医薬分業について

ご存知ですか?医薬分業

今まで、みなさんが病院や診療所(医院)で診察を受けた場合、お薬をそこの窓口でもらうのが普通でした。これに代わり『院外処方せん』を先生に書いていただいて、予め決めておいたかかりつけ『保険調剤薬局』で、お薬を調剤してもらうシステムを『医薬分業』といいます。

分業になるとどんな利点があるのか?

まず第一に、処方していただいたお薬の内容について正確に知ることができます。
診療に忙しい先生に薬について質問するのは気が引けるものです。

第二は、自分が服用しているお薬の内容を薬局に管理してもらえるので、薬の副作用について余計な心配をしなくて済みます。かかりつけの薬局を一つだけに決めておくことは、保険をかけておくこと以上に大事なことなのです。高齢になりますと、どうしても複数の病院や診療所にかかる機会が増えてまいります。複数の診療科に受診されてそれぞれの先生からお薬をいただいた場合、同じ効果のお薬が重複して処方され服用したたため、副作用が現われたり、いろいろな種類のお薬が互いに作用して、予期しない有害な作用が発生する場合があります。かかりつけの「保険調剤薬局」からお薬をもらえば、このようなことを未然に防ぐことができ、疑問な点は納得いくまで相談できます。「保険調剤薬局」のこのような行為を「薬歴の管理」「服薬指導」といいます。

厚生労働省は医療法を改正して、西欧諸国並みに医薬分業を推進していくそうです。その目的は、薬害の防止と薬の無駄使いを避け、より良質な医療を提供することにあるそうです。大学病院は高度な先進医療を行なうための「特定機能病院」に認定され、病院薬剤師には病棟で入院患者さんのために活躍することが求められています。

お隣の金沢、福井、新潟の各大学病院では、60〜75%の院外処方せんが発行されており、分業先進県の山口や長崎の大学病院ではこれが85〜100%に達し、患者さんの多くが医薬分業に好感を持っておられます。

本院では、今年の3月から外来患者さんのお薬については、原則、院外処方せんを発行することとして全診療科体制で取り組んでおりますが、多くの患者さんのご協力・ご理解をいただきまして、現在では発行率も75%を越えるまでになりました。今後とも県内の「保険調剤薬局」と連携を深め、県民のみなさまの健康維持に役立つ「医薬分業体制」の整備を行っていきたいと考えますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

なぜ今、分業が必要なのか?

医薬分業の目的は、(1)より質の高い医療サービスの提供(2)高齢化社会に向けてより安全な薬の利用(3)医療費の適正化があります。


  1. より質の高い医療サービスの提供
     医療費の中で薬の占める割合は大きく、自分の受けている薬物治療について正確な説明を聞くことができます。
     一つの薬局にご自分の薬歴の管理をまかせることで安心して服用できます。
  2. 高齢化社会に向けてより安全な薬の利用
     高齢な患者さんが「かけもち受診」されますと、診療科ごとにお薬が処方されるため、
     ときに薬害を引き起こす可能性があります。薬局に薬歴の管理をさせれば、これを未然に防ぐことができます。
  3. 医療費の適正化
     薬を使えば使うだけ儲かるという現在の医療の仕組みでは、
     患者さんに必要以上のお薬が処方される可能性が常にあり、
     決してよいことではありません。これを防ぐ仕組みが医薬分業です。

薬が診療機関の収入に関係なくなれば、不必要な処方はなくなるでしょうし、薬の過剰投与も、薬害も未然に防ぐことができるのです。

院外処方せんを受け取るための方法は?

現行の法律では、医師は患者さんからの特別な申し出がなければ、「薬」ではなく、「処方せん」を渡さなければなりません。この法律に基づき、先生(医師)は患者さんからの申し出がなくても「院外処方せん」を書いて下さいます。

応需薬局はどこにでもあるのか?

薬局の所在など院外処方に関するご相談は、薬剤部前の「院外処方せん交付カウンター」で承っておりますのでお気軽に申し出下さい。