始めに:
このコーナーはホームページ開設以来より皆様からのお便り(質問、相談、要望など)の内容を掲載するものですが内容によっては一部内容の抜粋、省略などをさせていただいています。またお名前も省略させていただきます。お便りをいただいた方々には掲載許可をいただいていますがこちらの不手際で掲載されている場合はメールにてお知らせくださようお願いします。
皆様からのお便りをお待ちしています。できる限り答えていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
注意:
当検査部は教育機関であり、皆様のご質問には勉強を兼ねてスタッフへ割り振りさせていただくことがありますので若干、回答が遅れる場合もありますのでご了承願います。
技師の方々からも回答をお願いしておりますので、専門的ではない場合も多々あることと思います。
是非追加、訂正などがあれば当検査部HPまでお知らせくださるようお願いいたします。
最終的には検査部長及び専門医に閲覧、訂正してお届けさせていただきますが連絡など遅れる場合は直接回答させていただくこともあります。
お知らせ:
Q&A一覧を作成しました。分野別についてはHP管理者の独断と偏見により決めさせていただいておりますのでご了承くださるようお願いします。
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| 分野 | No | 質問内容(一部) |
| 血液・化学 | Q53 | フィブリンが析出して見かけ上、測定値が低値を示す・・・・・ |
| その他 | Q52 | 検査室においてNSTで測定する検査項目を教えて下さい。 |
| 血液 | Q51 | 血小板の測定において、電気抵抗法の機器と光学的測定法の利点、欠点について教えてください |
| 診断 | Q50 | 出来る限りで良いのですが、想定される病を考えてみて欲しいのですが |
| 診断 | Q49 | ステロイド大量服用の場合・・・・ |
| 血液・化学 | Q48 | HbとHbA1cについて |
| 診断 | Q47 | 血液検査で異常がでてから1ヶ月経つのですが・・・・ |
| 診断 | Q46 | クリオグロブリン血症と判断されましたが・・・・ |
| 診断 | Q45 |
乳児でT-CHOとLDL-Cが高値、HDL-Cがやや低値であり、肝機能には異常がありませんでした。 FHを疑うと言われましたが何を考えるべきでしょうか? |
| 診断 | Q44 | 息子の血液検査結果について〜CK値の異常を聞き、何度か検査しましたが500前後の状態 |
| 検体 | Q43 | 古くて新しい検査:赤血球沈降速度と分析機の開発について |
| 診断 | Q42 | 多血症に関する質問です。 |
| 診断 | Q41 | 脳性麻痺について |
| 輸血(感染症) | Q40 | 尿検査に使われたガラスの片付けをしていたら破片を指に刺してしまいました。 |
| 検体 | Q39 | 検体の処理の仕方について |
| 血液 | Q38 | 白血病でBlastが骨髄中で増加し、末梢血にも出てくるパターン・・・・ |
| 輸血(感染症) | Q37 | HCV抗体のカットオフインデックスが1.15 |
| 免疫 | Q36 | 深在性エリテマトーデスとはどんな病気なのですか? |
| 細菌 | Q35 | 透析室での手の細菌と消毒の効果の研究をしたいのですが |
| 生理 | Q34 | 脳波検査は、原則として食後にすると説明をうけたのですがなぜでしょうか? |
| 輸血(製剤) | Q33 | 低髄液圧症候群と脳外科で診断され〜硬膜外にフィブリン糊を注入するそうです。この製剤はあんぜんなのでしょうか? |
| 検体 | Q32 | フィブリンを取り除いて再度遠心してもやはり検出され、このような検体はいつまでこの作業を続けたらいいのでしょうか? |
| 診断 | Q31 | 10ヶ月検診において発達の遅れを指摘され、1ヶ月後にMRIの検査予約が入りました。脳性麻痺の場合、MRIにどのような所見が見られるのでしょうか? |
| 診断 | Q30 | 低血圧と甲状腺(橋本病)との間には因果関係はないのでしょうか? |
| 化学 | Q29 | アルファハンプの検査は内服薬で影響ありますか? |
| 遺伝子 | Q28 | MRSAのPCRのところで少しお聞きしたいところがあります。 |
| 輸血(感染症) | Q27 | 職場の健康診断で、「HCV抗体陽性」のため精密検査〜医師から、「偽陽性で健康診断の結果は、間違いです」といわれました。 |
| 凝固 | Q26 | どの項目が多い(または少ない)と血栓がおきやすいといえるのか〜血栓のできやすい血液というのは、見た目に違うものなのでしょうか? |
| 化学 | Q25 | 「ニュウビ」という項目は何を調べる物なのでしょうか。 |
| 生理 | Q24 | スパイクはどんな時に起こるのでしょうか? |
| 生理 | Q23 | 「右側頭葉にスパイクがある。」とはどういうことなのか判りません。てんかんなのですか? |
| 生理 | Q22 | 15歳の息子が脳波に「スパイク」が出ていると言われて〜スパイクがあるとどうなるのか今ひとつわかりません。 |
| 生理 | Q21 | 小児((1歳)で低体温治療中の昏睡状態における脳波検査の意義は有用でしょうか? |
| 一般 | Q20 | アルドース還元酵素阻害剤(エパルスタット)服用患者様の尿試験紙反応で異常発色してしまう時、簡易でケトン体(+)が確認できる方法はありませんか? |
| 診断 | Q19 | 高シトル二ン血症と言われるそうですが |
| 診断 | Q18 | 胎児の心音がとらえられなくなり帝王切開になりました。 WBC:29000、GOT:200前後、LDH:2000前後、CPK:10000前後、CRPは正常範囲、胸部レントゲン画像は問題なし |
| 化学・一般 | Q17 | 新生児(生後数時間から1日)の血糖を測定したところ0mg/dlでした。 尿検査スクリーニングでケトン体が明らかに偽陽性(1+〜4+)を示す例が十数件あります。 |
| 細菌 | Q16 | 浴槽の清掃について〜二つの洗剤の違いは? |
| 血清 | Q15 | 1歳4ヶ月、昨年9月から顔面のヘルペスの再発を繰り返し〜免疫グロブリン、補体価は正常だったのですが、リンパ球の幼若化反応の2種類ともかなり低下しており、詳しい検査を今後も続けるということです。 |
| 血清 | Q14 | 生活習慣病検診の結果、血清検査で、リウマチ因子(RF)の数値が、130.7IU/mlとなっていて、基準値を大きく上回っていましたが、この結果から、どんなことが言えるのでしょうか? |
| 診断・化学 | Q13 | 60代前半の男性で,(身長164cm体重80kg)検査の結果、GOT:70、GPT:110、r−GPT−90でした。半年前から比較するとその男性の顔が赤くなったように思います、血液の詳しい他の情報は不明ですがこれだけの情報で、この男性のこれからの予想される病気についてお教えいただきたいのですが |
| 診断・化学 | Q12 | 「63歳の男性」ですが生化学検査の結果 CK(CPK):1878他結果を含めてどのような病気が予想されるか? |
| 診断・化学 | Q11 | 足の太ももと手の筋肉がつっぱると訴えているのですが、これはCKの数値が高いことと関係が有るのでしょうか? |
| 化学 | Q10 | ASTの検査法でライトマン・フランケル原法のなかでの、基質のLアスパラギン酸とピルビン酸では何が違うのか? |
| 血清 | Q9 | 膠原病の疑いがあり血清補体価は24.2U/ml〜血清補体価の数値に関しての意見を、お聞かせください。 |
| 凝固・輸血・手術部 | Q8 | 術前検査の出血時間と全血凝固時間〜感染症検査を実施する検査にはどのようなものがあるのでしょうか。 |
| 生理 | Q7 | 検診がありましてその結果QT延長とありました。〜血糖値111、コレステロール値233,中性脂肪158、尿蛋白+、尿潜血+等の結果が出ました。すぐに、詳しく検査に行った方がよいでしょうか。 |
| 血清 | Q6 | KK‐Ayマウスの血中CPR値を測定したく、測定用キットを探しています。 |
| 生理 | Q5 | 右利きでしたが、”あなたは潜在的に左ききですね”といわれました。〜脳波をはかればわかる様なことをいっていたのですが、本当にそのような検査があるのでしょうか。 |
| その他 | Q4 | 学会発表するにあたり(機械の基礎的研究なんかではなく学術的なこと)なにかアドバイスを頂けないでしょうか? |
| 薬剤 | Q3 | 消毒用のステリハイド液について、教えていただきたいのですが。 |
| 生理 | Q2 | パルスドプラ法の利点のところに、時相って言う言葉の意味がわかりませんまた、欠点のところに、折り返しって言う言葉の意味がわかりません。教えて下さい。 |
| 凝固 | Q1 | 出血時間の検査は意味がないような報告が出ているのですがほんとうですか? |
検査技師です。当直でのみ生化学自動分析機を使用しデーターを出しています。
経験30年近くになるのですが、昔は生化学用の採血にはガラスが使われていたため?でしょうか採血後は静置して血清分離したものなのですが、今は分離用フィルムを入れた採血管に血液をいれ混ぜ合わせているのですね?
たまになのですが凝固しているので遠心をかけ自動分析器にかけると小型のフィブリンが析出して見かけ上、測定値が低値を示すことがあります。
これは、試験管において分離剤との攪拌がうまくできていないためでしょうか?また、蛇毒においても同様のことがあり困ってしまいました。現在使用中の試験管においてこのような現象がおきないようにするためにはどうすれば良いのかお教えいただければ幸いです。
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こちらの生化学部門では、採血後の検体は、しばらく静置後、十分血液が固まってから、遠心分離機で3000回転7分間遠心し、血清分離しています。ご相談の検体は、透析後の検体などのように、30分以上静置しても血液が固まりにくく、血清分離してもフィブリンが析出しやすい検体例と思われます。低値を示した検体例も小型のフィブリンが析出しておられるということで、フィブリン析出による検体採取ノズルのつまりによる低値例と思われます。この解決策としては、採血直後に採血者が採血管の攪拌をよく行い凝固促進剤と十分反応させること、遠心分離機にかける前に検体の静置時間をもう少し長くされたら良いかと思います。また、血清分離後の残存フィブリノゲン、フィブリンを簡単に除去できる製品として、チューブ21QRという医療用具がニットーボーメディカルより発売されており、こちらでも使用する予定にしていますのでご紹介します。なお急ぐ必要のある患者さんであれば、ヘパリン採血されることもひとつの方法です。
回答者
生化・免疫検査室主任 柴則子
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52) M.M.(43歳)さんより
私の担当しているお得意様からNST(栄養サポート)について質問を受けて困っております。
先生方の知恵を拝借いただければ幸いです。
Q:検査室においてNSTで測定する検査項目を教えて下さい。また、先生方の病院で実際に行っている”栄養サポートセット”みたいなものがあれば助かります。
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栄養指標は一般に、中長期的な評価のための静的栄養指標と、短期的な栄養指標としての動的栄養指標に分けられます。静的栄養指標としては身長、体重、BMI、上腕三頭筋部皮厚、体脂肪率、血清総蛋白、アルブミン、コレステロール、コリンエステラーゼ、クレアチニン身長係数、血中ビタミン微量元素、末梢血総リンパ球数などがあります。動的栄養指標に関してはRTP(Rapid
turnover pratain)、窒素平衡、尿中3-メチルヒスチジン、アミノグラム、Fischer比、安静時エネルギー消費量、呼吸商、糖利用率などがあります。
当院のNSTでは医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、検査技師が参加し、週1回のミーティングと回診を行っています。NSTでは検査値の評価も行いますが、その際にはおおまかな全身状態と栄養状態を評価する意味で一般的な生化学の項目(総蛋白、アルブミン、BUN、クレアチニン、AST、ALT、γGTP、アミラーゼ、コリンエステラーゼ、総コレステロール、トリグリセリド、血糖、Na、K、Cl、Ca、IP、DM患者ならHbA1c)と血算(免疫機能の評価としてリンパ球数も必須)を評価します。当院のNSTでは必須の項目は上記だけで、必要に応じて以下の項目を提出していただくよう主治医に提言しています。
長期的な栄養評価については(静的栄養指標)としてはアルブミンでよいのですが、短期的な評価を行いたい場合は(動的栄養指標)半減期の短いRTP(Rapid
turnover protain;トランスフェリン、レチノール結合蛋白、プレアルブミン)の週1回程度の測定をお願いしています。また窒素平衡やアミノ酸代謝などの評価が必要な場合に提出してもらっています。
また当院の場合は栄養評価の為の検査項目セットは用意しておりません。
栄養管理に関する指標は多岐に渡りますので詳しくは以下を参考にされるとよいと思います。
■NSTの総論、各論やそれぞれのスタッフの役割について詳しいのは
「NST完全ガイド 栄養療法の基礎と実践 」照林社
■栄養管理とそのパラメータ(身体計測や生化学、免疫能の評価、エネルギー代謝など)について詳しいのは
”栄養管理のパラメーター”「臨床検査」 第48巻第9号2004年、医学書院
回答者
富山大学検査部検査相談室
原田健右
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血液検査室で仕事しています。教えてください。自動血球分析装置の基礎検討を行っています。
血小板の測定において、電気抵抗法の機器と光学的測定法の機器の相関をとりました。
相関係数は、0.989と良好だったのですが、各々の平均にかなりの差が生じてしまいました(無作為患者200例 光学的測定法 236万 電気抵抗法186万)。検体により、小型赤血球、大型血小板、巨大血小板などの影響も考えられますが、原理の傾向としても差が生じているように感じています。
それぞれの原理の利点、欠点について教えてください。
ちなみに、ブレッカークロンカイトでは、思うような結果は得られなかったのですが、電気抵抗法に近い値がでているように感じています。よろしくお願いします。
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電気抵抗法
利点
1)測定粒子数(細胞数)が多く、再現性の面では安定したデータが得られる。
2)技術的には歴史が長く信頼性がある(1940年代後半、Wallace H. Coulter によって、電解質溶液中に分散した粒子の個数と体積を電気を用いて、正確に測定する技術が発明される→他の粒度測定方法とはまったく異なり、粒子を1個ずつ高速で測定し、かつ粒子の形状や、屈折率、色、密度などの影響を受けないことから、極めて精密な、数・粒度分布測定が可能)。
3)コスト安い。
欠点
1)質問者の指摘どおり、残念ながら赤血球と血小板は同一の検出器で測定しており、原理的には細胞体積のみで判別していることから小赤血球や破砕赤血球(血小板として測定される)、大型、巨大血小板(赤血球として測定される)の影響は受けます。各社は移動ディスクリ、など、なるべく真の値が出るように工夫はされています。
光学的測定法
利点
1)光学的測定法は光散乱方式とも呼ばれており、レーザー光線を用いて、液体中の細胞に一定の光をあて、そのとき散乱した光を検出器でひろい電気的パルスに変換して測定する測定法で電気抵抗法よりは新しい方法ではあるが、技術的にはかなり以前(約30年前)からある。
電気抵抗法よりは赤血球と血小板の分別に小赤血球や破砕赤血球、大型、巨大血小板の影響は受けないとされている(以前当施設では光学的測定法のテクニコンTHMS
H1を使用しており、このことは経験済み、ただし全く影響を受けないわけではない)。→赤血球と血小板では細胞の表面構造が異なるため散乱する光の種類が違うため。Sysmexは網状赤血球測定用のチャンネルで測定→蛍光染色液を使い色の情報も加味し、かつ加温して測定しているので寒冷蛋白や寒冷凝集素の影響も少ない。
欠点
1)機種によっては電気抵抗法より測定する細胞数が少ないため再現性がやや劣る。
2)コスト高い(レーザー発振器が高価、一定時間が取替え必要)。
さて質問の内容について少しコメントすると、確かに特に電気抵抗法の機器は小赤血球や破砕赤血球、大型、巨大血小板は受けますが、そのときの光学的測定法の血小板数とは一定の関係があったのか?今一度、みてください。
また、両機種ともキャリブレーションがきちん行われていたのか?各精度管理血球での血小板の値はどのくらいの値だったのかも気になる点で、さらに機種がわかればもう少し具体的な回答ができたと思われます。
回答者
富山大学附属病院検査部
桑原卓美
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前略 初秋の候、時下ますますご清祥の段、お喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。実はお願いがあるのですが、出来る限りで良いのですが、想定される病を考えてみて欲しいのですが、現在、血液学・画像診断学においては、心弁膜逆流所見及び肝・脾臓病変が認められました。血液学においては、ANA【抗核抗体】40倍中40で反応をしており現在、SLEの可能性を指摘されています。N病院皮膚科先生の御意見によると顔の発疹、関節痛、微熱等から膠原病の全身性エリテマトーゼスの疑いが付いています。又、軽度の小脳症状も出現しています。できたらば、早期見解の程下さい。
草々
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ご心配のほど、お察しいたします。
顔の発疹、関節痛、微熱の症状と抗核抗体が弱陽性であることから、すべての症状がひとつの病気を原因として起きていると考えるならば、やはりSLE(全身性エリテマトーデス)を含めた何らかの膠原病の可能性を疑いたいところです。抗核抗体はSLEをはじめ様々な膠原病で陽性を示し、とくにSLE、進行性全身性硬化症、混合結合組織病の95〜99%で陽性を示します。しかし抗核抗体の結果のみで、どのような膠原病であるかを推定することはほとんど不可能です。また抗体価が40〜80倍程度の弱陽性を示す疾患は多く、健常人でも20%に見られるという報告もありますので注意が必要です。
一般論として、SLEでは鼻梁から両頬部に広がり、盛り上がりのある蝶形紅斑という皮膚病変を認める(50〜70%)ことが特徴です。関節痛は多くの膠原病で認めます。SLEでは10〜30%に中枢神経症状が出現するとされその病像は多彩ですが、痙攣発作と精神症状が基本的症状です。SLEで小脳症状を来たすような脱髄性疾患を伴う可能性もありますが、神経内科専門医による詳細な診察、検査とその他の疾患の除外が必要です。
心弁膜逆流所見に関してはどの弁の逆流か・逆流の程度はどうか・息切れなどの症状の程度はどうかなどにより、まったく問題ない場合もあれば、治療が必要な場合もありますのでなんとも言えません。少なくともSLEに合併することの多い心内膜炎では、これが心疾患として臨床的に問題となることはまれです。また肝機能障害も様々な病態で出現しますし、あらゆる薬(市販の薬、漢方薬、サプリメントも含めて)が肝障害を起こす可能性があります。従って原因を特定するにはもう少し詳しい検査が必要です。ただし一般論としてSLEではその活動性と肝機能障害の程度が相関しますので(自己免疫性肝炎あるいはルポイド肝炎といいます)、SLEが今回の肝障害の原因である可能性は否定できません。
頂いた情報のみでは一般的な内容以上に疾患を絞り込むことはなかなか難しいので、あまり満足いただける内容ではないかも知れません。
主治医の先生がもし膠原病を疑っておられるのならば、もう少し詳しい検査をされていると思われます。血液検査は結果が出るまでに1週間程度かかるものもありますので、まだ詳しい結果が出ていないのかもしれません。その他の結果と合わせて主治医の先生と相談されるとよいと思います。
回答者
富山大学臨床分子病態検査学
原田健右
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ステロイドの大量服用前に、神経生険を行いますが検査結果は判明します。服用後はどの様な方法で判定しますか
ステロイド大量服用の場合 腸等に穿孔の発生もあると文献で知リました。予防方法がありますか
教えて頂ければ 幸甚です
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いつも検査相談室をご利用いただきありがとうございます。
ご指摘のとおりステロイド剤は重篤なものから軽微なものまでさまざまな副作用があります。消化管に関する副作用では消化性潰瘍、消化管出血、消化管穿孔などの可能性がありますが、発生の頻度は不明です。消化管穿孔に関しては、刺激の強いものはとらず、極力消化のよいものをとっていただくといったような一般的な注意以外に、具体的な予防策は考えにくいように思います。内服開始後、もちろん主治医の先生もよく注意して診察・検査をなさると思いますが、主治医からの副作用の説明をよくご理解頂き、いつもと変わった症状があればどんなことでも主治医の先生や看護師さんに相談されるとよいでしょう。
回答者
富山大学臨床分子病態検査学
原田健右
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今日はHbについてお聞きしたく、メールさせていただきました。
患者様は85歳男性。貧血がひどく、入院時(4/18)は、RBC:263万/μl、Hb:4g/dl、Ht:15.6%MCV:59.3fl、MCH:15.2pg、MCHC:25.6%でした。糖尿病もあり、このときのHbA1c:6.8%でした。
その後鉄剤により貧血が改善され、5/29では、RBC:386万/μl、Hb:9.5g/dl、Ht:31.6%、MCV:81.9fl、MCH:24.6pg、MCHC:30.1、HbA1c:4.6%。7/14では、RBC:417万/μl、Hb:11.7g/dl、Ht:37.7%、MCV:90.4fl、MCH:28.1pg、MCHC:31%、HbA1c:5.5%となりました。
