電解質異常(高カリウム血症)


37才 男性
主訴:意識障害、全身倦怠感、嘔吐
病名:糖尿病性ケトアシドーシス

血清K値の異常は電解質異常の心電図変化のなかでも特徴的な変化があり、重篤な不整脈を引き起こすことから注意が必要である。
以下に感冒様症状から吐き気、全身倦怠感などで救急外来にかかった症例の検査値と心電図変化を示す。

BT(゜C) 36.2 pH 6.979 色調 淡黄色・清
BP 165/87 PCO2 7.1 比重 1.020
HR 124bpm PO2 120.0 pH 5.0
  HCO3 1.6 蛋白 30
Na 125.6 1〜
K 8.1 ケトン 100
CL 83 ビリルビン -
AG 48.6 潜血 -
GLU 665↑ ウロビリノ−ゲン 0.1
S-OSM 314  

治療経過による心電図変化


糖尿性ケトアシドーシスの臨床所見
  インスリンの絶対的不足による脂肪の無気的代謝が亢進してケトン体が増大
  血糖値の上昇
  pHの重炭酸の低下
  アニオンギャップ の上昇
  初期の血性ナトリウム値の低下
  血清カリウム値の上昇

上記疾患以外にも血清Kの上昇する疾患、病態がある。
経口摂取の増加(特に腎機能低下、尿量減少時)
静脈内過剰投与
インスリンの欠乏
組織の崩壊(火傷、外傷など)
周期性四肢麻痺(高K血症型)
腎不全
アルドステロン分泌の低下
アルドステロン拮抗薬(スピロノラクトン、トリアムテレン)

血清K値と心電図変化
血中K値  心電図所見
6〜7 mEq/l テント状T  QRS幅の延長
7〜8 mEq/l P波の平低化  QRS幅の一層の延長
9〜10 mEq/l P波の消失(洞停止・洞室伝導)
10〜   mEq/l QRSとT波はサインカーブ様になる
12〜14 mEq/l
心室頻拍  心室細動  心静止

カリウム(8.5mEq/l)の心電図

カリウム(9.5mEq/l)の心電図

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