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第一内科診療部門 リウマチ・膠原病内科

第一内科診療部門
リウマチ・膠原病内科

診療体制

関節リウマチは炎症と障害の両面をもつ疾患であり、早期にかつ適切に治療が行われないと関節の変形や機能障害が生じるおそれがあります。治療には、薬物療法に加えて手術療法、リハビリテーションを含めたトータルマネージメントが必要です。当院では、診療ガイドラインに沿った、適切な治療を推進しています。また、それ以外の膠原病疾患に対しても適切な治療を提供し、臓器障害の進行防止や合併症予防に力を注いでいます。呼吸器内科と共に、膠原病に合併する間質性肺炎の診断と治療を適切に行っています。また生物学的製剤、免疫抑制薬やステロイド薬の使用に際しては呼吸器専門医および内分泌、糖尿病専門医と連携し、よりきめ細やかな副作用対策を行っています。

主な対象疾患

関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、シェ-グレン症候群、混合性結合組織病(MCTD)、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、べーチェット病、強直性脊椎炎、サルコイドーシス、IgG4関連疾患、膠原病関連間質性肺炎、血管炎症候群(高安動脈炎、ANCA関連血管炎など)、再発性多発軟骨炎、乾癬性関節炎、SAPHO症候群、自己炎症性疾患などを対象疾患として診断、治療しています。また、不明熱や原因不明の関節炎などで、どの診療科にかかればいいか良く解らない場合にも、当科で診断を行い適切な診療科へ紹介します。なお当科は線維筋痛症の専門医療機関ではありませんので、診断後は専門施設へご紹介させていただきます。

高度な専門医療

●高度な医療または特徴的な医療

  1. 各種自己抗体の探索
    関節リウマチ、膠原病の診断、治療において自己抗体の測定はきわめて重要ですが、保険診療上で測定可能な自己抗体は限定されています。当科では多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、全身性エリテマトーデス等に関して、幅広く自己抗体を測定し、高度な診療を可能としています。また、これらの抗体を用いての臨床研究、基礎研究も同時に行っています。
  2. 不明熱、不明炎症の診断
    当院へは、他院で診断困難だった不明熱の患者さんが多く受診されます。そのような症例においても、種々の画像検査を活用し多くの診療科と連携することで、確実な診断につなげています。「自己炎症性疾患」と呼ばれる、発熱を主症状とする疾患群に対しては、診断のための遺伝子検査も行っております。
  3. 各科連携の推進
    多くの膠原病は全身疾患であるために、複数診療科間での連携が重要となります。特に、眼症状、皮膚症状は多くの膠原病に併発することが多く、協力して診察にあたる必要があります。またステロイド剤の副作用管理においても連携が重要です。また膠原病は妊娠可能な年齢の女性(WoCBA:Women of Child bearing age)に多く見られるため、産婦人科を含めた多診療科合同でWoCBAカンファレンスを定期開催し、妊娠、出産を全面的にサポートしています。
  4. 関節エコーへの取り組み
    関節エコーは、関節リウマチの早期診断、経過観察の指標として簡便かつきわめて有効です。当科では、治療前および寛解導入の評価として積極的にエコーを導入しています。また、関節痛は関節リウマチのみならず、種々の膠原病に現れる共通の徴候です。その診断にも関節エコーを積極的に取り入れ、原因不明の関節炎、腱炎、腱付着部炎等を評価し、各種疾患の診断の補助として用いています。

専門外来

・リウマチ・膠原病外来

関節リウマチは関節痛を呈するだけでなく、変形により日常生活動作が障害されることがあり、皮膚、肺、眼などの関節以外の臓器にも障害を来すことがあります。一方で、この10年間はリウマチの治療薬が飛躍的に向上し、生物学的製剤やJAK(ジャック)阻害剤などの新しい機序による薬剤が登場してきています。このような薬剤は非常に効果がある反面、高額な医療費や、感染症などの副作用に注意が必要であり、患者さんの希望も聞きながら治療を行っています。
また、関節リウマチ以外の膠原病に対しても、TNF阻害療法、IL-6受容体抗体療法、抗CD20抗体療法、免疫グロブリン大量療法、補体阻害療法などの新しい治療法が次々と認可されてきています。難治性疾患の患者さんへ適切な治療を提供し、臓器障害の進行防止に力を注いでいます。

担当医 山口 智史、朴木 博幸、木戸 敏喜、浅野 諒子、川高 正聖、杉下 尚徳、山崎 美帆、岡田 幾磨
診療日 山口(木・金)、朴木(水)、木戸(木)、浅野(月)、川高(木)、杉下(火)、山崎(水)、岡田(月)
受診方法 地域連携予約、紹介状持参が原則です(初診:月・木)。

主な検査・設備など

関節エコーを用いて、関節の炎症の評価を行い、適切な治療につなげています。矢印のように赤く見えるところが、関節の中にある滑膜が炎症を起こしている様子(滑膜炎)です。当科では関節炎の評価にとどまらず、高度な関節炎が残存する患者さんに対しては、エコーガイド下ステロイド関節腔内注射を行い、安全でより効果の高い治療を目指します。

診療科紹介

リウマチ・膠原病内科が扱う疾患の多くは、全身性疾患です。そのため、一つの臓器に偏ること無く全般的に疾患と向き合う事が大切です。また、ステロイドや免疫抑制剤などを用いる治療を行うことが多く、その副作用や感染症の管理についても注意深く診ていきます。

診療副科長  山口 智史

スタッフ紹介

氏名 職位 専門領域 資格など
山口 智史 診療副科長
診療講師
関節リウマチ
膠原病
日本内科学会 認定内科医
日本リウマチ学会 専門医・指導医・登録ソノグラファー
朴木 博幸 診療講師 関節リウマチ
膠原病
日本内科学会 総合内科専門医・研修指導医
日本リウマチ学会 専門医・指導医
木戸 敏喜 診療助手 関節リウマチ
膠原病
日本内科学会 総合内科専門医・研修指導医
日本リウマチ学会 専門医・指導医
浅野 諒子 医員 関節リウマチ
膠原病
日本内科学会 総合内科専門医
日本リウマチ学会 専門医・指導医
川高 正聖 病院特別助教 関節リウマチ
膠原病
自己炎症性疾患
日本内科学会 認定内科医
日本リウマチ学会 専門医・指導医
杉下 尚徳 医員 関節リウマチ
膠原病
日本内科学会 認定医
日本リウマチ学会 専門医
山崎 美帆 医員 関節リウマチ
膠原病
岡田 幾磨 医員 関節リウマチ
膠原病
日本内科学会 専門医
日本リウマチ学会 専門医

外来担当表

曜日 月曜日(初診) 火曜日 水曜日 木曜日(初診) 金曜日
リウマチ・膠原病内科
(初診外来は月、木)

朴木(初診)

浅野
岡田(午後)

杉下
山崎(関節エコー)
朴木
山崎
山口
木戸
川高
岡田(初診)
山口

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