鉄剤でこんなに急激に回復するのにも驚いたのですが、今回はHbA1cのデーターについて疑問がありまして・・・。HbA1cの値は、1ヶ月の血糖値を診ているということですから、急激なHb数の上昇があると、血中のGlcとの結合が追いつかず、尚且つHbの総数が増していることから、見かけ上HbA1cの値が低くなったものと考えているのですが、この考え方で合っているのでしょうか?それとHbとGlcの結合について教えていただけますか。
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検査相談室の原田健右と申します。返信が遅くなり大変申し訳ありません。
HbA1cはグルコースとHbの結合物で、Hbのβ鎖N端のバリンにグルコースがシッフ塩基結合してアルジミン(不安定型A1c)となり、さらにア
マドリ転移を受けてケトアミン
(安定型A1c)となったものです。この反応は全過程が非酵素的に進み、高血糖の程度に応じて生成物は増加します。また一度生成された安
定型A1cはその赤血球寿命が尽
きるまで消滅しないため、過去のこの間の血糖コントロール状態を反映します。HbA1c値は50%は採血時点より過去1ヶ月間の血糖値に、残
りの25%はそれ以前の1-2ヶ月の
血糖値に、あとの25%が2-4ヶ月間の血糖値に影響されるといわれています。
回答者
富山大学臨床分子病態検査学
原田健右
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初めて相談させていただきます。ネットで検索していたらこのページを見つけまして是非相談させていただきたいと思いメールしました。
血液検査で異常がでてから1ヶ月経つのですが、まだ診断がされず血液検査を何回かやっているだけです。精神的にストレスがたまり、どのような病気が考えられるのか教えていただけますでしょうか。
・CK値が高い
・左足のつま先立ちをすると脱力(1年前くらいに自覚)
【詳細】現在28歳女性で
21歳〜26歳はgot,gpt値が80〜90くらいで安定。
その他、一般的に調べる検査項目に異常なし。
肝生検:異常なし。
当時、自己免疫性肝疾患の疑いということでした(自己免疫と診断するにはig??が正常値なので確定はできないということでした)
2006/5/14 ※2年ぶりくらいに健康診断
GOT 301
GPT 244
※その他一般的検査値に異常なし
※2006/4月〜ジョギング週3〜4日(毎回約2キロ)
↓以前、自己免疫性肝疾患の疑いと診断した病院へ
※5/20くらいから現在まで、一切運動はしていない。
2006/5/29
AST 147
ALT 143
LDH 600
2006/6/12
※左のつま先立ちをすると脱力するのを関係ないと思いつつも医者に説明
(気がついたのは1年前くらい)
AST 69
ALT 62
LDH 337
CK 2215
2006/6/16
AST 62
ALT 58
LDH 326
CK 1910
2006/6/26
AST 62
ALT 46
LDH 316
CK 2170
k-カリウム 3.6
TG 157
RBC4.58
PL 306
今日、肝疾患の可能性が低くなったとのことで消化器内科から神経内科へ紹介されて近く神経内科へ行く予定です。
たぶんまた診断まで1〜2ヶ月かかるのではないかと思い精神的に辛いです。
どうぞよろしくお願いします。
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検査相談室をご利用いただきありがとうございます。なかなか診断がつかないとのことで、心中お察しいたします。
一般に、GOT、GPTが軽度上昇(<100IU/l)する病態としては慢性肝炎非活動期、肝硬変、肝癌、脂肪肝(アルコール性、過栄養性)など、中等度上昇(100-500IU/l)する病態としては慢性肝炎活動型、アルコール性肝炎、胆汁鬱滞、閉塞性黄疸、筋疾患、溶血性疾患が挙げられます。頂いた情報のみでは断定できませんが、自己免疫疾患の疑いありとのことですので、おそらくウイルス性慢性肝炎や肝癌などは以前の検査から否定的ということなのだと思います。胆汁が鬱滞するような病態や溶血も考えにくい。とすれば、CK、LDHの高値と考え合わせると何らかの筋疾患の疑いがあるのではないかとのことで神経内科に紹介されたものと想像されます(多くの筋疾患は神経内科医の専門領域です)。
クレアチンキナーゼ(CK)についての一般論ですが、CKは主に骨格筋、心筋、平滑筋、脳に分布する酵素であり、主にこれらが障害を来たしている可能性が場合に上昇します。またCKにはアイソザイムといっていろいろな種類が存在し(CK-MB、CK-MM、CK-BBなど)、アイソザイムを調べることでCK上昇の由来をある程度調べることが出きます。筋肉に多く含まれるため、筋力トレーニングでも1,000〜3,000IU/lまで上昇し安静レベルまで戻るのに数日かかることもあります。
その他、薬剤の影響、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患、悪性腫瘍でも上昇することがありますが、いずれにしろCKの上昇のみで疾患を絞ることは通常困難です。
頂いた情報のみで一般的な内容以上に疾患を絞り込むことはなかなか難しいので、あまり満足いただける内容ではないかも知れません。
診断に苦慮する場合、出来るだけ幅広く、見落としのないように診断を進めていきます。おそらく主治医の先生もいろいろな可能性を考えて追加検査をされていることと思います。検査項目によってはしばらく時間がかかるものもあるため、そのぶん時間がかかってしまうことをご理解いただけると幸いです。もうひとつ余談ですが、診断は検査結果のみで判断するわけではなく患者さんの症状がとても重要な判断材料です。患者さんが重要ではないと思っておられるようなちょっとした体調の変化が診断の鍵となる場合も多々ありますので、どんなことでも主治医の先生にお話されるとよいと思います(筋力の低下など)。
回答者
富山大学臨床分子病態検査学
原田健右
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46) YUさんより
'98年クリオグロブリン血症と判断されましたが、M蛋白が無いとの事です。この場合、患者としては、如何したならば良いのか解りません。
肝炎は無いとの事で、現在も全身に、痛みが有り当時血漿交換をしましたがその時点でクリオグロブリンはなくなり、皮膚生検も正常で神経誘導も当時も今も全身正常です。どの様な時患者としては、如何したならばよいのか教えてください
血液検査(2006,4,28)
TP 7.7 血沈 1 時間 9.7
ALB 4.6 血沈 2 時間 14.1
A/G 1.48 S・G 1.010
RA 22.1 PH 6.0
A|B 63.8 (RBC) 1/6-10 HP
a1 2.5 扁兵上皮 1/6-10 HP
a2 8.9 IgG 1135
β1 1.2 IgA 325
r1 3.8 IgM 105
A/G 1.76 MMP-3 200.0
黄疸 1+ CH50 46
WBC 6.8 ANA <40
RBC 479 抗ds-DNA抗体 <5
Hb 15.8 抗RNP抗体 <5.0
Ht 46.0 抗SSA/Ro <5.0
MCV 96.0 抗SSB/La <5.0
MCH 33.0 抗ガラクトース欠損IgG抗体 20.7
MCHC 34.3
PLT 22.9
Ne 62.9
Ly 23.9
Mo 11.6
Eo 1.0
Ba 0.6
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検査相談室にメールいただきありがとうございます。また、返信が遅れまして申し訳ありません。
さて、クリオグロブリン血症ですが、まずクリオグロブリンとは0〜4℃の低温で可逆的に凝固する血清蛋白を指し、多くは免疫グロブリン(免疫を担当する蛋白群の総称)を含む混合物です。とくに基礎疾患のない本態性クリオグロブリン血症と呼び、基礎疾患(免疫グロブリンの産生異常など)を有する場合、続発性クリオグロブリン血症と呼びます。また、認められるクリオグロブリンが1種類の免疫グロブリンからなる場合(単クローン性といいます)をT型、複数の免疫グロブリンからなる場合をU型、あるいはV型(U型、V型には細かい区別があるのですが臨床的にはとくに区別する意義に乏しいため説明は割愛します)と呼びます。T型は一般に多発性骨髄腫、マクログロブリン血症などで認められ、U型ではB型、C型肝炎ウイルス、サイトメガロウイルスなどに由来することが多いです。
M蛋白とは1種類の免疫グロブリンが増加した場合に見られるその蛋白そのものを指し、M蛋白と単クローン性免疫グロブリンは同義です。
ここで、クリオグロブリン血症とM蛋白の関係を考えてみますと、多発性骨髄腫やマクログロブリン血症は単クローン性に免疫グロブリンが増加する(=M蛋白を認める)疾患なのですが、このときこのM蛋白がクリオグロブリンの性質を示すことがあり、このときクリオグロブリン血症(T型)と診断されるわけです。
クリオグロブリン血症は無症状のことも多いですが、多くは皮膚症状(網状皮斑、寒冷じんま疹など)が特徴的です。基礎疾患によりその症状は様々で、血管炎症状、関節炎などを来たす場合もあります。経過に関しても基礎疾患しだいです。
YUさんの場合、経過と血液検査の結果を拝見する限りでは、とくにクリオグロブリン血症としての症状は今のところ認めないようですし、血液検査の結果も大きな異常はないようです。以下に述べることは推測の域を出ませんが、1998年にクリオグロブリン血症と診断された時点で、何らかのウイルス感染などにより一時的にクリオグロブリン血症を認めていた可能性もあるかと思います。頂いた情報をもとに考えますと、少なくとも現時点でクリオグロブリン血症を認めておらず、その他の疾患に関しても大きな問題がないのでなれば心配ないのではないかと考えます。
気になるようでしたら、主治医の先生と相談した上で血液が専門である血液内科の先生に相談されてみてはいかがでしょうか。
回答者
富山大学臨床分子病態検査学
原田健右
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45)
乳児でT-CHOとLDL-Cが高値、HDL-Cがやや低値であり、肝機能には異常がありませんでした。
FHを疑うと言われましたが何を考えるべきでしょうか?
また、このような高脂質が小児でおきるかのでしょうか?
その頻度や処置は?
放置したときの危険度は?
参考に施設で測定していただいたデータを下記に示します。
T-CHO 285
TG 197
F-CHO 86
NEFA 830mEq/L
PL 261
LDL-C 226
HDL-C 33
AST 40
ALT 13
GGT 15
ALP 852
T-Bili 0.1
D-Bili 0.0
TP 6.9
ALB 4.6
GLU 88
UA 3.5
UN 6.1
CRE 0.2
-----------------------------
乳幼児のコレステロール値は生後5〜6日後には成人の80〜90%、生後5ヶ月くらいでほぼ成人の値となります。日本では小児の高コレステロール血症に対する薬物治療の基準はいまだ定められていないのが現状ですが、一般的には総コレステロール200mg/dl以上、LDLコレステロール130mg/dl以上、トリグリセリド150mg/dl、HDLコレステロール40mg/dl以下の場合を高コレステロール血症としていることが多いようです。この逆の範囲が正常、或いは治療目標となります。
従いまして、お子さんの場合は高コレステロール血症であると診断いたします。高コレステロール血症を放置しておきますと、大人の場合と同様、動脈硬化から虚血性心疾患、末梢血管障害の危険性が高くなります。 以上の様な合併症を生じさせないためには、食事療法や薬物療法などにより、お子
さんのコレステロール値を下げることが必要です。そして、何が原因で高コレステロール血症が起こっているかにより、その治療法は異なります。
高コレステロール血症の原因としましては、
1)家族性(遺伝性)高コレステロール血症
2)二次性高コレステロール血症
3)肥満による高コレステロール血症
の3つを先ず考えます。
1)についてですが、遺伝性の場合、御両親のどちらかは必ず高コレステロール血症のはずです。従いまして、御両親が正常であれば、家族性は除外されます。仮に遺伝性であった場合、お子さんの検査値を考えますと、恐らくヘテロ接合体型と考えられ、500人に1人の割合での存在が推定されています。治療は先ず食事療法、そしていずれ薬物療法が必要になるかと思われます。
2)につきましては、甲状腺機能低下症(NEFAからは否定的)、クッシング症候群などで二次性に高コレステロール血症が生じます。従いまして、元疾患の治療により改善が期待出来ます。
3)につきましては、お子さんの身長における体重が適正かどうかをチェックしてください。大人と同様、過度の肥満でしたらコレステロール値は高値となります。
その他、頻度の低いものとしまして、幾つかの原発性高コレステロール血症、或いは原因不明の特発性高コレステロール血症がありますので、1)〜3)が除外診断されましたら検討が必要となります。
いずれにしましても、高コレステロール血症は「コレステロール値を正常範囲内にコントロール」している限り、合併症を御心配する事はありません。食事や薬物、その他幾つかの方法でコントロールできる病気です。先ずは原因を診断した後、適切に治療されることが大切と考えます。お子様の健やかな成長をお祈りいたします。
回答者
仁井見 英樹
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44)
初めて質問させていただきます。息子の血液検査結果についてネットでいろいろ探していてここにたどりつきました。
幅広く質問にお答えいただけるとのこと、今の不安や心配を少しでもなくなる事を祈ってお願いします。
長男14歳この春中3になります。身長168センチ体重62キロ、生後6ヶ月マスクリーニングで神経芽腫がみつかり、8ヶ月で摘出手術を受けました。
発生部位は左副腎、ステージT、細胞診でも悪性度は低いと言うことで抗がん剤1ヶ月の投与で治療は終わり、以後経過観察を年数回血液検査などでLDH、NSE,値などでチェックしていました。中学で柔道部に入り部活で激しい運動をするようになってから、主治医(大学病院小児科)より初めてこのCK値の異常を聞き、何度か検査しましたが500前後の状態でした。運動前、運動後の数値の比較もしましたが変化はなく、とりあえず間をおくということで、夏以来半年振りに先日検査を受けた所CK値が2000とでてしまいました。これには主治医も驚き、詳しい血液検査の結果を待って悪ければ大学病院で検査入院ということになりそうです。中3で忙しい時期でもあり、多感なこともあり、親とすれば早く結果を出し、なるべく学校生活に支障なく過ごさせてやりたいのです。今、私共でわかる数値などから、考えられる事などをお教えください。どうかよろしくお願いします。
検査前々日の運動内容、腕立て200回ランニング4キロ柔道打ち込みなど2時間。
筋肉痛が残って次の日また運動する毎日。
体質、低気圧が来ると頭痛がする、ひどいと吐く、7,8歳まで自家中毒といわれ風邪でも疲れでも吐き続けて入院することもあった。
部活では他の生徒より疲れやすいらしい、食欲旺盛。
主治医から考えられる病気としてあげられたもの、筋肉炎、褐色細胞腫
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富山大学臨床分子病態検査学の原田健右と申します。メールを拝読させていただきました。ご心配のほど、お察しいたします。
まずクレアチンキナーゼ(CK)に関して一般論を申し上げますと、CKは骨格筋、心筋、脳、平滑筋などに分布する酵素であり、主としてこれらが障害された場合に上昇します。またCKにはアイソザイムといっていろいろな種類が存在し(CK-MB、CK-MM、CK-BBなど)、アイソザイムを調べることでCK上昇の由来をある程度調べることが出来ます。基準値は25〜180IU/l(男性)とされていますが、筋由来の酵素であるため、運動後ではCK活性が上昇します(他には、たとえばどこかに激しく足をぶつけたり、筋肉注射などでも上昇します)。筋力トレーニングなど激しい運動を負荷した場合、CK活性は1,000〜3,000IU/lまで上昇し、安静レベルまで回復するのに数日かかります。つまり、日常的にトレーニングを行っている場合、CK活性の上昇が運動の影響なのか、疾患の影響なのかを判断する必要があります。
ご相談の息子さんの場合、かなり激しい運動を毎日続けておられるようなので、まず運動の影響によるCK活性の上昇の可能性を考えたいところです。前述のとおり運動後のCK活性の上昇は数日続くことが知られておりますので、一週間程度安静にして頂いた上で再採血して比較するとよいでしょう。またCK以外でも骨格筋に多く含まれる酵素で日常的に計られているものでは乳酸脱水素酵素(LDH)やアスパラ銀酸アミノトランスフェラーゼ(AST)(=
GOT)などがあり、運動負荷によりCKとともに上昇することがありますので参考になります。(たとえば安静後の採血である程度低下すれば運動の影響が疑われますし、悪性腫瘍の場合でも値が急激に下がるということは考えにくいため除外の判断材料になります)
前述のとおりCKの上昇は筋疾患、神経筋疾患、中枢神経系疾患、心疾患、内分泌疾患などの多くの疾患で上昇し、悪性腫瘍でも上昇することが知られています。いずれにしろCKの値のみで判断するわけではなく、ご本人の症状、血液検査や筋電図などの生理機能検査を含めた臨床検査、画像検査を総合的に判断して診断いたします。まずは運動の影響を除外した上で、つぎの可能性に関して検査を進めてはいかがでしょうか。
(追記)
施設によって検査方法が異なり、値の単位が違うことがあります。ご相談される場合、単位も付記していただくと助かります。
回答者
富山大学臨床分子病態検査学
原田健右
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ご丁寧なお返事をありがとうございました。
不安にとりつかれ、ただ悶々と日々を過ごすより、ずっとすっきりできました。今月末には主治医からの結果や結論を聞くようになりますので、またお知らせするとともに是非また質問させてください。
このHPにたどりつく全ての悩める方々のため、この内容もご参考になるようでしたら載せてください。
そして毎日のお仕事だけでも忙殺されそうな検査部のみなさまがこうして見ず知らずの患者を助けてくださる事に感謝して、失礼致します。
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43)
平成13年1月の勉強会資料「古くて新しい検査:赤血球沈降速度と分析機の開発」に関しましていくつかお教え頂きたくメールさせていただきました。
1)資料中にあります「ストークスの理論式」「岡氏の理論式」とはどういうものなのでしょうか?文献等ご存知でしょうか?
2)ESR分析機の開発とありますがこの分析機は長瀬産業さんの血沈計の事でしょうか?長瀬産業さんの血沈計を導入したいと考えていましたが、昨年解散されたとかで連絡がつかなくなっておりまして、もし血沈計の引き受け先をご存知でしたらお教えいただけませんでしょうか?
また、当院ではWestergren法を用いていますが稀に30分値10mm、60値分100mmなどというバランスのおかしいデーターに遭遇します。そのような検体を立て直しますと30分値40mm、60分値120mmと30分値が亢進します。おそらく立て直しのデーターが正しいように思い60分値で報告する分には1回目のデーターでも大きな問題はないのですが、最近血沈は迅速対応として30分程度で60分値を算出する方法が増えてきておりこのような方法を用いた場合前出のような検体は30分値10mmから算出することになり低値に報告されはしないか?という懸念があります。実際小児科で「この問題がクリアできないと迅速法のデーターはいらん」といわれておりまして他の生化学データーを解析してみるのですが原因が分かりません。補体が関与しているようにも思うのですが何かご存知でしょうか?頻度的には0.4%程度で血沈自身疾患特異性の無い検査ですので普通は問題にしない施設が多いはずですが・・・。
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この勉強会の担当はHP担当者の私です。
今は生理検査にいますので過去の文献とうについては手元にあるかどうか調査します。
なにせ古いものですのであまり期待しないでください。
私がルチンで実施していないためなんともいえませんがWestergren法では血沈管の傷、汚れなどでまれに測定値の再現性がないことを聞いています。
長瀬産業の血沈計を導入した場合に担当の看護師さんと検討結果を解析した場合(二重測定による相関)どちらともいえない結果を経験しています。このときは洗って使用するタイプでしたがその後使い捨ての血沈棒に変えても30分値の再現性には影響を及ぼすことがあると聞ききました。
乖離する原因はいまだ解明できていないかと思います。
ここからは私の推測にしかすぎませんのでよろしくお願いします。
血沈は各種蛋白の荷電により血球表面の陰性荷電への結合を補助します。
捕体成分の蛋白もあるでしょうが一番大きな要因はアルブミンですしフィブリノーゲンも大きな要因です。しかし、この頃は血球間のゼータ電位も大きく関与しているとも言われ細菌、酸化LDL、アポトーシスなどによる惹起物質で血小板など各種凝固因子による血管内部の荷電状態が大きく変化することも疾患、投薬などによっても大きく変わることも推測されます。
詳細な説明はできませんが血沈は疾患特異性に対して期待できない部分がありますが炎症、DIC、低アルブミン血症による疾患時など大きく推定できる優れた情報を持った検査であると思います。
このため1時間も待てない(CRPは30分で結果がわかります)ということから30分法で1時間値を推測することが試みられるようになりました。
傾斜をつけるのは血球と各種蛋白の反応を促進させ沈降速度を速めることができるからです。
各種蛋白、Hb、Htなどで検討した資料がありましたので添付ファイルで送ります。
>実際小児科で「この問題がクリアできないと迅速法のデーターはいらん」といわれておりまして他の生化学データーを解析してみるのですが原因が分かりません。
当院の実情ですが小児の採血量が少ないため今ではCRPなど免疫蛋白での依頼に限定していますので血沈の依頼は少ないです。
しかし、微量でできるならば知りたいデータでもありますので貴院では堅実なデータを求めているものと思われます。
また、データの解析はかなり困難でもあり血沈を検討しても特定することは難しいものと思いますしそのような検査解釈をすることは現実的ではないと考えます。早くかつ一回の検査で炎症タイプなのか、血液疾患(貧血、凝固含む)や免疫異常なのかなどの推測を行うものではないでしょうか?
