肺動脈性肺高血圧症に対してエポプロステノール持続静注療法を行っています。
  • 慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症に対するバルーン肺動脈形成術(BPA)
    1)慢性性血栓塞栓性肺高血圧症について
    慢性血栓塞栓性肺高血圧症(まんせい けっせんそくせんせい はいこうけつあつしょう)は難病の1つです。この病気は肺の血管の中に長い間血栓(けっせん)がつまり、血液が流れにくくなり、肺高血圧症(肺動脈にかかる圧が上昇する状態)になる病気です。
    2)治療方法
    外科的に取り除く肺血管内膜摘除術がまず考えるべき治療ですが、全国でも限られた施設でしか実施されていません。しかし高齢者、他に重大な病気をお持ちの方、手術を希望しない方はこの手術の適応とはなりにくいのが現状です。全身状態が悪いため県外の他施設までの移動が難しい方もいます。当院ではバルーン肺動脈形成術を2011年より実施しています。複数回のカテーテル治療により、社会復帰されている方が多くいらっしゃいます。診断された方はもちろん、以前に肺塞栓症のため治療を受けたことがあって息切れや疲れやすさのある方は是非一度当科に受診されることをお勧め致します。
  • 末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)に対するカテーテル治療
    脚の血管の動脈硬化により、血管の狭窄・閉塞が生じ血流障害のために、歩行時下肢痛・冷感を生じます。また、病気が進行し血流障害が著名になると足にできた傷が治らなくなり、最悪の場合足の切断が必要となります。私たちは当院血管外科医とチームを組み、バイパス手術または血管内治療(カテーテル治療)どちらが適しているか、相談しながら治療に当たっています。
  • 経食道心エコー図、凝血分子マーカーに基づく心房細動の脳塞栓症の予防
  • 循環調節機能に基づく生活習慣(運動・睡眠)の指導

専門外来

・虚血性心疾患外来(狭心症)

病歴聴取や心電図・エコー検査を行い、冠動脈の評価が必要と判断される場合は、まず外来で冠動脈CT検査を行います。

担当医 上野博志、傍島光男
診療日 (火・金)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が原則です。

・難治性心不全外来

薬物治療に難渋している症例や補助循環や移植の適応検討についてご相談ください。

担当医 絹川弘一郎
診療日  火AM
受診方法 紹介状持参

・不整脈外来 (心房細動、心室不整脈)

担当医 坂本 有、中谷洋介
診療日 (火・金)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が原則です。

・心臓弁膜症外来(特に大動脈弁狭窄症、僧帽弁狭窄症および閉鎖不全症)

特に、高齢や他に合併症があるため、手術は難しいといわれた方。カテーテル治療(TAVIやPTMC)であれば、翌日より歩行が可能です。

担当医 上野博志
診療日 (火・金)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が原則です。

・心房中隔欠損症および動脈管開存症外来

40歳頃から息切れ・動悸などの症状が出現するようになります。手術により心臓を止めることなく、足の付け根の静脈から治療が可能です。症状が悪化していく前の治療をお勧めします。

担当医 上野博志、福田信之
診療日  (火・金)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が原則です。

・末梢動脈疾患外来(閉塞性動脈硬化症)

安静時の下肢冷感や、歩行時の痛みがある方。また、糖尿病や透析患者さんで、足のキズがなかなか治らない方。

担当医 傍島光男、上野博志
診療日 (火・金)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が原則です。

・成人先天性心疾患外来

担当医 平井忠和
診療日  金AM
受診方法 初診は必ず地域連携予約をお願いします。

・肺高血圧外来

担当医 城宝秀司
診療日 (火・金)
受診方法 初診は必ず地域連携予約をお願いします。

・心不全陽圧治療・酸素療法外来

心不全でASV、CPAP、酸素療法をご使用の方、検討中の方は是非ご相談ください。適切な治療を指導いたします。

担当医 城宝秀司
診療日  火金AM
受診方法 初診は必ず地域連携予約をお願いします。

・植込型補助人工心臓外来

担当医 絹川弘一郎・中村牧子
診療日 火AM
受診方法 必ず当科医局まで事前に連絡をお願いいたします。来院当日は紹介状をお持ちください。

・ペースメーカー・ICD外来

担当医 不整脈担当医師(山口、辻野)
診療日 (火・金)
受診方法 予約患者が対象です。地域連携予約による不整脈外来への紹介をお願いします。

主な検査・設備など

  • マルチスライスCT(Siemens社 2管球搭載CT=SOMATOM Force)
  • 心臓カテーテル検査(バイプレーン血管撮影装置1台、シングルプレーン血管撮影装置2台、ハイブリッド手術室1室)
  • 電気生理検査(EPS)
  • ポリソムノグラフィー(PSG)
  • 3次元心エコ-(TTE, TEE)