以上私の推測を踏まえて回答とさせていただきます。
若干間違っている部分もありますがまた検討、勉強されて違いなどをお教え願えればありがたいと思います。
回答者
林 史朗(富山大学附属病院検査部:生理検査)
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丁寧なご回答有難うございます、とても勉強になりました。
さらにあつかましくいくつか教えていただきたいのですが、添付していただいたスライドにありました「T相は沈降開始から2mmに達する時間」とありますがこれは一般的な定義なのですか?またスライドのグラフ上ではT相1.5mmとなっているのは何故ですか?
また富山医大さんでは血沈計はどこの機器をお使いですか?
>Westergren法では血沈管の傷、汚れなどでまれに測定値の再現性がないことを聞いています。
当院ではディスポの血沈管を使用しており、むしろガラスから変更してからのほうが問題が多いようにも思います(ガラスの時データを取っていたわけではないのであくまでも記憶ですが)。また、アンバランスなデーターになりやすい患者さんがいるのでやはり検体側の問題かな?とおもっています。
「立て直しによる物理的な刺激」によりバランスが良くなるのか?「採血から時間がたつ」ことによるのか?血小板抗体の検査ではEDTA採血では時間経過により擬陽性が増えるなどという現象もあるようですから・・・。
>当院の実情ですが小児の採血量が少ないため今ではCRPなど免疫蛋白での依頼に限定していますので血沈の依頼は少ないです。
小児は症状の訴えが出来ない場合が多く、マイコプラズマや膠原病、結核などではCRPが上昇しないので絶対いる!というのが当院の小児科の意見です。わからないでもないですが、1.6mlも採血して疾患特異性の無いデータしか出ないのは最近の現状にそぐわないような・・・。スクリーニングだったら迅速法でもいいじゃないとおもってしまいます。
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大変遅くなりすみませんでした。
当院小児科医師からのアドバイスをうけましたのであわせて回答させていただきます。
やはり先生方個人により血沈にたいする見解は異なるようです。
当院の若い先生方はあまり血沈のオーダーは採血量との兼ね合いでなされませんが小児科教授は免疫専門ですので好まれるそうです。
下記に小児科医師からいただいたコメントを掲載します。
********小児科医師からのコメント*******************************************
当科では感染症に対する血液検査として白血球数、白血球分画、CRPで評価するのが一般的ですが、教授は好んで赤沈を行います。微熱が持続する例などで、CRPや白血球数もそれほど上昇はないのに赤沈が著しく亢進している例などでバックグランドに何か重大な炎症性疾患が潜んでいるケースもまれにあるからだと思われます。
小児ではフィブリノーゲンやガンマグロブリンなど通常の検査では滅多に測定することはないので、慢性炎症の発見の糸口として赤沈が有用なケースは確かにあるのかもしれません。ただし、単純なコストの安い検査だからといっても、小さい子供では採血量も十分採れないことも多く、何でもかんでも赤沈を行うというのもどうかとは思います。小児科では1時間のみで評価する医師がほとんどです。従って30分値、1時間値、2時間値の乖離について参考になる意見を持つ医師はいないようです。先生もご存じのこととは思いますが、最初の10分で連銭形成し、次の40分で等速沈降し、その後10分では沈降速度が遅くなるという現象ですから、1時間値は30分値の2.5倍程度というのが理論的であり、あまりに乖離が大きい場合は採血上あるいは手技上の問題と考えるのが妥当ではないのかと思われます。
***************************************************************************
以上ですがご質問に対する回答になってはいないと思いますがよろしくお願いします。
私個人の意見(ルチンで血沈はしていませんが)として以前検討したことですので
参考意見として考えてください。
血沈の反応カーブを参照(1分ずつ測定)した場合最初の無反応(一層)期から沈降した例も実際にはありました。つまり乖離する症例は必ずしも無ではないということです。
また、攪拌による誤差(血漿中の蛋白電位のムラなど)や温度など影響物質が多数ある測定法です。つまり疾患特異性のある検査ではなく広範囲な情報をもつ検査として重要であると認識していただくよう臨床医に説明しています。しかし、乖離する臨床例は重要な情報でもありますのでさらなる調査をつづけていただければと思います。
最後になりましたが各種文献です。
東京家政学院大学紀要 第33号 1993年
赤血球沈降速度(以下血沈)に関する研究
伊藤 晶子
東京家政学院大学紀要 第39号 1993年
種々の物質の赤血球沈降速度に及ぼす影響
小池 美穂子
日常診療と血液 vol.4.No.4 1994シリーズで特集古くて新しい検査 赤血球沈降速度
が1から7まで掲載されています。
参考にしてください。
また、新たな所見等があればお教えくださるようお願いします。
回答者
林 史朗(富山大学附属病院検査部:生理検査)
-----------------------------
ご丁寧な御回答大変恐縮いたしております。
小児科医の御意見のなかで「微熱が持続する例などで、CRPや白血球数もそれほど上昇はないのに赤沈が著しく亢進している例などでバックグランドに何か重大な炎症性疾患が潜んでいるケースもまれにあるからだ」という部分、当院の部長もまさに同じ事を言われます。
技師学校の学生さんの研究実習に当たってしまい、時間の取れる学生さんだったらなら何か解析できるかなと思っているのですが・・・とりあえず1分ごとの沈降曲線を描かせてみましょうか・・・。なにかご報告できるデータが取れればいいですが・・・。
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42)
M,Iさんより
はじめまして。私は、病院勤務の助産師です。多血症に関する質問です。よろしくお願いします。
多血症の原因の一つに臍帯クランプの遅れが挙げられています。しかし、具体的に何分遅れたらどれくらいの血液が胎児に流れ込み、多血症になると数値が書かれた文献を見つけることができませんでした。臍帯を早期にクランプする場合と臍帯拍動が止まってからクランプする場合を比較した研究はいくつもあるそうですが、どのようにして研究したか、またどれくらいで臍帯拍動が止まるのか書いてありませんでした。
分娩台でのお産では、赤ちゃんの位置が母親より低いので胎盤から流れ込む血液の量が増え赤ちゃんのヘモグロビン濃度が高くなります。ビリルビン濃度も高くなるので黄疸の強くなるので早期クランプは必要となっています。
では、生まれてすぐ母親の胸に赤ちゃんを抱かせ胎盤の位置より赤ちゃんを高くすると多血症は防ぐことができるということになるのでしょうか。車中分娩や自宅で生まれてしまった場合などクランプが遅くなったとき、すべての赤ちゃんが多血症になるでしょうか。
この間、誕生した赤ちゃんが多血症になってしまいました。その原因が私の臍帯クランプの遅れだと思われています。
もしそうであるならば、これから助産師を続けることができません。
-----------------------------
御質問にお答えします。
おっしゃるように多血症の原因の一つに臍帯クランプの遅れが挙げられているのは確かです。しかし、それは数ある原因の一つに過ぎません。他の原因を列挙してみますと、胎盤機能低下(妊娠中毒症、低出生体重児、過熟児、前置胎盤)、胎盤からの過剰な輸血(双胎間輸血、母児間輸血)、内分泌障害(先天性副腎過形成、新生児甲状腺機能亢進症、母体の糖尿病)、その他(18トリソミー、Down症候群、Beckwith症候群、母の喫煙、仮死)などが原因となります。
従って、多血症の原因を「クランプの遅れ」と簡単に結論付けるのは如何かと思います。
いずれにせよ、新生児の3〜5%に起こり得ることですので、交換輸血や光線療法の準備は常に必要です。
御質問の結紮のタイミングについてですが、Cochrane Database of SystematicReviews (October 2004)によりますと、出生後30秒から120秒までの間に結紮するのが良いと結論付けているようです。つまり、結紮が早すぎても良くないため、30数えてから結紮せよと薦めています。どうか原著に当たってみてください。日本語の文献では、古いですが、助産婦雑誌(1983年12月;37(12):1017-9)に結紮のタイミングの研究論文があるようですので探されてみてください。
今後も助産婦として、御活躍を期待しております。
回答者
仁井見 英樹
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こんばんは。お返事ありがとうございました。
これからも日々精進していきたいと思います。
ご紹介のあった文献がんばって探します。
多血症は原因を特定することは難しいですか?
原因がたくさんあるから難しいですよね。
赤ちゃんはもともと多血症だし原因を特定することに意味はなさそうですね。質問のベビーちゃんも元気になりました。
ベビーをみているだけで心が癒されます。
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41)
匿名希望さんより
昨年の夏頃に脳性麻痺について質問させていただいた者です。
お蔭様で今まで順調に成長してきたのですが、先日の健診で気になる事を言われたのでまた質問させて下さい。
(子供の出生時の状態を簡単に説明しますと、28w6dで突然の児心音低下で緊急帝王切開、アプガー1の仮死状態でした)
現在の月齢は10ヶ月(修正7ヶ月ちょっと)で二ヶ月に一度出生した病院に健診に通っているのですが、そことは別に月に一度他の医療機関へも健診に通っています。
その医療機関には脳性麻痺のエキスパートと言われている先生がいらして、画像等は一切見ずに自分の30年間の臨床経験だけを頼りに診察されているそうです。
その先生に1月の初め頃「お母さんを安心させる訳じゃないけどこの子はもう大丈夫。もう来なくていいよ。」と言われまして、看護師さんも「ちょっとでも気になる所があったらすぐに訓練させるあの先生が大丈夫って言うぐらいだから本当に大丈夫だと思うよ。」と言ってくれました。ですがやはり親としては心配なので、次ははいはいをしたらまた診ていただく事にしたのですが、先日出生した病院へ発達健診に行った所、「両下肢が硬い。でも今すぐ病名をつける程のレベルではないしもう少し月齢がいかないとわからないから(緊張は成長していくにつれて強くなっていくから。との事でした)、次回の健診(4月)まで様子を見ましょう。その時に緊張が強ければリハビリを始めた方がいい。」と言われました。先生によると、特に左足の緊張が強い、でも両脇を持ってピョンピョン跳ねさせるとつま先立ちになる事はなくきちんと足の裏全体でついている、また上肢は特に硬くはなく両手を触るとちゃんと握ってくるしおもちゃを掴む時も両手が出てる、今の所発達も遅れてないしはいはいの様な動きもする、との事でした。実は12月の健診時に、その先生がいったん抱き上げてからうつ伏せにさせたり座らせようとすると両足を突っ張り立とうとして(家でも座らせようとすると同じようにピンと張るので気にはなっていました)「ん?やけに突っ張るなぁ」と言われまして、その事を1月に先程書きました専門の先生に相談したところ「ん〜その先生の言ってる意味がわからない。どこがおかしいの?」という答えでした。
そこで質問させていただきたいのです。
1)緊張はだんだん強く出てくるという事ですが、一ヶ月の間に突然出てくるものなのでしょうか?
2)今は修正7ヶ月ちょっとですが、軽度の脳性麻痺であればいつぐらいから発達が遅れ出し、症状が出てくるのでしょうか?(ネットで検索したところ、歩き方がなかなか上手くならない等で気づく場合もあるとの事でしたが・・・)
3)最近気づいたのですが手の動きで気になる事があります。うつ伏せで両手をだらんと下げて寝ている時、右手の手の平は床側に向いているのですが左手は手の平が天井側に向いています。初めは寝る時の癖かな?と思っていたのですが、目覚めて手を前にし顔を持ち上げた時、右手は普通に手の平が床側なのですが左手は甲が床側についていて(手首から先が折れ曲がっている感じです)、痛そうな様子もなくその体勢でじっとしています。その後動く時(まだ綺麗なはいはいではありません)には手先をくるっと返し普通の向きになります。でもそれ以外、例えばおもちゃを掴む時は特に変な動きはなくスムーズで問題ないのです。・・・これは一種の癖でしょうか?
4)子供が人見知りをしているせいか、「足が突っ張ってる」と言われた12月も先日(2月)も大泣きしながらの診察でした。泣いている状態ではみんな突っ張ったり緊張があると思うのですが、病的な場合はそんな状態の時でもわかるものなのでしょうか?
5)いったん抱き上げた状態から座らせる為に床に置こうとした時、いつも足を曲げずに立とうとするのですが普通は膝を曲げるものなのでしょうか?
6)よくはいはいのような姿勢から頭のてっぺんを床につけ足をピンと張りお尻を持ち上げた体勢(横から見るとお尻を頂点とした山形(三角形)の形で股の間から後ろを見ている感じ)でじっとしているのですが、これはやはり下肢が緊張しているからなのでしょうか?
7)最近手を「手」だとわかってきたのかもしれませんが、仰向けでいる時や座っている時にたまに阿波踊りのように両手首から先をひらひら振ったり振りながらグーパーをしたりしています。モロー反射みたいな何かにつかまるような感じではないので原始反射が残っている訳ではないと思うのですが、こういった動きは異常でしょうか?
8)おしめ替えの時、うんちの時は最後までおとなしくしているのですが、おしっこの時はおしめをつける際にくすぐったいのか足をピンとのばして突っ張ったりします。普通はカエル足のままでいるものなのでしょうか?
9)脳性麻痺でも色んな型があるようですが、家の子の場合一番考えられるのはどの型でしょうか?
ちなみに先月専門の先生に診ていただいた発達状況は以下の通りです。
・未熟児の割には発達が早い。でもそれは病的な早さではなく正常範囲の早さ・上肢、下肢とも心配するような緊張は全くない・パラシュート反応(反射?)も出てきた・ちゃんとお尻を持ち上げて前後に振っているからはいはいもじきに出来るようになる。でも肘をついていないので、恐らくずり這い(?)はせずに直接はいはいをすると思う
補足ですが、退院間近に撮ったMRIでは脳の後ろの部分のコントラストが少しおかしいと言われたのですが、その3ヵ月後にもう一回撮った所特に異常所見はないとの事でした。
首座りは修正月齢で4ヶ月頃、寝返りは5〜6ヶ月頃(うつ伏せから仰向けの寝返りはまだしません)、一人座りはもう出来ているのかどうかはわからないのですが、座らせると初めはグラグラするもののその後は自分でバランスをとり、最後は結局倒れますが数十秒〜数分は手をついたりしながら支えなしで一人で座っています。はいはいはまだ綺麗には出来ません。手はぎこちないながらも左右交互に出るようになったのですが、足は膝をついて片足ずつ出す時もあればカエルのように両足でピョンと床を蹴って進む時もあり、膝をピンと伸ばして進む場合もあります(高這いのようなもの?)。
長々と書いてしまいましたが、ご回答の方どうぞよろしくお願い致します。
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御質問にお答えいたします。
以前に回答された高森先生は、昨年12月に移動となりましたので、御了承下さい。
1)仮に進行性であっても、一ヶ月で突然、緊張が強く出てくることはありません。
2)軽度の脳性麻痺であれ、運動や姿勢の異常といった症状は満2歳までに現れます。
但し、四つ這いが1歳までに出来れば正常発育が期待できると言われています。
3)はいはい、おもちゃを掴む時に問題ないのであれば、御心配する必要はありません。
寝ているときには、関節は可動域のどのポジションを取っても不思議ではありません。
4)例えば、それが病的であれば、12月に症状が観察されて、翌月(1月)に消えて無くなる事はありません。また、病的な過緊張は、泣いている状態の突っ張りとは明らかに異なります。
5)足から降ろすときには、ある程度、立とうとする事は普通に見受けられます。逆
に、全く立とうとしない(菌緊張の低下)方は問題です。
6)下肢の緊張で、そのような姿勢を取るという報告はありません。
7)正常と考えます。
8)おしめ換えのとき、足を曲げ伸ばしする事はよく見受けられます。
9)今のところ、正常な発達であると考えます。
MRIも含め、器質的にも機能的にも全く問題は見られないようで何よりです。
御相談の内容を判断しますと、お子様は正常な発育をされていると考えます。
お子様の健やかな成長をお祈りいたします。
回答者
富山大学附属病院 検査部 仁井見 英樹
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お忙しい中ご丁寧なお返事をいただきありがとうございました。
前回お聞きし忘れた事と、今回ご回答いただいた中でもう少し詳しくお聞きしたい事がありましたのでメールさせていただきました。
何度も申し訳ありませんがご回答いただけますでしょうか?よろしくお願い致します。
1)医師によって「緊張がある」「ない」と意見が分かれるのはなぜでしょうか?例えば体を触ったりして“これぐらい硬ければ病的である”といった基準のようなものはなく、医師それぞれの感覚と言いますか主観のようなもので判断されているのでしょうか?
2)ご回答の中で「先月あった緊張が今月に消えてなくなる事はない」とありましたが、緊張というのは24時間ずっとしているものなのでしょうか?もし休息時があるとしたら、専門の先生に診ていただいた時は偶然休息している時だったのでは?と思いまして・・・。しかし例え休息時であったとしても医師が診ればすぐに「普通ではない」とわかるのだとは思いますが・・素人考えですみません。
3)貴院でも健診・診察等されていると思いますが、前回は「硬い」と判断したのに次回診ると「気のせいだった」という事はあったりするものですか?もしそういった事がある場合の理由はどうしてでしょうか?やはり一度でもそういう判断をされた子というのは、必ず将来的に何か異常が出たりするものですか?
4)本などを見ると「一人座りというのは両膝を自由に曲げ伸ばし出来る事(時にはそれで進む事もある)。下肢の硬い子はそれが出来ない。」と書いてあるのですが、家の子は座っている時下肢を全く動かす様子もなくじっとしています(修正月齢もうすぐ8ヶ月)(たまにその姿勢から倒れこむようにしてハイハイに移りますが)。これはやはり下肢が硬いからなのでしょうか?それとももう少し月齢が大きくなったらするものなのでしょうか?
追加
ご回答の中で「四つ這いが1歳までに出来れば正常発育が期待できると言われています」とありましたが、「四つ這い」というのはハイハイの事でしょうか?また「1歳までに出来れば」というのは、まだぎこちないやり始めのハイハイの事は含まず、完成されたハイハイの事を言うのでしょうか?もしハイハイが上手くならないまま歩き始めたりしてハイハイをしなくなった場合は「1歳までに出来た」とは言わないのでしょうか?
お忙しい時期に何度も申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致します。
-----------------------------
1)脳性麻痺は非常に複雑な病像を呈するため、反射の異常などで手掛かりをつかみ易いもの以外は、相当の熟練者をもってしても診断が難しいものです。疾病の障害度の範囲は広く、軽度の脳性麻痺になると早期診断が難しいのが現状です。従って、確診に至るには、ある程度の月日が必要となります。御質問の筋緊張につきましては、心身の刺激によりある程度変動します。基準についてですが、姿勢、随意性、反射、不随意運動などは明らかに客観的評価が可能であるのに対し、「緊張性」については、機械的な数値が出るわけではありませんので、重症なら明らかであっても、軽度であれば生後1年以内に確診するのは容易ではありません。緊張に限らず、境界値をどのように診断するかは臨床検査全般において難しい課題です。脳性麻痺をスクリーニングする場合、医師の立場としては、早期発見のため、「疑わしきは引っ掛けて、経過を見る」ことになります。その結果、偽陽性が含まれることになります。つまり、実は正常なお子さんでも、無酸素症などのエピソードがあれば、少しでも疑わしい所見を積極的に引っ掛けて経過を見ることになります。お子さんのように、医師によって「緊張がある」「ない」と意見が分かれるのは、脳性麻痺児に見られる様な所見が見られない為であり、「ある」というのは、少しでも疑わしければ、取り敢えず経過を見ようという意味でしかありません。そこのところを主観と言ってしまえば、(経験から判断した)主観の域に入るでしょう。
2)脳性麻痺により緊張が起こる場合、神経の器質的な変化が原因であるため、時間経過によって消えることはありません。逆に時間経過により出現する(強くなる)ことはあります。緊張というのは関節の可動性も含めたものなので、「緊張をずっとしている」というよりも、「緊張がずっと存在する」と考えた方が良いでしょう。但し、心身の刺激によりある程度変動しますので、この変動も含めて、医師の経験が診断に加味されると思います。
3)上記で説明しましたように、確診は容易ではなく、「疑わしきは引っ掛ける」ため、前回は「緊張があるのでは?」と判断しても、次回診ると「気のせいだった」ということは起こりうることです。お子さんの場合、医師が「緊張がある」とは断言はしていませんね?あくまで疑いですので、「念のため、経過をみましょう」という以上の意味はないと考えます。
4)下肢の緊張と、下肢を動かさないこととは関係ありません。少なくとも、その後ハイハイをされているため、問題ないと考えます。四つ這いはハイハイのことです。
「完成された」ハイハイという基準はありませんが、歩き始めましたらハイハイは卒業です。つまり、「ハイハイは出来て、次の段階まで発達した」ということになります。
メールで拝見します限り、お子さんは正常発育されているように思います。細かい動作についての質問は、主治医に直接御質問下さい。お子様の健やかな成長をお祈りいたします。
回答者
仁井見 英樹
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40)
はじめまして。病院勤務している者です。
先日、尿検査に使われたガラスの片付けをしていたら破片を指に刺してしまいました。
その時は血液ではないので、流水で洗い傷口から血液を搾り出し消毒をしただけでした。
後でやはり不安になって色々調べててこのサイトにたどりつきました。
感染症の危険性はあると思われますか?ガラス片なので患者さんの確認はできないし、検査済みのものだと思われるので
いつの物かもわからない状態でした。
尿にはHCVやHBV、HIVウィルスはほとんど含まれないようですし、例えば乾いた状態でそれらのウィルスは
感染力をもっているのかなど疑問に思いまして。
よろしくお願いします。
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結論から申しますと、
「感染の可能性は非常に低い。しかしゼロではありません。」となります。
今回のケースで生じうる感染症の起因菌はウイルスのみです。
御存知のように尿中のウイルス量は非常に低く、感染力は殆どありません。
針刺し事故と比較すると、遥かに可能性は低いでしょう。
しかし、ウイルスそのものについて論じますと、尿中でもウイルスは数日生存します
し、乾いた状態で直ぐに死滅するわけではありません。
よって、結論としましては、
@感染の危険性は宝くじに当たる位の非常に低い確率なので、余り神経質にならない
方が良いと思います。先ずは大丈夫だろうと考えるべきです。
Aしかし、感染の可能性は「ゼロ」ではない為、今後一年間、HCV、HBV、肝機能、HIV
のチェックを数回(健診時に追加項目として)行うことをお勧めします。
くれぐれも必要以上に神経質になることなく、「感染対策マニュアル」的な適正行動
として、淡々と行動してください。私だったらそうします。
回答者
仁井見 英樹(富山大学附属病院検査部)、道野順子(同輸血部)
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お忙しいなかご回答いただきありがとうございました。
最近はネットで色々な情報を得ることができ便利になりましたが、逆に情報量が多すぎてどう解釈してよいのか
迷ってしまいました。今回の経験で血液に関する針刺し事故の対策は詳しい記載があっても排泄物については
あまり触れられていないような印象をもちました。それほど問題にならないのかも知れませんが、医療従事者や
病院で勤務するスタッフには様々な役割があり、扱う物も違ってきます。
そして私が思うのは、何が起こるか分からない、今までの常識では通用しない色々な事が起こりうる、と言う事です。
血液ではないから大丈夫と言う保障はないと思うとやはり不安でした。少し神経質になっていたかも知れません。
お返事をいただき安心しました。今後は感染症の検査を定期的にうけるようにします。
今の日本の現状では、HIVは患者さんの同意がないと検査できない事になっていますね。プライバシーなど様々な問題があるのでしょうが
私はHIVもHCVもHVBもその他も同じ感染症ではないのか?HIVだからと特別に扱うから偏見があるのではないか?と最近思うようになりました。
極論かも知れませんが‥
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39)
Y,Nさんより
こんにちは。ホームページを拝見し、検体の処理の仕方についていくつか質問させていただきたく、メールさせていただきました。
1)プロトロンビン時間を測定したい場合の血漿についてですが、クエン酸処理後、3000rpmで10分間とよく書かれています。
この遠心条件によって(例えば10000gで10分間など)結果に差は現れるのでしょうか?
また、血漿を保存したい場合、-80℃で2週間以上保存するのと、-30℃で2週間以内に測定するのとでは結果に差が現れるのでしょうか?
2)ALT活性を測定したい場合、遠心条件や血清の保存条件により差は現れるのでしょうか?最適な処理方法を知りたいのですが。
大学で研究をしている学生ですが、何を調べればよいのかさえも見当がつきません。
お手数とは存じますが、よろしくお願い致します。
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1)について
3000回転10分と5分、15分とでは例に記載されていますように重力(G)がかかる時間が異なります。
これに大きく影響するのは血小板です。
赤血球、白血球、血小板など固体成分にかかるGと時間により沈降する物質が異なります。
3000回転10分では完全に血小板は沈降させることはできないことが当施設で判明しています。
血漿で遺伝子学的な検査を施行していたとき他施設の検体(3000回転7分)で血小板成分(本来はなし)のために擬陽性があったことから判明しました。
3000rpm10分間でもPT時間の感度的には問題はありませんが15分の方が検体を保存する場合には確実です。
保存ですが-80℃と-30℃では大きな差はないと考えますが、検体の中には様々な酵素も存在しており-30℃でもわずかですが活性をもち他の酵素を失活させるものも存在するといわれています。
-80℃では今のところそのような例は聞いておりませんので長期保存するには-80℃がよろしいかと思います。
ただし、PT(プロトロンビン時間)では-30℃でも大きな影響はありません。
問題は凍結融解を繰り返すことです。
凍結融解の繰り返しで血漿成分の水分粒子が凍って蛋白成分に影響(破壊)を及ぼすことがあるためです。
1日の間にPT測定を行うのでしたら分離して冷蔵(4℃)保存の方が安定しています。
分離しないで放置することも絶対行ってはいけないことです。
採血後すぐに遠心分離し、測定量を残し残血漿は-80℃で長期保存がのぞましいものと思います。
PT測定の再現性にはもうひとつ問題があります。試薬である組織トロンボプラスチンの安定性です。
組織トロンボプラスチンには種由来のものがあります。人胎盤由来からウサギ、牛、サルまでのものがありますが凍結乾燥の製品を溶解して試薬が安定するまで4℃で一晩放置するものもあります。これは検討してみてください。
また、精製技術により不純物が混入している試薬もあるものと思いますが、これについてはメーカーも答えてもらえないと思いますのでINRが1.0に近いものがよろしいかと思います。
参考です。
遠心力(G)は、MRω2すなわち質量×半径×回転速度の2乗です。
つまり、遠心機のローターの半径にGは比例するので、rpmを尺度に考えては危険です。
何故なら遠心機の半径は機器によってそれぞれですから。
rpmで説明しているプロトコールは不親切と言えましょう。
よって、機器毎のrpmからGへの換算表、あるいは良く汎用されているローター半径・遠心力(G)・回転数(rpm)のノモグラフを使って、まずGを計算してください。
そして、全ての遠心機器の取り扱い時は、Gで考えるようにしてください。
遠心力RCF(G)=11.18×(回転速度N(rpm)/1000)2乗×ローターの半径r(cm)
2:について
ALTですが遠心条件は3000回転7分以上で充分と考えます。
4℃でもかなり安定しています(高値の検体は失活度は大きい)ので特に気になさる必要はないものと思います。
保存は上記のように-80℃で長期保存、-30℃では短期(フリーザーのない施設では-20℃でも保存しています。)で構わないと思います。
参考になったかどうかわかりませんがよろしくお願いいたします。
回答者
林史朗、仁井見 英樹
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38)
T,Tさんより
血液検査室で仕事しています。教えてください。
白血病でBlastが骨髄中で増加し、末梢血にも出てくるパターンと骨髄中だけで増加し、末梢血にはでてこないパターンがあります。骨髄と末梢血は乖離することは、あると思うのですが骨髄中だけでなく、末梢血に出てくる場合とでてこない場合の意義を教えて下さい。
よろしくお願いします。
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当院血液内科 村上医師にご意見を伺いました。
末梢血に白血病細胞を認めないもの(aleukemic leukemia)は10%ほどあるとの記載が『ビジュアル臨床血液形態学、南光堂p171』にあります。
再生不良性貧血と思って骨髄検査をしたらM3であり、よく見ると末梢血に2-3個病的細胞が出ていた、という例も経験します。
末梢血のWBC(つまり芽球)が多いものは予後不良である可能性があります。
APLや小児ALLではそういうデータがあります(Blood,93(12),4131,1999 またはBlood,
103(4)1237,2004)。
末梢血のWBC(芽球)の数は、白血病の病型にもよりますが、個々の症例の増殖度合いや病気の進展の時期によって違うのでないかと思います。
富山大学附属病院 検査部 高森 映子
37)
北海道のTさんより
職業は放射線技師をしております。
2年前の定期健康診断での血液検査でHCV(+)と判定されました。
HCV抗体のカットオフインデックスが1.15(その後も1.00〜1.50の間です)で(+)と判定されました。
当院の医師と相談し、再検査をしました。
RNAの定性では(-)と判定されました。その結果をもって内科の病院にかかったところ、既感染パターンでGOT、GPTの値が正常値であれば心配ないとのことでした。
とはいえ健康診断の度に(+)と出るのは気持ちのいいものではありません。
インデックスの値は下がらないのでしょうか?
また、本当に感染している患者様の値はどのくらいなのでしょうか?
また既感染にはどういったことが考えられますか?
既感染であれば、再発することは無いのでしょうか?
GOT、GPT意外にも注意しておくことはありますか?
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カットオフインデックス(Cut Off Index ; C.O.I)は、通常 1.0(検査項目によっては2.0)をボーダーラインとして、それ以上を陽性、未満を陰性と判定しています。Tさんの場合、C.O.Iは1.00〜1.50の間ということなので陽性ではありますが低力価といえます。
このような場合、考えられる可能性としては次のことがあげられます。
1)過去にHCVに感染したが、体内に存在していた量が少なく、抗体が少量しか産生されなかった。
2)HCVには感染していなくても、HCV抗体に似た物質に反応した。(非特異反応)HCV抗体の結果だけでは、現在HCVに感染しているかどうかは判定できないので、RNA検査が必要になります。TさんはRNA検査は陰性ですので、現在感染している心配はありません。
とはいえ、やはり健診のたびに陽性と出るのは気がかりだと思います。
ここで、HCV抗体陽性・陰性の分け方について簡単にご説明いたします。
統計学的分析に基づいて、血液中の抗体の量のある値を境に陽性・陰性とに分けています。
またHCV抗体検査と一言でいっても、実は測定する際に使う抗体や測定方法によっていくつも種類があります(検査する病院・施設によって異なります)。
この測定に使う抗体が、HCV抗体のどの部分を認識するかで感度(=本当に陽性の検体が陽性と判定できる確率)・特異度(=本当に陰性の検体が陰性と判定できる確率)が異なります。
認識できる領域が多いほど陽性としてとらえる確率は上がりますが、同時に疾患を判断できる能力が落ちてしまいます。
現在のHCV抗体検査の感度はかなり上がっており、真の陽性者を確実にとらえるようになってきていますが、逆に非特異反応のため本当は陰性なのにわずかに陽性に出てしまう人も増えているのではと思います。
Tさんの場合、上記1)、2)のどちらかなのかは判断できませんが、C.O.Iの値はこの数年はあまり変化がないと思われます。
しかし20年、30年と経過してこの間に新たにHCVに感染しなければ抗体の値が低下していくことはありえます。
実際に感染している患者様のC.O.Iはどの程度かというご質問ですが、C.O.Iは陰性、低力価、中力価、高力価に分けられます。感染している患者様のC.O.Iは様々ですが、HCV関連の試薬メーカーであるオーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス社のホームページによると、C.O.Iが1以上5未満を低力価、5以上50未満を中力価、50以上を高力価とされています。
これらのうち、中力価でかつRNA陽性の人と高力価の人を「現在HCVに感染している可能性が極めて高い」としてさらなる検査を行います。
現在の日本におけるHCV感染の主要な経路は、医療従事者の針刺し事故、刺青、覚醒剤注射の回し打ちなど、HCV感染者の血液を介する感染になりますが、感染経路が特定できない場合もあります。
既感染とは何らかの経路によりHCVが体内に入ったが、自然治癒した場合や既に治療を行い治癒した場合とがあります。
いずれにしろ、体内からHCVは排除されていますから、再発は考えにくいと思います。
参考までに、HCVに初めて感染した場合、その70%前後の人が持続感染に陥ると言われています。
HCV持続感染者(現在HCVに感染している)の場合、フォローアップの検査として、GOT、GPTの値により肝細胞の破壊の程度を調べるほか、肝臓の機能(たんぱく質の合成能、解毒能)や血小板数を調べます。
また超音波検査などの画像検査も行います。
Tさんの場合、持続感染ではありませんので、特にこれらの検査に注意をはらう必要はないと思いますが、HCV抗体の結果に関係なく、今後も健康管理のため一般的な健診を受けることはおすすめいたします。
検査部 高森 映子
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36)
47歳 M(女性)より
5年ほど前に右足の太腿が虫に刺された様に腫れました。
暫くは気に留めなかったのですが、徐々に広がり痣の様になり熱を持ってきたので病院に行きました。
近所の皮膚科では結節性紅班で、そのうち治ると言われましたが、1年経っても治るどころか広がり、少しシコリの様なものもあり痛みもあった為、大学病院の皮膚科で生検を受けたところ深在性エリテマトーデスと診断されました。
ステロイドで治療しましたがあまい良くならず、今は徐々に広がってきています。
心配なのでその大学病院に行きましたが、ロキソニンを処方され痛みと炎症を抑える以外仕方ないとの事でした。
本当にそれしかないのでしょうか?
また深在性エリテマトーデスとはどんな病気なのですか?
濃い痣でもなく、触れなければ痛みも無いので気にする事はないのでしょうか?
5年間、ステロイドとロキソニンで治療しても徐々に広がり
最近は右腕が朝1時間位痺れたまま、手の(軽い)こわばりは1日中です。
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ホームページをご覧くださりありがとうございます。
痣のような皮疹が治るどころか広がっていくとのことで、大変ご心配なことと思います。この回答が少しでもお役に立てたら幸いです。
まず始めに、このホームページ上では実際に患者様を診察はできませんので、一般論的な回答となることをご了承ください。
まず、「エリテマトーデス」について簡単にご説明します。エリテマトーデスは膠原病の一種であり、全身性の結合組織の病気です。またこの病気は「自己免疫性疾患」ともいい、通常ならば細菌やウイルスなどの微生物と戦うために備わっている免疫システムが、自分の体に対して働いてしまう病気でもあります。
生体は、細菌やウイルスなどの微生物にさらされた場合、「抗体」というものを作って微生物に対抗します。
その抗体が、自分の体の成分に対して作られてしまう病気が自己免疫性疾患です。
「ANA」や「RF」といった検査項目は、自分の体に対して作られた抗体(自己抗体といいます)を測定しています。
エリテマトーデスは、全身のいろいろな臓器に変化が起こる「全身性エリテマトーデス(英語名を略してSLEといいます)」と、皮膚に病変が限局する「皮膚
限局型」に大別されます。両者の間に中間型や移行するタイプもあります。
このようにエリテマトーデスには様々なタイプがあり、出現する症状やその程度も様々です。
深在性エリテマトーデスは、皮下の硬い結節であり、SLEに伴う場合もあれば、皮膚以外の臓器には病変が見られない場合もあります。
治療法としては、ステロイドを主として使用することになりますが、症状の程度によってはステロイドを使わないこともあるようです。
Mさんの場合、ステロイドを使用しても皮膚病変が軽快しておられず、また手のこわばりがみられるとのことですので、皮膚科受診と並行して、一度内科的な診察を受けてみられてはいかがでしょうか。
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この後本人様の検査結果を送付して頂ました。その結果についてのコメントです。
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2004年12月と2005年5月の結果を拝見いたしました。
どちらの結果も、膠原病(自己免疫疾患)を疑わせるような所見はみられないようです。
自己免疫疾患では、自分の体の成分に対して反応(攻撃)してしまうのですが、それが血液検査にも反映されてきます。例えば、「CRP」という項目が上昇したり、「抗核抗体」という項目が高値になってきます。
「CRP」は、自己免疫疾患に限らず、体内で炎症が起こっている場合に上昇します。
「抗核抗体」は自分の体の成分に反応した結果です。
Mさんの場合、少なくとも送付していただいた2回の検査結果では「CRP」は正常であり「抗核抗体」も明らかに病気といえるほどの値ではありません。
この段階では自己免疫疾患は考えにくいと思います。
しかし、メールをお読みする限り、皮膚症状が軽快しないことやこわばりなど皮膚以外の症状が出ておられるので、先日のメールでもお伝えしたように血液検査も含めて一度内科的な診察を受けられることをおすすめいたします。
回答者
富山大学(旧富山医科薬科大学)附属病院 検査部 高森映子
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35)
M,Iさんより
透析室での手の細菌と消毒の効果の研究をしたいのですが、どのようにしたらいいですか?