診療実績

2016年(1月〜12月)
心臓カテーテル検査:365件
PCI件数:217件
      内 急性冠症候群:24件
        ロータブレーター:20件
末梢動脈疾患に対するカテーテル治療:31件
バルーン肺動脈拡張術:10件
TAVI:48件
バルーン大動脈弁拡張術:6件
経皮的僧帽弁交連切開術:1件
経皮的心房中隔欠損閉鎖術:3件
経皮的動脈管閉鎖術:2件
カテ-テルアブレ-ション:168件

診療科紹介

循環器疾患は心臓と血管を中心とした病態ですが,患者さんの病状は千差万別です。私たちは、患者さんに起こっている様々な問題を常に考慮しながら適切な薬、薬以外の治療法を選択し、一人ひとりの患者さんの特徴に基づいたテーラーメイド治療を心がけています。循環器疾患は急変することも多く,急病の患者さんには、的確な診断と治療が行えるよう最新の機器を備えております。また退院後は、患者さんのQOLと長期予後が最大限に改善するよう、生活習慣の指導や薬の調整はもとより、新しい予防法を導入し、実践しています。どんな重症例でも可能な限り最先端の治療が行えるよう今後も努力してまいります.

診療科長  絹川 弘一郎

スタッフ紹介

氏 名 職 位 専門領域 資格など
絹川 弘一郎 診療科長
教授
心不全
補助循環
心臓移植
日本内科学会 総合内科専門医
日本循環器学会 循環器専門医・社員
日本心臓病学会 評議員・FJCC
日本移植学会 認定医
平井 忠和 診療副科長
診療教授
循環器疾患
心不全
心臓超音波診断
日本内科学会 総合内科専門医
日本循環器学会 循環器専門医
日本超音波医学会 専門医・指導医
日本老年病学会 専門医
日本心臓病学会 FJCC
城宝 秀司 診療准教授 循環器疾患
心不全
肺高血圧
睡眠時無呼吸
日本内科学会 総合内科専門医
日本循環器学会 循環器専門医
日本心臓リハビリテーション学会 指導士
日本不整脈心電学会 ICD/CRT研修終了医
西田 邦洋 診療准教授 循環器疾患
不整脈
日本内科学会 総合内科専門医
日本循環器学会 循環器専門医
日本不整脈心電学会 不整脈専門医
日本不整脈心電学会 ICD/CRT研修終了医
上野 博志 診療准教授 循環器疾患
虚血性心疾患
構造的心疾患
末梢動脈疾患
日本内科学会 認定内科医
日本循環器学会 循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会 専門医
日本心臓リハビリテーション学会 指導士
日本体育協会 公認スポーツドクター
Amplatzer心房中隔欠損閉鎖術認定術者
Amplatzer動脈管開存閉鎖術認定術者
坂本 有 診療講師 循環器疾患
不整脈
日本内科学会 認定内科医
日本循環器学会 循環器専門医
日本不整脈心電学会 不整脈専門医
日本不整脈心電学会 ICD/CRT研修終了医
福田 信之 助教 循環器疾患
心臓超音波
日本内科学会 総合内科専門医
日本循環器学会 循環器専門医
日本超音波医学会 専門医
日本老年病学会 専門医
中川 圭子
(保健管理センター高岡支所)
准教授 循環器疾患 日本内科学会 認定内科医
日本循環器学会 循環器専門医
日本医師会 産業医
傍島 光男 助教 循環器疾患 日本内科学会 総合内科専門医
日本循環器学会 循環器専門医
中谷 洋介 診療助手 循環器疾患 日本内科学会 総合内科専門医
日本循環器学会 循環器専門医
日本不整脈心電学会 不整脈専門医
日本不整脈心電学会 ICD/CRT研修終了医
牛島 龍一 診療助手 循環器疾患 日本内科学会 認定内科医
日本循環器学会 循環器専門医
中村 牧子 医員 循環器疾患 日本内科学会 認定内科医
日本循環器学会 循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会 認定医
日本不整脈心電学会 ICD/CRT研修終了医

外来担当表

曜 日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
循環器内科 中川 絹川
城宝
西田
上野
坂本
福田
傍島
中谷
平井 中村 絹川
平井
城宝
西田
上野
坂本
福田
傍島
中谷
牛島