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細菌検査室技師から
当病院検査部では、医学部5年生の細菌学的実習に手指の消毒前後における細菌の汚染状態を観察させています。
実際は、消毒剤の選択よりも洗い方が重要であり、次に継ぎ足しをしない消毒剤の選択や、洗い後の手拭の手段による点がポイントとなるように思います。
上記の点につきましては、いろんなガイドブックが出ておりますので参照して下さい。
当細菌室での学生実習時の簡単な方法を書いておきます。
培地はパームスタンプチェックを使用しています。これは日研生物医学研究所より市販されている手型に流された生培地です。
目的菌(一般細菌、ブドウ球菌、MRSA、大腸菌など)に応じていく種類かあり、培地の種類や包装単位により1枚あたり350円〜600円ぐらいします。
手洗い前後において30秒押し当て35℃で2日間培養します。学生実習は生えてきた菌に対してグラム染色を行って観察してもらうだけですが、実際、コロニーの数や同定を行うために分離培養や同定キットが必要になると思います。
一般細菌用の培地を使った場合いろんな菌が生えてきますのでかなりコストが掛かると思われます。環境由来の菌や、ブドウ糖非発行菌のような菌も検出されますので同定はかなり難しいかと思います。
ちなみに両手をすると大変なので片手(利き手)のみで十分ではないでしょうか。
以上お答えになっているかどうかわかりませんが、ご質問に対しての答えです。
手術部技師から
当院透析部では手の消毒ですが、職員は、中性洗剤でまず手洗いを行い、その後70%のアルコールで消毒します。
それから患者の処置に従事します。またゴム手袋もはめることもあります。
患者に使用の透析回路は完全ディスポ製品を使用しますので細菌汚染の心配はありません。
但し、送脱血管(シャント)の接合部の消毒は、70%アルコール綿で行っています。
研究と書かれておりますので、その点について下記に記します。
手指の細菌検査法は、平板法とグローブ法があります。消毒の効果と記してありますのでどちらでも良いと思われますが、消毒前後での比較を進めます。
但し、不特定多数でデータを集めてください。
検定はノンペァー或いはマンホイットニを使用されて有意差を求めて下さい。
これ以外にも検定方法はありますが貴方で吟味してください。消毒剤は多種ありますので、これらについても必要かと思われます。
回答者
手術部技師:中丸勝人、検査部:坂本純子
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34)
M,Iさんより
お忙しいところ申し訳ありません。
脳波検査は、原則として食後にすると説明をうけたのですがなぜでしょうか?もしよろしければ返信お願いします。
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脳波検査では基本的には食事の影響はありません。
検査は身体の状況により影響されます。
具体的に脳波検査はリラックスした状態で行います。
極度の緊張や不安を抱いて検査すると脳波の背景が若干異なります。
リラックスした安静状態では一般的にアルファ波がでやすく緊張や不安ではアルファ波が消失する場合があります。
そういう意味では空腹でいらいらするよりは食後の方がリラックスができるものと思われます。
また脳波検査は疾患により睡眠負荷(睡眠による異常脳波の検出)を行います。薬物によるものもありますが自然睡眠が一番です。
食事を行うことで身体がリラックスし、睡眠が促される場合もありますので食後の検査といわれる施設もあるかと思います。
当検査部では食事は特に規制していません。小さなお子様の場合には食事をしていただき日常生活で一番睡眠(お昼ね)が促される
時間帯に予約をいれていただくようお願いしております。
回答者
検査技師:林 史朗 検査部長:北島勲
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33)
匿名希望さんより
はじめまして。私は低髄液圧症候群と脳外科で診断され、硬膜に穴が開く病気らしいのですが、穴を塞ぐために硬膜外にフィブリン糊を注入するそうです。この製剤はあんぜんなのでしょうか?原料血漿も国内の献血だけでは間に合わず約75%を輸入に頼っているそうです。血液製剤は製剤になる過程でいろいろと作業を加え、ウイルス対策していると聞きます。それでも菌やウィルスは取り除けないのですか?又、自己フィブリン糊というのがあるそうですが、この製造に時間がどのくらいかかり、費用はいかほどになるのでしょうか?よろしくお願いします。
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以下に検査相談医と専門分野のかたから回答をいただきました。
重複する部分もありますが参考になれば幸いです。
<検査相談医>
低髄液圧症候群は2000年1月頃から知られるようになってきた比較的新しい疾患概念です。
治療方法としては、一般的に安静臥床にして、水分補給を行います。またご質問にもあったように、髄液の漏出部位に対して血液を注入して漏れを塞ぐ方法もあります。この場合、調べた限りでは、自分の静脈血を注入することを指すようです。ご質問の中にあった「自己フィブリン糊」が相当します。血液中の凝固物質が糊の役割を果たします。自分の血液を採取して注入するだけなので、特別な処理などは必要なく時間はかからないと思います。
費用についてですが、調べた限りですと、病院によって若干異なりますが保険が適用され8万円〜12万円(入院費込み)とありました。こちらはケースバイケースとお考え下さい。
ご質問にあったフィブリン糊の製剤ですが、これはフィブリノゲン製剤のことかと思います。現在販売されている製剤については、供血者の検査技術の発達、ウイルスの不活化処理技術の向上により、製剤中に感染性のあるHCV(=C型肝炎ウイルス)などの存在が確認されたという報告はありません。しかし、どの血液製剤にもあてはまることですが、一にウイルスによる感染リスクは完全には否定できません。(例えば供血者がHCVに感染後ごく早期に献血を行った場合、それを検出できないこともありますし、未知のウイルスの存在も否定はできません。)
<輸血部技師>
脳神経外科の手術で、フィブリン糊は一般的に使用されています。
フィブリン糊といわれる薬剤(分画製剤の一つ)自身はヒトの血液を原料としているため、特定生物由来製剤に分類されており、ウイルス等の感染を100%防ぐとはいえませんが、国内で製造される分画製剤は、製造工程でウイルスの不活化やウイルス除去膜でのろ過を行っており、これまでに分画製剤によるウイルス感染の事例はありません。このフィブリン糊は、自己血からも作ることができます。赤血球MAPとFFP(新鮮凍結血漿)に分離できる4連バッグを用いて自己血を採血します。
そのFFPから凝固因子の濃縮された製剤(クリオプレシピテート)を製造し、再凍結保存します。これが、自己フィブリン糊となります。製造には、最低3日間を要します。
費用については、自己フィブリン糊に対して保険適用になっていないので、おそらくは通常の自己血輸血の薬価のみで、2万円以上もする高価な分画製剤を考えると、かなり費用の負担が軽減されるものと思われます。さらに、自己血も貯血されるわけですから、多少の出血に対しても自分の血液で貧血の改善が可能となります。
問題点として、フィブリン糊製造に際しては、大型遠心器、血液分離装置、凍結保存用の保冷庫など特殊な器材が必要ですので、どこの施設でもできるというわけではありません。
また、使用時トロンビンという薬剤を同時に用いますが、この薬剤も特定生物由来製剤に分類されています。
当院では、待機手術の患者さまに対し、可能な限り自己血をお勧めしており、整形外科や脳神経外科領域において、幅広く自己フィブリン糊製造のサービスを行っております。
回答者:検査医学検査相談医:高森映子、輸血部技師:道野順子
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32)
病院勤務 Hさんより
今日は検査について質問したく、メールさせていただきました。
血清の検体についてなんですが、検体がカチカチに固まってから遠心をまわしているのですが、中にはフィブリンが析出してくる検体があり、フィブリンを取り除いて再度遠心してもやはり検出され、このような検体はいつまでこの作業を続けたらいいのでしょうか?
ここで疑問なんですが、血清とはフィブリノーゲンの含まないものですよね!
この検体で検査してしまうと、フィブリノーゲンが含まれているということで血漿の数値となるのでしょうか?
このような人たちは、もともとフィブリノーゲン値が高いということになるのでしょうか?
それともトロンビンの酵素の働きが鈍いということなんでしょうか?
初歩的な質問だと思うのですが、お答えよろしくお願いします。
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フィブリンの析出がなかなか終了しない検体の多くは透析患者様の採血によるものと思われます。他にも高フィブリノーゲン血症などの症例もあるかと思いますが日常での血清分離作業で一番頭を悩ます検体であることは間違いありません。
ここでは透析患者様から提出された検体についてその対応と簡単ですが機序についてお答えしたいと思います。
最初に:
フィブリンの析出の原因には採血による凝固過程が終了していないことや抗凝固剤が混入したりすることで血清になるまで時間がかかります。
一番考えられることは透析患者様はヘパリンを使用されていることからヘパリン採血(採血管)と同じことが考えられます。
ヘパリンはトロンビンの中和作用による抗凝固機能を有します。
つまりヘパリンはアンチトロンビンとの結合によりトロンビンへの阻害作用が有効になります。
また、アンチトロンビンは進行阻害(ヘパリンによる)とゆっくりとした阻害(ヘパリン非依存による遅延型)があります。
さらにヘパリンとアンチトロンビンは時間の経過とともに遊離するため抗凝固機能は低下します。
ヘパリン採血で長時間自然放置しておくと凝固してしまうのはこの理由と思います。
結論:
採血の患者様は多分透析患者であり検体にはまだはヘパリンが残存しているものと思います。
ヘパリンの半減期は4時間から8時間ともいわれていますので透析患者様が使用する単位はよく分からないのですがかなり残存している可能性があります。
もし早く凝固させ血清レベルにまでしたいのであれば凝固促進剤(蛇毒など)を用いるのもひとつの手段かと思われます。
またヘパリン中和剤などもありますがいずれにしても検査への影響を考慮するならば一番良いのは自然放置することです。
当検査部では竹串などでフィブリンの除去を数回行い血清にしています。
竹串を用いる理由は凝固活性の促進因子のひとつである物質との接触因子を刺激することです。
ガラスを用いればよいのですがなかなかコスト、廃棄、安全などを考えると竹串が良いのではと思います。
ただし、市販の竹串にはカリウムが含まれていることが私どもの経験で分かっていますので充分な洗浄(洗剤→蒸留水)を行う必要がありますので注意してください。
回答者
検査技師:林 史朗 検査部長:北島勲
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31)
匿名希望さんより
前回、産まれてから翌日まで泣きやまなかった新生児のことでNICUの二谷武先生より回答を頂いたものです。
今回10ヶ月検診において発達の遅れを指摘され、1ヶ月後にMRIの検査予約が入りました。
現在の子供の発達状態から今後どのような心構えが必要なのか教えて下さい。
子供の生まれた状態から今の状況を簡単に説明します。
分娩予定日を10日ほど過ぎても産まれる気配がなかったので入院になりました。
二日目から陣痛促進剤を使用するということでしたが、使用開始予定の朝に胎児の心音が弱くなり(胎動もなかった)、お昼に帝王切開にて胎児をとりだしました。
その際、羊水はどろどろに濁っていたようです。
入院前の検診において、「おとなしい赤ちゃんだね。」といわれましたが、このころからダメージがあったのでしょうか?
取り出した赤ん坊は3200グラムで、元気な産声をあげ大変元気のいいように思えましたがその後も泣き止まず、おかしいと思った先生が検査をしたところ前回相談したデータがみられたのでNICUに入院になりました。
アプガースコアはそれほど悪くなく、母体内でのストレスが原因ではないか?とのお話でした。
翌日には泣き止みましたが、手足に振るえ(振戦?)がみられるようになりました。
1週間位は続いたと思います。また、気になることとして、ミルクの飲み方がうまくないのかよくむせていました。
現在もよくむせますが、身長・体重・頭の大きさは正常下限ぎりぎりに位置しています。
入院中のMRI・脳波・ABRなどにも目立った所見がなくデータ等も落ち着いたので入院3週間ほどで退院となりました。
その後の検診においても斜視・斜頚などもなく、首のすわりも正常と思われる月齢でできました。
ただ寝返りは、首を後ろにそらせて体をねじるような格好の仕方で、体が硬いのか?
筋力がないのか?あまり足は高くあげません。
発達過程の手−足−口の姿勢は今現在もとれていません。お座りもできません。
体を手で支えようとする動作がないのです。
あまり前かがみにすると苦しそうな息遣いをしますし、手を離すと右に左にそのまま倒れてしまいます。
機嫌の悪い時は、足を突っ張らせてしまいそのまま後ろに反り返ってしまいます。
ベビーカーにのせても嫌がって長続きしないのは、うまく座れないからでしょうか?
手の動きにぎこちなさを感じますが、興味のあるものに手を伸ばすという行動はとります。
ただ、つかみかたがうまくなく、手を動かしているうちに指の間に引っかかったものをたぐりよせている感じで、場合によっては手より先に口を突き出して物を得ようとする動作がみられます。
物の持ち替えもできますが、うまく口に運べずよく鼻や目に物を持っていく動作が気になります。
スプーンやコップを自分の手で持って口に運ぼうとする動作は全然しません。
移動はクロール様のハイハイ?を行いますがあまり速くはありません。(頭を右に左に床にぶつけながら進むので見ているほうは痛々しいのですが、本人はけろっとしています。)
当然立つこともできませんが、両脇を手でささえてやると結構立っていられます。
まるっきりかかとをつかないわけではありませんし、変に足を交叉するようでもないのですが、爪先立ちになるのはいかがなものでしょう?
まだ、Hopping反応はありません。仰向けで寝ていて機嫌のいいときは、足の伸縮運動が目立ちよく動かしています。
精神発達の方では、ぱちぱち・指差し・物まねはしません。喃語もあまり増えてはいません。
親の顔は判別できているようです。人見知りもします。あやすと笑う・気に入らないと泣くバリエーションもいくつかあるようです。
顔に置いたタオルは手で振り払うことはしますが、パラシュート反応はありません。
このような発達ですがどう考えればいいでしょうか?
単なる発達の遅れだけならいいのですが、脳性麻痺の場合、MRIにどのような所見が見られるのでしょうか?
脳性麻痺の原因はなんでしょうか?
33歳での初産でしたが羊水が濁る原因は?(妊娠末期に使用した痔の薬はステロイドでしたがその影響はありえますか?)
現在の担当の先生は大学に戻るらしく、通院先の病院も自宅から遠いためMRIの結果次第では、病院を紹介するというこでしたがどのような病院を選んだらいいのでしょうか?
いろいろ書き連ねましたがよろしくお願いします。
-----------------------------
ご質問の内容は
1,まず、脳性麻痺であるかどうか。
2,脳性麻痺であれば、どのような原因が考えられMRI上どのような所見が認められるのか。
3,MRIにて脳性麻痺の診断がついた場合どのような病院へ行けばよいのか。
4,羊水が混濁していたということあるが、それはステロイドと関係あるのかどうか。
1,2、
ご存知のように、脳性麻痺とは、受胎から新生児期までに(生後1ヶ月)生じた非進行性の脳の病変による(脳の病変自体は進行しません)運動と姿勢の機能障害のことをいいます。
治療は、機能を確立していく訓練(歩く訓練や食べる訓練など)が中心になります。
そして、早期に発見して早期から訓練をすることでその後の生活の質を向上させることができます。
このように脳性麻痺とは、非進行性の脳の病変によって発達が妨げられる病態をさしますので、一つの病気ではありません。
脳の病変には、脳の形成異常から外傷、脳血管障害、無酸素症、早産によるものまでいろいろな病気が含まれています。
脳のMRI(またはCT)をとるのは、このような脳の病変があるかどうかをみるために行います。
ただし、脳性麻痺の診断は臨床所見で診断しますので、MRIで大きな問題がなかったとしても否定することはできません。
当大学小児科の二谷先生より、コメントをいただきました。
良いと思われる所見
・元気な産声をあげ
・アプガースコアはそれほど悪くなく
・MRI・脳波・ABRなどにも目立った所見がなく
・興味のあるものに手を伸ばす
・物の持ち替えもできます
・両脇を手でささえてやると結構立っていられます
問題となる所見
・手足に振るえ(振戦?)がみられ1週間位は続いた。
・入院3週間ほどで退院(長すぎる)
・頭の大きさは正常下限
・首を後ろにそらせて体をねじるような格好
・機嫌の悪い時は、足を突っ張らせて
・クロール様のハイハイ
・パラシュート反応はありません
10ヶ月ということを考えると、上肢の運動機能はそれほど遅れていないようです。
ただ、気になるのは啼泣時の下肢の突っ張り、それと、パラシュート反射が出ていない点です。
文面を見る限りでは下肢に問題のあるタイプの脳性麻痺の否定はできません。
脳性麻痺は、臨床所見で診断しますので、MRIで大きな問題がなかったとしても脳性麻痺を否定することはできません。
出生時のことですが、「元気に産声を上げた」、「アプガーはそれほど悪くなかった」と言うことは重症の新生児仮死はなかったと考えられます。
つまり、出生直前の赤ちゃんの状態はそれほど悪いものではなかったと推測されます。
ただ、出生時の状況がそれほど悪くないからと言って、脳性麻痺が発症しないわけではありません。
また、妊娠経過中に実際何があったのか推測することも困難です。
3,どのような病院がいいのかということですが、受診する医療機関としては、高志リハビリテーション病院、高岡きずな学園、大学などありますから、一度セ
カンドオピニオンとしてそちらに相談されてもよいかと思います。
いずれにしても、主治医と相談した上で決めるほうが良いと思われます。
4、羊水が混濁していたということですので、(実際の羊水をみていませんが、一般的には)胎児の状態が悪かった時期があったことが考えられます。
しかし、それがいつの時点のことかは推測困難です。
ステロイド投与と脳性麻痺の因果関係ははっきりしておらず、これによって脳性麻痺になったとは考えにくいと思います。
お子さんの発達の状態を丁寧に書いていらっしゃることに感動いたしました。
しかしながら、E-mailでのご質問では実際に患者様をみていない状態でお答えいたしますので、限られた情報内での回答ということをご了承ください。
臨床検査医学講座 医員 田中陽子
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30)
M,Sさんより
私の友人の健康について尋ねしたい件があり、メールいたします。宜しくお願いいたします。
40代半ばの女性で営業の仕事をしています。体のタイプは幾分太りぎみで身長は150〜160くらいです。
今日まで大きな病気はしたことはありませんが、血圧が上が100前後下は70くらいで低血圧と言われており、甲状腺も悪く(橋本病)との診断を受けております。
この女性についていくつかお尋ねいたします。
(1)低血圧と甲状腺(橋本病)との間には因果関係はないのでしょうか?
(2)甲状腺(橋本病)の健康は回復するのでしょうか?
(3)甲状腺(橋本病)がこのままの状態で年齢を重ねた場合どのような障害が出るでしようか?
(4)低血圧についてですがこのままの状態でいるとどのような障害が出るでしょうか?
(5)本人が申すに、かつてイチョウの葉を原料にしたサプリメントを飲んだことがありその際、めまいがしたと言っておりましたが、今後のことですが一般的なビタミンなどのサプリメントを使用した場合にめまいが起ることが予想されるでしょうか?
(6)めまいの原因はなんでしょうか?
-----------------------------
(1)低血圧と甲状腺(橋本病)との間には因果関係はないのでしょうか?
慢性低血圧は、持続的に収縮期(高いほうの血圧)血圧が100mmHg以下でだるい感じやめまいなどの症状を伴う状態をいいます。低血圧は、
@原因のはっきりしない場合
Aなんらかの基礎疾患があって低血圧になっている場合
B起立性低血圧と大きく分けて3つの場合があります。
そのなかで、急激にくるものを急性低血圧、ずっとつづいているものを慢性の低血圧といいます。
メールから察しますとこの方は慢性の低血圧と考えられます。
慢性の低血圧の原因のひとつに、橋本病(甲状腺機能低下症)もありますので、橋本病によって低血圧となっている可能性もあります。
ただし、低血圧の原因には、いろいろありますので、断定することはできません。
(2)甲状腺(橋本病)の健康は回復するのでしょうか?
甲状腺機能低下症の治療は、甲状腺ホルモンの補充です。補充により全身の代謝状態を正常に戻すことができ、症状も改善します。
ただし、これは、甲状腺の機能をみながら(血液検査でわかります)薬の量を調節していきますので、一度内分泌専門の先生を受診して治療していただくのが一番かと存じます。
また甲状腺を良好な状態に維持するには日々の生活でどのような注意が必要でしょうか?
食生活についても必要なことをお教えください。
日常生活上の注意としましては、海藻などに含まれるヨードを大量に摂取すると甲状腺機能が低下しますので、(ヨードの摂取不足でも低下します)適度な量を摂取することが大切です。
また、薬剤でも甲状腺機能を低下させるものがありますので、病院や薬局などで薬を出される際には、橋本病にかかっていることを伝えることが必要です。
(3)甲状腺(橋本病)がこのままの状態で年齢を重ねた場合どのような障害が出るでしようか?
甲状腺機能低下症が続いた場合、低下の程度にもよりますが、一般的には、
@心臓に水がたまり機能が低下する
A胸に水がたまる
Bコレステロールが高くなり、動脈硬化がすすみ、狭心症などになりやすくなる
C貧血になる
D筋力が低下する
Eものわすれがひどくなったり、落ち込みやすくなったりする
F顔や足がむくむといったことが報告されています。
(4)低血圧についてですがこのままの状態でいるとどのような障害が出るでしょうか?
前述したように、低血圧には
@原因のはっきりしないもの(本態性低血圧)
Aなんらかの基礎疾患があるもの(症候性低血圧)
B起立性低血圧とあります
が、@本態性低血圧のうち、長年自覚症状や異常所見がなく、経過している場合は治療の対象とならず、体質性低血圧と呼ばれます。
低血圧自体は長寿傾向を示すといわれていますが、重篤な病気が隠れている場合もありますので、注意が必要です。
そして、Aなんらかの基礎疾患がある場合は基礎疾患の治療が優先されます。
低血圧をおこす病気としては、甲状腺機能低下症のほか、心臓の病気、脱水、下垂体や副腎の機能低下、神経の病気、薬物によるものなどがあります。
低血圧を通常の血圧にするにはどのような生活をすれば良いでしょうか、食生活をも含めて御指導願います。
基本的には、低血圧の原因の検索と、今のところその原因と考えられる甲状腺機能低下症の治療だと思われますが、生活上の注意として規則正しい生活、脱水にならないように気をつけること、適度の運動などがあげられます。
また、起立性低血圧を伴っているような場合はゆっくりと立ち上がったり、弾性ストッキングを着用したり、長時間の立位を避けたりすることが有効です。
(5)本人が申すに、かつてイチョウの葉を原料にしたサプリメントを飲んだことがありその際、めまいがしたと言っておりましたが、今後のことですが一般的なビタミンなどのサプリメントを使用した場合にめまいが起ることが予想されるでしょうか?
サプリメントはイチョウの葉だけでしょうか。それ以外の物質もはいっているのでしょうか。
サプリメントの成分につきまして、申し訳ありませんが、こちらではわかりかねますので、回答することはできません。
また、サプリメントをのんでからその成分が吸収され、体に作用するまでに時間がかかりますので、飲んだ直後にめまいがしたというのであれば、サプリメント
のせいというよりは、ほかの原因を考えたほうがよろしいかと思います。
(6)めまいの原因はなんでしょうか?
どのようなめまいだったのか(目が回るようなパターンなのか、船にのっているような感じのめまいなのか、目の前が暗くなるような感じか)、どれくらい持続したのか、耳鳴りや難聴はあったのかなどがメールからだけではわかりませんので、はっきりしたことをお答えすることはできません。
めまいの原因としては、メニエール病や良性発作性頭位眩暈症など耳鼻科的な病気から、脳にいく血管が狭くなって十分に血流がいかなくなったために起こる場合や、小脳の病気、薬剤によるものなど多岐にわたっています。また起立性低血圧であれば、神経の病気(自律神経障害も含めます)、心臓や血管の病気、糖尿病の神経障害、薬剤によるものなどがあります。
また起こるようでしたら内科、もしくは耳鼻科、脳神経外科を受診されることをおすすめいたします。
当院内分泌内科岩田実先生にもコメントをいただいております。
参考文献
今日の診断指針 第5版
内分泌疾患診療マニュアル 甲状腺機能低下症 日本医師会出版
検査部 田中陽子・北島勲
29)
看護師 T,Iさんより
アルファハンプの検査は内服薬で影響ありますか?
-----------------------------
基本的にANPは体液量に影響を及ぼす薬剤の影響を受けます。
薬剤による影響は以下に示しました。
厳密に測定したいときは、少なくとも体液量に影響のある薬剤を1週間中止し、一日の食塩摂取量も8〜12g/dayにし、早朝空腹絶飲時(少なくとも30分以上安静臥床)に採血するのがよいとされています。
薬剤でANPの高値を示すもの
ANP投与、NEP(中性エンドペプチダーゼ:ANP分解酵素)阻害薬、β遮断薬の投与。
食塩の過剰摂取、生理食塩水の輸液
薬剤でANP低値を示すもの
脱水、利尿薬
*利尿薬の影響による低値と考えられたときは服薬中止後2週間で再検するのが良いとされています。
外来では、8時間の絶食後30分安静臥床したのちに採血すると良いといわれています。
参考文献:臨床検査ガイド1999〜2000
協力:三菱化学BCL
回答担当者:田中陽子・北島勲
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28)
K.Iさんより
MRSAのPCRのところで少しお聞きしたいところがあります。
multiplex PCRの反応条件ですが
94度 1秒
55度 15秒
を30サイクルでよいのでしょうか?
伸長ステップが最後の?10分だけなのと
94度も1秒と短い感じを受けましたので。
もしよろしければお教えください。
私は、いま微生物教室にいますが、細菌は専門ではありません。
しかし、他の施設の検査学科にも講義しておりますので
この辺も教えなくてはいけませんので・・・。
場合によっては実習などで学生たちにやらせたいなとも思いました。
よろしくお願い致します。
-----------------------------
私共が用いているMRSAの検出法は、東邦大学医学部微生物学教室の大野 章先生がモダンメディア.vol.47 No.10,21-22,2001の臨床上重要な耐性菌の検出法シリ−ズ5.で紹介された、Louic L.,Matsumura S.O., Choi E.,Louie M.,and A.E.Simor:Evaluation of three rapid methods for detection of methicillin resistance in Staphylococcus aureus .J Clin Microbiol.38:2170-3,2000
をもとにしています。
上記のプロトコールでは、Denatureが短いのではないか、Extensionが最後の10分間だけで、増幅されるのだろうかと私共も、初めは先生と同じような疑問を抱きました。
しかし、プロトコ−ルに沿って実施したところ標的遺伝子を検出(mecA/nucAの検出)することができました。
このプロトコールでは、まず血液寒天培地に発育した2〜3個のコロニ−から抽出したDNAをPre-Denature(94℃で2分)してDNAを一本鎖にします。次に94度1秒で、DNAを一本鎖にし、55℃15秒でプライマ−を一本鎖DNAに結合させます(Annealing)。さらにそれを94℃1秒で一本鎖DNAに戻して、55℃15秒でプライマーを結合させます。これを繰り返します。このDenatureとAnnealingを繰り返す時には、94度から55℃の間を何度も行ったりきたりします。DNAポリメラーゼは、至適温度が72度ですが、その前後の温度であればExtensionをおこさせることができます。すなわち、94度と55℃を繰り返し行ううちに少しずつExtensionされています。この時点では、十分にExtensionされているものばかりではなく、いろいろな長さのDNAがまざっています。そして、最後に伸長ステップを10分間行い、十分にExtensionさせ、検出に必要なDNA量を得ることができます。この方法では、mecA/nucA遺伝子が通常より30分も短い1時間程で検出できます。
大野先生が紹介された文献と検出結果は添付ファイルにてお送りします。AnnealingとExtensionの繰り返しの間のわずかな時間ではたしてExtensionはできるのであろうか、とわれわれも不思議に思いましたので、最後のExtensionをしたものと、Extensionをしなかったものをながしてみました。その結果、10分間のExtensionをせずにながしたものは、いろいろな長さのDNAが存在するためにスメア状になっています。しかし10分間のExtensionを行ったあとでは、DNAが十分にExtensionされきれいにバンドが検出されています。一緒にお送りする画像は、マーカーをのぞいて、右5列は10分間のExtensionせずに流したものマーカーをはさんで、左5列は10分間のExtensionをおこなったものです。

よろしくお願いいたします。
回答担当者:野手良剛・田中陽子・北島勲
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27)
R.Kさんより
職場の健康診断で、「HCV抗体陽性」のため精密検査という結果がでました。
肝臓専門の病院に行き詳しい血液検査、エコーと調べてもらいました。
結果は、「ウイルスもなく、HCV抗体は陰性でその他も異常なし」ということでした。
医師から、「偽陽性で健康診断の結果は、間違いです」といわれました。
健康診断をした病院で他の方との血液のとり違い、または記入間違いがあったのではと心配しています。
健康診断をした病院では、もう一度自分の病院で検査をし直して欲しいといわれていますが、他の病院で結果がでているのに、その必要があるのでしょうか?
ずっと健康診断の結果に、「HCV抗体陽性」と残ってしまうのに疑問を覚えます。
今回、精密検査の結果、異常がなかったので安心していますが、結果がでるまでの心労を思うと、来年度 健康診断を受けるのに不安を覚えます。
-----------------------------
質問を拝見いたしました。C型肝炎陽性と判定され、詳しい検査で陰性とでるまでのご心労お察しいたします。
現在C型肝炎の診断には
1)C型肝炎に感染したヒトがつくりだす抗体(HCV抗体)を測定する方法
2)C型肝炎ウィルスがもつコア抗原を測定する方法
3)C型肝炎ウィルスがもつRNAを測定する方法などがあります。
1)では、現在C型肝炎にかかっている場合のほか、過去C型肝炎にかかって治った場合も陽性と判定されます。
したがいまして、1)の検査だけでは現在C型肝炎にかかっているのか、過去にかかって、もう治っているのかは区別できません。
その場合は2)や3)の検査を行って現在血液中にC型肝炎ウィルスがいるのかどうかを判定します。
しかし、検査にはそれぞれ欠点があり、100%完全なものではありません。
感度(本当に陽性の検体を陽性とする確率)をあげようとすれば、特異度(本当に陰性の検体を陰性と判定する確率)が落ちるなど常にジレンマがあります。
このHCV抗体検査1つにしても、実は測定する際に使う抗体や測定方法によっていくつも種類があります。
この測定に使う抗体はHCVウィルスのどの部分を認識するかで(認識できる領域がおおいほど陽性としてとらえる確率はあがりますが、同時に特異性はさがります)感度・特異度が異なります。
実際同じ検体を測定しても、施設間で陰性一致率99%、陽性一致率99.4%と、100%ではありません。(日臨技臨床検査精度管理調査報告書)
また、HCV抗体陽性、陰性と分けていますが、これは血液中の抗体の量のある値を境に(カットオフインデックスといいます)分けています。
したがいましてこの境界領域はグレーゾーンと呼ばれ、検査によっては陽性にも陰性にもでる可能性があります。
ご質問からだけでは、2つの病院で検査方法が違ったために陰性、陽性が違って判定されたのかどうかはわかりません。
検診の基本は、特異度が多少落ちても、感度を良くして見逃しをなくすことにあります。
私たちも患者様にとってよりよい検査はなにか、どうすれば早く診断し治療に結びつくのかを日々研究しております。
このご質問に対して当院輸血部副部長安村敏先生、西野主眞主任技師、道野淳子技師にもご協力いただきました。
回答者担当:田中陽子、北島勲
参考文献:HCV-RNA定性的測定法 大石和佳ら 日本臨床 62巻 Suppl.7 2004
スクリーニング検査法としての市販HCV抗体測定法の特徴 石川和克ら 日本臨床 62巻 Suppl.7 2004
日臨技臨床検査精度管理調査報告書 2004
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26)
T,Yさんより
凝固検査室のHPを見てメールをさせていただきます。
今、脳梗塞を引き起こす血栓について調べておりまして、実際の血液検査ではどういったことを調べているか、どの項目が多い(または少ない)と血栓がおきやすいといえるのか、という事を確認させていただければと思っています。
HPには検査項目が12あり、そのうちフィブリノーゲンとAT-Vの数値が血栓形成に深く関係してくるとありましたが、このような認識で正しいでしょうか?
また、血栓のできやすい血液というのは、見た目に違うものなのでしょうか?粘度とか、置いておくと固まりやすいとか、色が濃いとか黒いとか。
できやすい血液の傾向として何か特徴があれば教えていただけると助かります。
-----------------------------
脳梗塞はその病的機序から大きく3つにわけられ、1,血栓性、2,塞栓性、3,血行力学性があります。
また、臨床的には、1,アテローム血栓性、2.心原性脳塞栓症、3,ラクナ梗塞、4,その他にわけられます。
生体内では血を固まらせる成分と血が固まるのを防ぐ成分、固まった血を溶かす成分があり、健常なひとではそのバランスが保たれています。
脳梗塞の時にどのような血液検査の項目を調べているか。
まず、血栓性についてですが、
高血圧、高脂血症、糖尿病などの基礎疾患の結果、動脈硬化がすすみ、血栓ができやすくなります。
総コレステロールや中性脂肪、HDL-コレステロール(いわゆる善玉コレステロールでこれが少ないヒトは脳梗塞になりやすいとされている)、血糖値、HbA1C(糖のついたHbで、約一ヶ月間の血糖値の評価ができるとされています)などを測定し、コントロールできているどうかを判断します。
塞栓性について
たとえば不整脈(特に心房細動)、人工弁置換術後など基礎疾患がある場合、心臓内で血栓ができやすい状態にあり、できた血栓が脳血管にとんで脳梗塞(心原性脳梗塞)となることがあります。
このような場合はすでに抗凝固療法を行っていることが多いのですがこの治療の指標としてAPTT(活性化部分トロンボプラスチン時間、主にヘパリン使用時)PT(プロトロンビン時間、ワーファリン使用時)があります。コントロール不良な状態では脳梗塞の危険が高まります。
脳梗塞で入院した際、塞栓による脳梗塞が疑われた場合は、抗凝固療法の一つとしてヘパリンという薬を使う場合があります。
これはもともとAT―3を介して抗凝固作用を発揮します。
よってAT―3が低値ということはヘパリンによる治療に反応しにくいということを示しています。
また、血球成分が異常に増加する病気などでも脳梗塞の危険があります。
さらに脱水などで血液が濃縮したさいにも血液の粘稠度が増し、脳への血流が減少し脳梗塞になりやすくなります。
若年者であっても血液凝固系に異常がある場合、つまり抗リン脂質抗体症候群や、ピル服用時や、もともとAT―3の欠損している場合なども塞栓ができやすい状態です。
血行力学性
血圧の低下などで脳血流が減少したさいに脳梗塞は起こりやすくなります。
フィブリノーゲンとAT-3活性が血栓形成に関係してくるか
フィブリノーゲンは血を固まらせる成分の一つです。これは感染症などの炎症でも容易に上がりますが、前述の通り血を固まりにくくする成分が働いているためそのバランスが崩れない限り血栓を形成することはありません。さらに、血栓があちらこちらでできて消費されれば逆に減少して値はさがってきます。よってこの値だけで血栓について評価することはありません。
AT−3は血液がかたまるのをふせぐ物質のひとつです。これが欠損していたり少なくなっていたりすれば血栓はおこりやすくなります。
FDP
これはいちどできた血栓がとかされたあとのかすです。この値が高ければ血栓形成傾向にあると判断することができます。
脳梗塞にはいろいろな機序があります。よって傾向として粘稠度の高い血液は脳梗塞の危険が高くなるということはいえると思いますが見た目で判別するのは大変困難だと思います。心房細動がある場合は前述の通り心原性の脳塞栓症になりやすいといえます。
回答者:尾川、田中
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25)
Y.Sさんより
血液検査を受けたのですが、「ニュウビ」という項目は何を調べる物なのでしょうか。
お忙しいとは思いますが、よろしくご査収ください。
-----------------------------
ニュウビとは、漢字で乳糜と書きまして、血清(血液から赤血球や白血球などの血球成分と血液の固まる成分を取り除いた残り)が白く濁っている状態を指しており、特定の検査項目ではありません。
白く濁るのは、主に血液中の脂質によります。血清中の脂質には、
1)コレステロール
2)トリグリセリド(いわゆる中性脂肪です)
3)リン脂質
4)遊離脂肪酸
5)脂溶性ビタミン(ビタミンAなど)
があり、特に中性脂肪が多いと、血清が白濁します。
食事からとれる脂肪は主に中性脂肪であり、摂取後は消化酵素の働きでグリセロールと脂肪酸に分解され、小腸で吸収されます。
吸収された後、脂肪酸は血液に溶けやすいように様々な形に変えられます。
食事後2時間から6時間で血液中の中性脂肪はピークになります。
従いまして、中性脂肪は食事の影響が大きく、同じ人間でも食事の前か後か、脂肪分の多い食事かどうかでかなり値が違ってきます。
中性脂肪は早朝空腹時に採血して測定するのが原則です。
ご質問の方は乳糜(+)ということですのでこの中性脂肪が高かった可能性がありますが、食事の後に採血されたのでしょうか。
もし、食事の後であれば一度空腹の時(食事から12時間ほどたってから)に検査されることをおすすめします。
参考文献:やさしい臨床検査医学 村井哲夫著 南山堂
ワラック検査値ハンドブック 福田次男監訳 田島裕訳 医歯薬出版株式会社
回答担当:田中
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24)
YHさんからの追加質問より
先日は、ご返信を頂戴しましてありがとうございました。
再度の質問をさせていただきたいと思います。
@スパイクはどんな時に起こるのでしょうか?
例えば精神的に緊張した時とか、ストレスを感じた時とか…または本人の状況に関係なく
勝手に起こるものなのでしょうか?
A息子は、思っている事と実際に行動することが正反対の時がありますが、これもスパイクと
関係があるのでしょうか?本人は「思っていることが本当の気持ち」だそうです。
私も含めて周りの反応は「行動が本音だ」と思うのが道理なので、本人も家族も誤解されることがあり、困っています。
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願い致します。
-----------------------------
1)スパイクはどんな時に起こるのでしょうか?
例えば精神的に緊張した時とか、ストレスを感じた時とか…または本人の状況に関係なく勝手に起こるものなのでしょうか?
なぜ、スパイクがでるのか、ということにつきまして
まず、てんかん自体、症候群といわれておりますようにひとつの病気ではありません。
同じような症状をもついくつかの病気をあわせて、てんかんと呼んでいます。
したがいまして、てんかんの原因によっても発作波のでやすい状態は変わってくると思われます。
ただ、睡眠不足の状態では発作波が出やすいことは知られております。
不規則な生活は睡眠不足だけではなく、薬の飲み忘れが起こりやすくなりますので、規則正しい生活を心がけていただいたらよいのではないでしょうか。
それから、特に発作が起こりやすいといわれているわけではありませんが、入浴時は万が一発作がおきたときに危険ですので、誰か家の人に声をかけてから入浴したり、浴室のかぎをかけない、一人のときはなるべくシャワーにとどめたりといった工夫をしていただいたらよいのではないかと思います。
十分にお答えできず、申し訳ありません。
参考文献:治療 85巻、9号 満留昭久 成人をむかえるてんかん
2)息子は、思っている事と実際に行動することが正反対の時がありますが、これもスパイクと
関係があるのでしょうか?
本人は「思っていることが本当の気持ち」だそうです。
私も含めて周りの反応は「行動が本音だ」と思うのが道理なので、本人も家族も誤解されること
があり、困っています。
こちらのご質問に関しましては、申し訳ありませんが、検査に関する相談室という性質上範疇を超えてしまい、お答えすることはできません。
また、実際問題といたしまして診察しない状態では、情報量が少なく、あくまでも一般論しかお答えできませんことをご容赦ください。
症状につきましては、現在通っていらっしゃる病院の先生が一番わかっておられると思います。
今こまっていることは主治医にご相談されるのが、治療にも反映できて一番よろしいかとおもいます。
もし別の先生の意見も聞いてみたい、ということでしたら、15歳は小児か成人が微妙な年齢ですので、小児科か、神経内科に受信されることをお勧めいたします。
回答担当者:田中
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23)
AFさんより
1999.7.2生まれの5歳の女児の母です。
生後6ヶ月頃より熱を出すとけいれんを起こす熱性けいれんを何度か起こしておりましたが2歳5ヶ月の時、発熱も無いのにけいれんを起こし、以後、てんかんでは?とデパケンの服用と3ヶ月ごとの脳波検査を続けています。
今日も脳波検査の結果を聞きに行ったのですが「右側頭葉にスパイクがある。」との診断でした。以前、他の病院で脳波検査を受診したら「異常なし」でした。こんなことを申し上げるとお怒りを買うかもしれませんが風評からすると「異常なし」の診断をくださった病院のほうが小児の脳波関係で県内でも権威と言われている方で主治医はお若い方です。
「右側頭葉にスパイクがある。」とはどういうことなのか判りません。てんかんなのですか?主治医の先生にお聞きすれば良いのにごめんなさい。
デパケンを飲み続けることが不安なのです。(身体的、精神的に影響は無いのか)素人でもわかるような脳波の本はありますか?
御忙しいなか、ごめんなさい。
-----------------------------
前回の質問と類似しているためスパイクについては掲載しません(YSさんからの質問、回答を参照してください)
ご質問にあるデパケンは、てんかん治療薬としてはよく用いられる薬で、眠気も少なく、比較的安全性が高い薬剤です。しかし、中にはデパケンが身体にあわない人もいます。
他の薬との併用による副作用や、妊婦さんでは胎児への影響など、注意が必要な場合もありますので、適切な量を安全に使用するためには、ときどき、採血などで薬の血中濃度や肝機能などのチェックをする必要があります。
デパケンには併用してはいけない薬がありますので、主治医以外の先生が担当になったときは、デパケンを内服中であることを伝えてください。
てんかんの種類や、重症度、てんかんの原因となる病気によって発作波の頻度や、持続期間は患者様により様々です。
一般的には、小児期発症のてんかんでは、脳の成熟に伴い、大人になる頃までには、発作波が消失することが多いといわれています。
主治医の先生は3ヶ月ごとの脳波検査の実施など、検査結果や発作の有無、副作用の有無などを考慮して治療されているのではないかと思います。
ご家庭では、食欲亢進や眠気が強いなどデパケンの副作用がないかどうかみてあげてください。そして、もし出てきたときは主治医にご相談ください。
ご質問に対して当院小児科本郷和久先生にもコメントいただきました。
参考文献;脳と発達 36巻 小児てんかんの治療ガイドライン 藤原建樹 飯沼一宇
神経内科 58巻 抗てんかん薬の薬理作用と臨床薬理 三浦寿男
神経内科 58巻 小児てんかんの治療 須貝研司
治療薬マニュアル 2004 バルプロ酸ナトリウム 高木誠
熱性痙攣 福山幸夫著
回答担当者:林、田中
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22)
YHさんより
はじめまして。
質問をさせていただきます。
15歳の息子が脳波に「スパイク」が出ていると言われて、てんかんの発作止めを服用しています。
どこにスパイクがあるのか、またスパイクがあるとどうなるのか今ひとつわかりません。
教えてください、よろしくお願いします。
-----------------------------
スパイクとは、発作波とも呼ばれ、周波数が約12〜16Hzぐらいの棘波(鋭い針のような波)が脳波検査の記録で観察されることを言います。
脳波検査では、頭のきまった場所に電極をつけて脳の電気的な活動を評価し、発作波がどの電極から検出されるかで、発作がでる場所とその広がりを評価することができます。
スパイクの発生機序についてはよくわかっていませんが、脳の異常な放電によってできるといわれています。
発作波はてんかんのほかいろいろな病気ででることがあります。
てんかんは発作の大きさや出方、発作波の場所やひろがり、発作時の意識の有無などで細かく分類されています。
脳波検査はてんかんの分類や投薬する場合にどの薬が効く可能性が高いかなどの補助的な役割を期待して記録されます。
抗痙攣剤(痙攣おさえる薬)の投薬を薦めるかどうかは、発作症状、発作の頻度、年齢、ご本人およびご家族の希望を参考になされ、特に発作の有無が重要になります。
抗痙攣剤には、異常な放電が周辺の正常な細胞に広がらないようにする作用があるといわれており、てんかんの種類によって使い分けされています。
発作の回数、脳波の改善、副作用の有無、血液中の薬物の濃度をみて適切な薬の量をきめていきます。
てんかんは発作がおきていないからといって途中で薬を中断してしまうと発作が再発することがあります。
発作がおきないように治療していくことが重要です。
適切な量を安全に使用するためには、ときどき、採血などで薬の血中濃度や肝機能などのチェックをする必要があります。
これらの薬では併用してはいけない薬がありますので、主治医以外の先生が担当になったときは抗痙攣剤を内服中であることを伝えてください。
てんかんの種類や、重症度、てんかんの原因となる病気によって発作波の頻度や、持続期間は患者様により様々です。
てんかんについて詳細に掲載されているインターネットもありますので、ご参照ください。
ご質問に対して当院小児科本郷和久先生にもコメントいただきました。
参考文献;脳と発達 36巻 小児てんかんの治療ガイドライン 藤原建樹 飯沼一宇
神経内科 58巻 抗てんかん薬の薬理作用と臨床薬理 三浦寿男
神経内科 58巻 小児てんかんの治療 須貝研司
治療薬マニュアル 2004 バルプロ酸ナトリウム 高木誠
熱性痙攣 福山幸夫著
回答担当者:林、田中
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21)
TMさんより
小児((1歳)で低体温治療中の昏睡状態における脳波検査の意義は有用でしょうか?
-----------------------------
脳波は年齢によって出てくる波の種類が違います。
うまれたばかりの赤ちゃんや5歳ぐらいまでの小さいお子さんは周波数の低い波(徐波)が中心です。
そして大きくなるにつれて周波数の高い波がでてくるようになります。
大人で眠っているときや意識レベルが悪いときは周波数の低い波が出るようになります。
小さいお子さんは大人と違ってもともと周波数の低い波が中心ですので脳波で意識レベルを評価するのは難しいと思います。
病院によってはポータブルで持ち運び可能な脳波の測定機器もありますが、脳波室で測定しているところも多いと思います。
低体温療法中であれば、筋肉のふるえなどがあり、脳波にノイズが入りやすく、また昏睡状態ということであれば、脳波室まで移動して測定するのにリスクもあるかと思います。また、先ほど申しましたように検査をしてもその評価がむずかしいということもあり、脳波で得られる情報とリスクを考慮すると必ずしも脳波検査をすぐにしなければならないということはないと思います。また脳波検査は必ずしも病状の評価に必須ではなく、他の検査や症状から評価することも可能です。
回答担当 田中(臨床検査医学)、林(生理検査)
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20)
TSさんより
教えてください。
アルドース還元酵素阻害剤(エパルスタット)服用患者様の尿試験紙反応で異常発色してしまう時、簡易でケトン体(+)が確認できる方法はありませんか?あまり大きな病院ではないので試薬に限りがあるのですが・・・
-----------------------------
ご質問のアルドース還元酵素阻害薬内服中の患者様のケトン体の検出法につきまして
現在試験紙の尿中ケトン体測定に使われているのはニトロプルシドナトリウム法という方法です。
これは、簡便ですぐ結果がわかる一方、ご指摘のとおりさまざまな薬剤の影響を受けてしまいます。
さらに、ケトン体(ケトン体はアセト酢酸、アセトン、βヒドロキシ酪酸の総称です)のうち、アセト酢酸には感度がよいのですが、
アセトンではその1/10に感度が低下し、βヒドロキシ酪酸はほとんど検出することができません。
よってβヒドロキシ酪酸が上昇するようなケトーシスでは腎臓での閾値をこえてケトン体が出現していても、
尿中で検出することができない可能性があります。
ご質問の薬剤による影響についてですが、測定に影響を与える薬剤投与中の患者様の尿を煮沸したのち
再び試験紙で測定すると鑑別できます。
もし、ケトン体がでていたら、煮沸によりアセト酢酸はアセトンとなって揮発していまい、陰性と出るはずです。
しかし、薬剤による擬陽性なら煮沸後も同じく陽性になるため鑑別できるというわけです。
実際栄研化学(株)では5mlの尿を半量になるまで煮沸し、そこに精製水を加えて、全体を5mlにしたのち、
再び試験紙をつけて薬剤による擬陽性を判別したそうです。
臨床検査学提要28版 尿検査II-28、29にも同様の記載があります。
回答担当者:坂本、田中
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19)
SMさんより
突然ですが、友達のご主人が病気になりました。とても珍しい難病です。
高シトル二ン血症と言われるそうですが、インターネット上では一つも検索できません。
アンモニアの代謝異常とのことです。血液検査でわかったのですが、何か、参考になるお話は在りませんでしょうか?
今までは、癲癇と思われて、治療お受けていたようです。彼の他にも正しい診断がなされずにいる人があるのでは、と思うしだいです。
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ご質問のご病気は、高シトルリン血症のことかと存じます。
高シトルリン血症とは、シトルリンという物質が体内に蓄積する病気ですが、このシトルリンとは、肝臓が有毒なアンモニアを尿素に無毒化する過程で生じる物質です。
肝臓は尿素サイクルという、アンモニアから尿素に解毒するための回路をもっています。
この回路に入ったアンモニアは酵素によっていろいろな物質に変換され、最終的に尿素にまで解毒されます。
しかし、ある特定の酵素を、生まれつき持っていない・あるいは働きが悪いと、アンモニアの処理が途中で止まってしまい、
アンモニアが蓄積して様々な症状をきたします。アルギノコハク酸シンターゼという酵素がない・あるいは働きが悪いために
シトルリンから次の物質にすすむことができず、アンモニアの処理が途中でとまってしまった状態が高シトルリン血症です。
遺伝子の異常も見つかっており、常染色体劣性遺伝という形式で遺伝します。
初発症状としては突然の意識障害発作で、多くは夕方から夜間に突然、不穏になったり、異常な行動をとったり、
傾眠傾向を示したりします。具体的には、家の中のトイレの場所がわからない、急に興奮状態に陥り暴力をふるう、などです。
病状が進行するとけいれん発作が頻回にみられるようになります。こういったことからてんかんと思われていたのではないでしょうか。
診断の手がかりは、血液の中のアンモニア・シトルリンが増えていることであり、これは発作がないときでも高い値を示します。
診断を確定するためには肝臓の一部をとってきてアルギノコハク酸シンターゼの活性をみます。
保存的治療としては、血液中のアンモニアを下げるため、食事療法や薬物療法を行います。
また、現在肝移植という外科的治療も行われています。
(参考文献:池田修一:成人型シトルリン血症 神経進歩 46巻6号 p835―838 2002)
回答担当者:田中
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18)
匿名希望さんより
通常分娩の予定でしたが、胎児の心音がとらえられなくなり帝王切開になりました。
取り出された赤ん坊は、産声をあげ元気な様子でしたが1日たっても泣き止みません。
胸部レントゲン・頭部CT・血ガス・血算・生化学を行った結果、
血ガスが代謝性アシドーシス&呼吸性アルカローシス
血算でWBCが29000
GOTが200前後
LDHが2000前後
CPKが10000前後
CRPは正常範囲
胸部レントゲン画像は問題なし
現在観察中ですが何が考えられて、今後どのような心配をすればよいのでしょうか?
-----------------------------
今回のご質問は新生児と出産による検査値への影響と言うことで当院NICUの二谷
武先生より下記コメントをいただきましたので報告させていただきます。
---------------
いくつかの可能性があります。
一つはお産がきつかったため、かなり赤ちゃんにストレスがかかっており、筋酵素の上昇を伴った可能性です。
重症ですと、CPKが数万まで上昇する例もあります。
ただし、いわゆる重症仮死と呼ばれる状態では赤ちゃんは泣きやまないという症状を呈することはなく、呼吸抑制や痙攣といった神経症状がでてきますので、このケースとは違うようです。
代謝性アシドーシスとPaCO2の低下があることから、アシドーシスを呼吸性に代償しようとしているのが伺えます。
このようなケースでは先天性の代謝異常も考えなければ行けません。
ミルク開始前の新生児早期から出現する代謝異常としてはアンモニア代謝異常などが有名です。
アンモニア値は異常なかったでしょうか?
また、血糖などに異常はなかったでしょうか?
いずれにせよ、新生児集中治療室またはそれに準ずる施設での注意深い経過観察が必要かと思います。
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17)
Nさんより
はじめまして、大学病院に勤務する臨床検査技師です。Q&Aや今月の勉強会などで勉強させていただいております、今回、私が経験してわからないことがあり、ぜひ諸先生方のご意見をお聞きしたくメールさせていただきました、アドバイスをよろしくお願いします。
1.新生児(生後数時間から1日)の血糖を測定したところ0mg/dlでした。新生児での低血糖は25〜35mg/dl以下と聞いたことがありますが臨床側はあまりこの結果を重要視していませんでした。
この患児に問題があったかはわかりませんが新生児はなぜこのような低い血糖状態でよいのでしょうか?
新生児から小児に対する基準値を貴院ではどのように対応しているかも教えていただければ幸いです。
2.当院のリウマチ科に通院されている患者様の尿検査スクリーニングでケトン体が明らかに偽陽性(1+〜4+)を示す例が十数件あります。
服薬している成分が影響あるようには思えないのですがそのような経験はありませんか?
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今回のご質問に対する回答は文献調査と当施設での経験、NICU医師に問い合わせてみた結果からまとめてみました。
文献については下記を参照ください。
質問1:
血糖値が 0 mg/dlという結果・・・と記載されていましたが確かに文献等では20mg/dl以下が基準と記載されていましたが当検査部では0mg/dlは存在しませんでした。
3ヶ月児以下を対象(2000年1月〜12月)にして調査した結果、残念ながら未熟児の血糖オーダーは3件と少なかったので何とも言えませんが過去においても0mg/dlの経験はありません。
考えられる理由には輸液などによる検体希釈(GLUの入っていない輸液ライン含む)は考えられませんでしょうか?
他にも測定法の低濃度の直線性による影響などはいかがでしょうか?
もし疾患であるとしたら、NICU医師のコメントですがまれに汎下垂体機能低下症により血糖が低い値を呈する症例もあり富山県では10年に1例ほど存在するとのことでした。
**追加調査事項************************************************
このご質問のあとさらに調査させていただきました。その結果日本新生児学会雑誌での症例報告をNICUの医師からいただきましたので掲載させていただきます。
重症低血糖症、重症心不全、呼吸不全を呈したlDMの一例
相模原協同病院 小児科,同産婦人科 片山文彦他
また、このような低血糖の新生児に対しては以下のコメントもいただきましたので合わせて報告させていただきます。
「出生直後の血糖値は20mg/dl以下であるが40mg/dlを基準にして治療経過観察を行います。
GLUを投与しそれでも上昇してこない場合はステロイドを投与、さらにインシュリン療法も検討し、改善がみられない場合は膵臓の腫瘍(腺腫)を考え診療していきます。
基本的には血糖値40mg/dlを維持するように治療を行います。」
***************************************************************
新生児から小児に対する基準値を貴院ではどのように対応しているか・・・・・
0歳児は血糖値が23〜50mg/dlと低いのですが2ヶ月以上になってくるとほぼ成人と同様の値を示しますので(輸液の影響もある?)ルチンワークでは年令を問わず血糖のパニック値50mg/dl以下は臨床に報告しています。
回答担当者:上野(生化学検査室)、林(生理検査室、HP管理担当)、北島(検査部長)
【文献調査結果】-------------------------
新生児低血糖症 neonatal hypoglycemia
新生児の血糖値は出生後に急速に低下し、生後半日で平均50[mg/dl]程度です。
これよりも明らかに低いものを新生児低血糖といいます。
具体的には成熟児で生後72時間以内では30[mg/dl]以下、未熟児では20[mg/dl]以下を基準とするそうです。(Cornblath
の基準)
頻度の高い異常のひとつで治療に容易に反応するが、治療が遅れると恒久的な後遺症を残すことから、極めて重要な疾患。
低血糖の予防と治療
低血糖症のリスクが高い児は,SFD,超低出生体重児,糖尿病母体出生児,妊娠中毒症母体出生児,仮死,新生児溶血性疾患,多血症,敗血症などの合併症がある場合である.したがって,かかる児に対しては血糖測定を生後から1時間おきに行う必要がある。
治療の対象は成熟児・未熟児ともに血糖が 40mg/dl 以下とする。
SFD(small for dates)児とは,妊娠週数に比して出生体重が少ない児IUGR:子宮内発育遅延
原因
低出生体重児
未熟児やSFD児などで体重が十分でないと肝臓のグリコーゲン貯蔵量も不足しており、出生後の血糖低下に対処で きない。
IUGR
胎児仮死,新生児仮死
高インシュリン血症
糖尿病合併妊娠
母体が高血糖であると胎盤を介して胎児も高血糖となる。胎児の高血糖は膵臓を刺激してランゲルハンス島の 過形成をもたらす。
このためインシュリンの分泌が亢進し、その脂肪蓄積作用によって胎児は巨大児となる。
しかし出生後はインシュリンの過剰分泌が持続するために低血糖に転じる。
congenital hyperinsulinism
islet cell adenoma
低体温
敗血症
症状
低血糖の症状は成人のそれとは少し異なる。
低血糖性痙攣
本症に特徴的な症状であるが、痙攣は低カルシウム血症などでも生じうる。
無呼吸
延髄の呼吸中枢に対するブドウ糖の供給が低下するため。
チアノーゼ異常な泣き声
治療
グルコースの静注を行う。
参考
病態生理できった小児科学 [53, p.99] ,典拠: 標準小児科学3版 [96, p.127] ,典拠: EssentialsOfPediatrics.3ed [24, p.214] ,典拠:
Oski:Pediatrics.3ed [15, p.346] ,典拠: Nelson:Pediatrics.16ed [5, p.439]
今日の診療
堀内 勁 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院周産期センターセンター長
質問2に対する回答------------------------------------
当検査室では、オーションMAX(アークレイ)によって定性検査を行っています。
ケトン体、ビリルビン、ウロビリノーゲンにおいて異常発色を経験します。
ビリルビンが最も多く、ケトン体、ウロビリノーゲンに関しては数は少ないです。
機器が異常発色であることを打ち出してきますが、肉眼で見てもカラーガイドにはない色を呈しています。
一度診療科に正常(麦わら黄色)でビリルビンが3+となった患者について服用薬剤を聞いてみました。
この患者もリュウマチの方でした。ビリルビンへのエトドラク製剤の影響が知られていたのでその旨をお話してコメントに「ビリルビンサンコウチ」を付けて返しました。以後、問合わせるのにも煩雑なくらい異常発色を示すのでコメントを付けて結果をお返ししているのが現状です。
ご存知かもしれませんが以下に試験紙に影響を与える物質の一覧を添えておきます。ご質問の答えになっているかどうか解りませんが以上です。
参考に添付ファイルとして影響一覧を掲載しましたので参照ください。
回答担当者:坂本(一般検査室)、北島(検査部長)
尿試験紙測定に影響を与える物質
|
項目 |
偽陰性 |
偽陽性 |
その他 |
|
ブドウ糖 |
大量のアスコルビン酸 |
次亜塩素酸などの酸化性物質、pH4以下の尿浸透性の高い尿 |
|
|
蛋白 |
高比重尿 pH3以下の尿 |
大量のヘモグロビン尿、 造影剤、高分子物質、 第四級アンモニュウム塩、pH8以上のアルカリ尿 |
|
|
ビリルビン |
アスコルビン酸 尿酸塩、亜硝酸塩 |
エトドラク製剤などの薬物 |
光に対して分解 |
|
ウロビリノーゲン |
|
カルバペネム系抗生剤などの薬物 |
ビリルビン強陽性で緑色の発色 |
|
ケトン体 |
|
L-DOPA、BSP、PSP、 アルドース還元酵素阻害剤など |
|
|
pH |
|
|
腐敗尿でアルカリ性になる。 |
|
比重 |
高度に緩衝かされたアルカリ尿で低値になることがある。 |
低pH尿、大量の蛋白質により高値になることがある。造影剤 |
|
|
潜血 |
高比重尿、高蛋白 大量のアスコルビン酸 |
次亜塩素酸などの酸化性物質 |
非溶血検体は溶血検体に比べ低値になる。 尿の放置により測定値が変化 |
|
亜硝酸塩 |
アスコルビン酸、高比重尿 |
|
尿の放置により、測定値が高値価 |
|
白血球 |
大量のブドウ糖、蛋白質、低pH尿、高比重尿 |
ホルムアルデヒド |
非溶血検体は溶血検体に比べ低値になる。 尿の放置により測定値が変化 |
16)
Kさんより
私は病院に勤めています看護師です。
現在ICTとして活動しているのですが、消毒剤に関して質問したいのですが、お答えいただけるでしょうか
質問というのは・・・
現在「MRSA感染対策マニュアルの改訂版」を作成しているのですが、浴槽の清掃について、院内では二つの方法があり
浴室は2ヶ所あり、シャワー室が1カ所あります。
1)シャワー室と特浴(寝たきり介助が必要な患者様を入浴させます)について
看護助手のよる、患者使用後(MRSAだけではありませんが)『バスマジックリン』(市販されているもの)による清掃が行われています。
週3回程度メンテナンス(清掃委託業者)の方が『ニューバスシャイン』という洗剤を使用して清掃を行っているようです。
2)浴室について(一般の患者様用:介助を必要としない)
こちらは、毎日メンテナンスの方が上記に記載した洗剤と同じもので清掃をしてくださっているようです。
『バスマジックリン』については、界面活性剤:陰イオン(8%アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムが含有されています。
『ニューバスシャイン』については、界面活性剤:非イオン(?調べてもわかりませんでした)と陰イオン(?これも調べてもわかりませんでした)が含有されています。
現在作成しているマニュアルではいろいろな文献を調べたところ『0.2%両性界面活性剤での清拭』と記載したのですが、現在使用されているこの二つの洗剤でOKなのかどうか、ICTのメンバーで決めることができず、また私には納得がいかず、質問させていただきました。
また、清掃の際の注意点なども教えていただけるとうれしいのですが。
-----------------------------
対象物中のすべての微生物を殺滅する滅菌法と異なり、消毒法では消毒剤の種類ごとに抗微生物のスペクトルは異なります。
基本的には、ターゲットとした細菌に高い感受性を有する消毒剤を選択し、消毒剤の濃度、消毒時間および使用温度などを配慮した適切な使用法に心掛けなければならないと思います。
また、耐性菌産生の問題もあり、同一消毒剤の長期使用を避けることや、手指消毒剤と器具および環境消毒剤の種類を変えること、さらには手荒れ防止などへの配慮にも留意しなければならないと思います。しかし、基本的には表在性の菌は水洗いで十分落ちると言われています。
石鹸かす、湯垢などが残っているとカビなどが発育しやすくなるため、きれいに清掃することが必要です。
当病院ワーキンググループによると、お風呂は消毒の必要はないとしているそうで、こちらでは市販の洗剤で十分に清掃した後熱湯できれいに洗い流しているそうです。
お使いの洗剤で十分大丈夫だと思います。また、最近では、消毒剤の多用による常在菌の耐性化も問題になってきているようであまり、消毒剤を使用しないようにもなってきているようです。
まず、清掃者の前後の手洗いを徹底し、十分に清掃することが必要ではないでしょうか?しかし、両性イオン界面活性剤では、汚染状態では明らかに殺菌時間の延長が認められた、(臨床と微生物Vol.19 No.5 1992,9)という文献もあるので、気になるのなら、やはり定期的にふき取り検査等で確認することをお勧めします。(しかし、人の体、空気中等にはいろいろな菌がいるので、菌種を絞って検査することが大事です。)
回答担当者:多賀、北島
-お便り--------------------------------------------------
今回の回答をもとに、当病院に適した方法に決めたいと思います。
清掃業者にしても、看護助手のみなさんにしても「清掃前後の手洗いを徹底し、十分に清掃することが必要ではないでしょうか?」という点については私たちも疑問に思っているところです。
看護助手・清掃業者についても、手洗いを含め、清掃の方法についても勉強会などを行っていかなければならないと、ICTでも話し合い検討中ですので、徹底できればと思っています。
「定期的にふき取り検査等で確認すること」についてもICTの中で検討していきたいと思っています。
これからも、機会があれば質問等させていただくことがあるかと思いますが、その時はよろしくお願いします。
15)
Sさんより
1歳4ヶ月の息子のことで質問させていただきます。
昨年9月から顔面のヘルペスの再発を繰り返しており、(2〜4週間おき)血液検査を受けました。
免疫グロブリン、補体価は正常だったのですが、リンパ球の幼若化反応の2種類ともかなり低下しており、詳しい検査を今後も続けるということです。これはいったいどういう病気なのか、何かの病気があってこの検査結果がでているのか、それとも生まれつきの免疫不全のような状態なのか等、今、息子はどのような状態なのかをお教えいただけたらと思っております。
幼若化反応の結果がでたときに、主治医に詳しく聞きたかったのですが、いったい何を聞けばよいかすら、わかりませんでした。
何もわからない私たちにとって、1回目の検査で免疫グロブリンと補体価は正常でしたよと言われたときに安心してしまっていたものですから・・・。
主治医は、検査の結果と息子の状態はつりあわないとおっしゃていました。
ヘルペスは繰り返していますが、今まで肺炎などで入院したこともなく、ヘルペスを発症しているときもとても元気です。ヘルペス自体も全身に広がるようなものではなく、口唇やほほに数箇所でて、アラセナ軟膏と、2,3箇所に散っているときはゾビラックスを服用し、跡が残ることはありません。ヘルペス以外にしょっちゅう化膿しているようなことはなく、体の皮膚はきれいです。
発育も標準より良いほうだと思います。今現在はほほにでたヘルペス(2箇所)も治ってきており、中耳炎もかかっていますが、熱もなく元気にしております。
ヘルペスをこんなに繰り返していること自体、異常だとは認識しております。少しでも息子の病状を知り、どんなに不幸なことになったとしても親として、できる限りのことはしてやりたいと思っています。
非常識な質問だとは承知しておりますが、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
-----------------------------
血液中の細胞は大きく赤血球と白血球に分けられ、白血球はさらにリンパ球、顆粒球、単球に分けることができます。リンパ球にはBリンパ球とTリンパ球があり、顆粒球には好中球と好酸球と好塩基球があります。これらのうち、単球(マクロファージ)、好中球、好酸球は細菌など異物を食べる作用をもつので食細胞と呼ばれます。補体とは血液中にある蛋白質で、細菌を直接破壊したり免疫グロブリンの働きを補助します。
リンパ球幼若化反応試験とは、リンパ球を分裂促進因子と呼ばれるもので刺激したときに、反応して分裂・増殖するかを調べる検査で,リンパ球の機能を測定できる方法と考えてください。リンパ球は刺激されていない状態では形も小さいのですが、種々の病原菌などに刺激されると大きくなり増殖を始めます。この現象を幼若化と言います。お子様が検査をうけ、リンパ球が刺激に対応できる能力が低かったのではと存じます。
先程述べましたようにリンパ球の中でもBリンパ球は活性化されると一部は形質細胞と呼ばれる細胞に変化し、免疫グロブリンを分泌します。この免疫グロブリンがウイルスの表面に結合するとウイルスが細胞へ侵入を防ぐ力をもっています。ウイルスは細胞内でしか増殖できないので,免疫グロブリンはウイルスの増殖をとめることができます.また,ウイルスが免疫グロブリンに覆われると食作用を受けやすくなったり、補体が活性化されてウイルスの膜が破壊されたりします。免疫グロブリンと補体価が正常ということなので、Bリンパ球は正常に機能していて、つくられた免疫グロブリンは補体とともに感染防御の役割を果たしていると思われます。
またTリンパ球は活性化されると、ウイルスが感染している細胞を認識して、直接ウイルス感染細胞に傷害を与えたり、リンホカインと呼ばれるものを分泌して間接的にも感染細胞傷害を与えウイルス感染を体の中で広がらないような役目をしています。
リンパ球幼若化反応が低下しているということは,異物の刺激によるリンパ球の活性化が起こりにくい状態であるということになります。ヘルペスウイルスは急性感染後、神経節と呼ばれる場所に潜伏感染して、発熱などの刺激や免疫抑制状態でしばしば再発します。お子様の場合、Tリンパ球の活性化が何らかの原因で起こりにくくなっていて、免疫力が低下し、ヘルペスの再発を繰り返すのではないかと考えられます。
ただ、このリンパ球幼若化試験健康人から病気の場合まで連続した反応でどこまでが異常であるのか判定難しい検査で、特定の免疫異常の病気が診断される訳ではありませんので、主治医の先生の総合的な判断やお考えを重視されることをお勧めいたします。
回答担当者:岩城、北島
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14)
43歳男性です。
生活習慣病検診の結果、血清検査で、リウマチ因子(RF)の数値が、130.7IU/mlとなっていて、基準値を大きく上回っていましたが、この結果から、どんなことが言えるのでしょうか?
何に気をつけたらよいのでしょうか?
これからの予想される病気についてお教えいただきたいのですが、宜しく御願いいたします。
数値があまりにも大きいので、とても不安です。
-----------------------------
リウマチ因子陽性から考えられる病態の一つとして、慢性関節リウマチが挙げられます。しかしリウマチ因子はリウマチ患者に特異的なものではなく、膠原病(シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデスなど)、慢性肝疾患、慢性炎症、また健常者でも1〜5%程度陽性となりますので、一般にリウマチ因子陽性のみの結果からは病態を判断することはできないと言われています。また、リウマチ因子値が高いからといって将来リウマチになりやすいということもとくに言われておりません。ただし、朝60分以上手がこわばる、3つ以上の関節が痛い、口内炎、疲れ易い、発熱などの他の症状がある場合はリウマチを含めた膠原病の初期症状の可能性は否定できませんので、リウマチ科や膠原病科に受診し、精密検査されることをお勧めします。
回答担当者:扇谷、北島
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13)
M.Sさんより
60代前半の男性で,(身長164cm体重80kg)検査の結果
GOT−70
GPT−110
r−GPT−90
でした。半年前から比較するとその男性の顔が赤くなったように思います、血液の詳しい他の情報は不明ですがこれだけの情報で、この男性のこれからの予想される病気についてお教えいただきたいのですが、宜しく御願いいたします。
-----------------------------
これだけのデータのみからは、困難ですが、自覚症状があったのでしょうか?検診でのデータとすれば急性よりは慢性の肝疾患が疑われ、この場合、頻度的には
1.脂肪肝(3大原因は、肥満・飲酒・糖尿病)
2.ウイルス性(B型・C型)慢性肝炎
3.自己免疫性肝疾患の順に可能性があります。
腹部超音波診断が必須です。これで脂肪肝、肝硬変の有無、胆嚢・胆管疾患の有無が、明らかとなります。
さらに最低限、必要な血液検査は
a)血清検査では、ビリルビン(直接・間接)、蛋白分画、ALP、コリンエステラーゼ、中性脂肪
b)肝炎ウイルス検査は、HBs抗原(陰性ならHBc抗体も)、HCV抗体(陽性でも低力価ならHCV-RNAも)
a)の結果、
コリンエステラーゼ、中性脂肪が高値なら脂肪肝を疑う傍証となります。
ガンマグロブリンが2.0g/dL以上であれば自己免疫性疾患を疑い、抗核抗体、さらには抗LKM抗体などを調べることになります。
ALP高値なら、胆汁うっ滞も疑われます。男性、この年齢では比較的まれですが原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎などを疑う傍証になり、抗ミトコンドリア抗体などを調べることになります。
急性の経過であれば、ウイルス肝炎、薬剤(漢方薬、健康食品を含む)服用中であれば薬物性肝障害などを疑い、この場合は急いで医療機関を受診する必要があります。
いずれにしても、医療機関を受診されることをお勧めいたします。
回答担当者:小方
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12)
M.Sさんより
急ぎお教えいただきたいものですからメールいたします。私は札幌に住むものですが私の知人「63歳の男性」ですが生化学検査の結果次のような結果が出ました、過去に通風や糖尿で投薬をうけて来た経歴があります、現在は特別な治療は受けて降りません。
総コレステロール 214
HDL 63
中性脂肪 94
ALP 197
AST(GOT) 72
ALT(GPT) 38
LD(LDH) 676
r-GTP 123
LAP 71
CK(CPK) 1878(間違いでは有りません)
このような状態で今後どのような病気が予想されるか、大変ぶしつけではありますが、なにか緊急な不安が感じられましたので、お教えいただければ有り難いのですが、どうか宜しくお願い申し上げます。
-----------------------------
緊急性を感じられましたのでとりあえず以上のデータから予想されることを述べます。
まず、CKの異常高値は筋由来のものと骨由来のものがあり、今回筋由来のものと思われますがこのデータのみでははっきりしません。また、LD、AST(やや)も高いのですが採血時による溶血(血球がこわれること)の疑いもありますので何とも言えないのが現状です。CKはちょっとした筋肉痛(急な激しい運動など含む)によりすぐ高くなる項目です。もともとやや肝機能障害があり急な筋肉痛(原因はわかりませんが本人様がよく知っているのでは?)でCKの異常がでたものと推測されますが詳しい症状、他の項目(電解質のカリウム)なども分かれば溶血ではないことが分かるのですが。
不安が感じられるということならば近くの病院で相談されたほうが懸命と思います。
私どもでもCKのみの異常値(10000以上)はまれに遭遇しますがそのときは日を変えて再検査してみます。大体は元にもどりますが背景に基礎疾患がある場合はまた別ですのでやはり医師と相談されたほうが良いと思います。
お答えにはならなかったと思いますがよろしくお願いします。
回答担当者:林、北島
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11)
早速のご回答深く感謝いたしております。
知人の63歳の男性ですが飲酒の習慣があります、先生のメールを見せ今後対策を考えたいと思います。
現在この知人が訴えている症状ですが、足の太ももと手の筋肉がつっぱると訴えているのですが、これはCKの数値が高いことと関係が有るのでしょうか、つっぱりが治ったあとはその部分が痛いとのことです。最近つっぱる頻度高まり、間隔が短くなったと申しております。
先生がおしゃるとうりに近く再度血液検査を受けるよう進めます。
その結果をお知らせいたしますので、再度ご助言をいただけますようお願い申し上げます。
-----------------------------
CKに関する文献の一部を添付します。
隠れた疾患があるかもしれませんので近医でご相談くださるようお願いします。
回答担当者:林、北島
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どうもありがとう御座いました、先生の助言に従い近くのお医者さんで改めて検査を受けました。その結果、町の病院では難しく専門医でなければダメとのことで、北大の専門のお医者さんに診て貰える様紹介されているところです。
本当にありがとう御座いました。深く感謝申し上げております。
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10) Y.Yさんより
すいません。質問があるのですが、ASTの検査法でライトマン・フランケル原法のなかでの、基質のLアスパラギン酸とピルビン酸では何が違うのか詳しく教えていただきたいのですが?お願いします。
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質問の内容はASTの反応には合致しません。ALTの反応も含めて解説したいと思います。
古い方法でのライトマン・フランケル原法でのASTの基質にはピルビン酸は使用しません。ALTの生成物としては存在します。詳細は添付文書(生化学のかたからいただきました。)を参照して下さい。
参考にASTはL-アスパラギン酸とαーケトグルタール酸を基質とし、生成物はグルタミン酸とオキザロ酢酸でオキザロ酢酸は次の反応でMDHによりマロン酸になりそのときにNADHが減少します。これを捕らえたのがKarmen法です。ライトマン・フランケル法は問題があり現在は使用されていないものと思います。
以上の解答は文献的考察ですので確認等を行ってくださるようお願いします。
回答担当者:延野、北島
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9)
匿名希望さんより
はじめまして。私は先日、膠原病の疑いがあり、皮膚科で血液検査を受けました。結果は、リンパ球の低下と血清補体価の低下がありました。血清補体価は24.2U/mlの数値でした。それ以外は健康なのです。もともとは、顔に蝶形紅斑ができ、両腕にまで湿疹ができたからです。(それも、突然発症し、2,3週間でひき、またしばらくすると発症するという感じのものです。)ドクター曰く、血清補体価の低下に関しては多分大丈夫、と。なんとなく、心配なので、もし、よろしければ、私の血清補体価の数値に関しての意見を、お聞かせください。
ちなみに、湿疹の原因は今の所不明です。
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確かに血清補体価についてはやや低いのですがアレルギーなどでも若干低値を示したりすることもありますので微妙です。
また補体値(CH50)のみではなくC3、C4値(同じ補体価検査)との組みあわせで判断する必要もあります。
お年が分かりませんので何とも言えませんが40〜50歳ぐらいから膠原病の発症は女性に高いとも言われていますので否定もできません。
一度、内科(膠原病専門医)で膠原病検査(抗核抗体など)など施行されご相談された方が良いと思われます。
回答担当者:林、北島
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8)
病院勤務の技師ですが質問があります。
術前検査で凝固系検査を取り入れています。出血時間と全血凝固時間の2つですが今後検討したく思っています。レセプトの問題点等もあると思うのですが実際他病院等主流はどんな検査でしょうか。また検査前に、感染症検査を実施する検査にはどのようなものがあるのでしょうか。梅毒検査はどの方法がよいのか。教えていただければ幸いです。
病床数199床。所在地神奈川県
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手術部の技師、輸血部の技師に問い合わせしたことを踏まえて解答します。
当院の術前検査は出血時間と凝固時間は各科の医師が手術患者に応じてやっております。
検査部ではTB、APTT、TPのオーダがあります。
感染症は梅毒検査ではガラス板とTPHA、HCV、HBsAg、HBsAb、HIV(現在、婦人科のみ)は近いうちに全科手術患者において実施の予定。
感染症検査方法と測定機器については各施設での臨床医と検査部の考えがありますので充分討議して検討して下さい。
凝固検査の導入はホームページにも表示してありますように、試薬の特性を充分考慮し選択なさってください。
特にAPTT試薬についてはヘパリン感受性が異なりますので確認を行って下さい。
梅毒に関しては輸血部の人が出張で今回詳細にお聞きできませんでした。戻ってきましたらきいておきますのでよろしくお願いします。
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7)
はじめまして、私43歳女性です。
8月1日に検診がありましてその結果QT延長とありました。
どのようなことなのか、知りたくてメールいたしました。
その他に、血糖値111、コレステロール値233,中性脂肪158、尿蛋白+、尿潜血+等の結果が出ました。
すぐに、詳しく検査に行った方がよいでしょうか。
忙しいため、なかなか休みがとれません。良いアドバイスをお願いいたします。
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QT延長症候群については程度と場合により重篤になる可能性もあることより、やはり専門の循環器内科に受診する必要があるかと思います。
QT延長症候群については検査部ホームページの練習問題に掲載してあります。ご参照下さい。
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6)
こんにちは。ホームページを見ました。私たちはKK‐Ayマウスの血中CPR値を測定したく、測定用キットを探しています。ラットやヒトのキットは見つかったのですが、マウス用のものが見つかりません。そこでお尋ねしたいのですが、ラットやヒト用のキットはマウスにも使うことができるのでしょうか。また、もしそちらにサンプルをお送りしたら検査していただけるのでしょうか。もしくは、委託検査をしていただけるところをご存知でしたら教えていただけませんでしょうか。
A女学園大学 生活科学部 食品栄養学科 食品機能学研究室 K.S.,M.K
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御質問ありがとうございます。さっそくですが、われわれのところは病院検査部で診療目的のためのものであります。したがって、測定している高感度CRPはヒトに対するもので、ヒトの血清にあわせて機器やデータの精度管理を行っておりますので、マウスに関して測定の経験がございません。いまのところ診療精度管理上の視点から異種動物の測定計画はたてておりません。お問いあわせのマウスCRPの測定について、残念ながら情報を持ちあわせておりません。お役にたてなくて申し訳けございません。
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5)
私はいままで右利きでしたが、カルチャーセンターの語学教室にいったときに、講師の大学教授に”あなたは潜在的に左ききですね”といわれました。いままで、右利きで生きてきましたが、そういわれてから気になってしょうがありません。その教授は脳波をはかればわかる様なことをいっていたのですが、本当にそのような検査があるのでしょうか。
できるとしたらどのくらいの費用が必要かおしえていただければと思います。
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右利き左利きの鑑別は今のところ脳波でははっきりわかりません。また、脳機能検査PETでも確定したことはいえないのが現状と思います。左右に負荷をかけたときの脳波差をみるなど試みはありますが、少なくとも私が知る限り学会レベルでも話しをききません。
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4)
私は、一般市中病院に勤務する臨床検査技師です。皆様の検査室のホームページを見させていただきました。
私のような病院に勤務する検査技師が、学会発表するにあたり(機械の基礎的研究なんかではなく学術的なこと)なにかアドバイスを頂けないでしょうか?
病院は赤字経営で厳しく、悲劇的なことに学会発表や論文作成について知識のある上司がいない状況ではやはり無理があるでしょうか?いや、それでもただ機械に検体を放り込んでなにか異常値であったら再検して結果を返すだけの毎日では未来はないと思うのです。
特に、生化学、血清分野はSRLかどこかにとられるのでは?と考えます。とりあえず一人で勉強して臨床病理の二級試験(血液学、血清学、臨床化学の3課目)を取得したりしてはいるのですが、いまどき二級試験、一級試験の時代ではないでしょうし、悩んでます。
やはり、自分のおかれた立場で、精一杯がんばっていく、それしかないでしょうか?
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検査技師の主業務は精度管理と考えます。
一言で精度管理と言っても奥が深く簡単には言い表せません。
しかし、現況は技師が精度管理業務ができてあたりまえでかつ臨床に貢献できないと経営面に参加していないようなことも言われます。
学会発表は毎日の業務からの不思議な(疑問)できごとから突き止め、臨床医と相談なさると臨床からもアドバイス、感心されることもあります。
例えば、検査データの明らかな異常値(パニック値)は何故発生するのか?
インシデントによるものなのか?分析技術(機器、測定法)に問題があるのか?検体に問題があるのか?などといろいろの事例に遭遇すると思われます。これらを毎日疑問に思いながら検査をするのとしないのとでは大きな差が生じます。
いろいろな事例を詳細に調査し、臨床医に報告、相談なさることが検査評価を高くし、外注検査にはないものとして検討していただけるものと思います。
二級試験などは基礎学術の維持には大切なことでありぜひ続けて下さい。
もっと臨床医との接点がもてる検査(生化学でも原因調査含むパニック値のリアルタイム報告など)を施行されてはいかがでしょうか?
ご質問に対する解答になったかどうかわかりませんが頑張って下さい。
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3)
はじめまして。
消毒用のステリハイド液について、教えていただきたいのですが。
指にイボができてしまい、1ヶ月半位前から、近くの町立病院に通っています。週に1回、液体窒素を患部に塗っていますが、家でも、1日に4回くらい塗るようにと、ステリハイド液を渡されました。消毒液なので気を付けて使ってくださいと言われましたが、本当に使って大丈夫なのでしょうか。
インターネットで調べた所、普通は人体には使用しない物のようですし、毒性もあるとの事。発ガン性もあるらしいことも、書かれていますが。できれば使いたくないのですが、皮膚科の先生にきちんと説明できるよう、毒性や発ガン性について、具体的なことを、知りたいのですが。
お忙しい中申し訳ございませんが、よろしくお願い致します。
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申し訳ありませんが、質問の範囲は検査部の領域を超えているためにお答えすることができませんが、当院薬剤部へ問い合わせを行いましたところいぼ用の消毒剤としては一般の創傷部位用(消毒用イソジン、0.05%ステリクロンWなど)でいいとのことです。
ステリハイドは器具などの消毒に用いると記載してありますが担当医師に確認されたほうがよいと思います。
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