TT:トロンボテスト

測定原理

吸着血漿(I、V因子)、低感度ウシ組織トロンボプラスチン、Ca剤を用いる凝固一段法測定を行うことで、ビタミンK依存因子の量的変化を反映できるようにしたPTの簡易法である。

臨床的意義

【延長】凝固第II、VII、X因子の減少、クマリン系抗凝固療法、重症肝疾患、プロトロンビン欠損症、第VII因子欠損、第X因子欠損、血友病BM、ビタミンK欠乏症、新生児メレナ

【短縮】過凝固状態、妊娠

*** 注意 ***
本テストは第I因子(フィブリノゲン)、第V因子の変化には左右されない。

PIVKA:proteins induced by vitamin K absence

 ビタミンKの不足のため、ビタミン・K依存性凝固因子II、VII、IX、Xの前駆体が血中に貯留する。なかでもII因子前駆体をPIVKA-IIと呼び凝固反応がきわめて起こりにくくなる。

【高値】新生児出血症、経口抗凝固薬(ワーファリンなど)、乳児特発性ビタミンK欠乏症、肝細胞癌、重症疾患、抗生物質投与、脳血栓、脳出血
 抗凝血薬療法のほかにDICでもPIVKAが出現することがある。TTとHPTの値が食い違い、次式で指数が0.20以上であれば、その可能性は大きい。

【参考】PIVKA指数=〔HPT(%)−TT(%)〕/HPT(%)
      基準値は −0.20〜0.20


<基礎的検討内容>

同時再現性

異常域と正常域患者検体を使用し、STAで10回連続測定を行った。

データNo LOW HIGH
N 10 10
MEAN 55.7 115.6
SD 1.06 6.24
CV(%) 1.9 5.4
MAX 57 131
MIN 54 111
RANGE 3 20

影響物質

患者検体にヘパリン(ノボヘパリン)を添加、0〜2.0単位の各0.2単位毎の検体っを作成し、STAで4社同時に測定した。

結果:

相関:CA-5000(シスメックス社) vs STA(ベーリンガー社製)

当院入院、外来患者検体(ワーファリン服薬患者含む)43名をCA-5000、STAの順になるべくタイムラグを小さくし測定した。



TTOの考察

TTOは抗凝固療法の検査としてワーファリン服薬患者のモニターに使用されその歴史は古く、TTO試薬は一社のみが多くの施設で用いられ施設間差等は気にせず検査されてきていた。
また、TTO検査は用手法から分析機の普及に伴い施設間差が問題となっていた。
この原因としてTTOの標準品がなく用手法で求められた検量線にもとづいて各施設で分析機にあわせた検量線を作成しなおしているためや分析機専用試薬として付属している標準品値が用手法をベースにして作成されていること、試薬のロット変更毎に検量線を用手法で確認しなければならないことなどが施設間差に大きく影響していると思われる。
TTOからPT検査でINR表示の変更を行っている施設も多くなり上記のような問題も少なくなりつつありますが未だTTOに親しんだ臨床医はTTOの%表示が分かりやすいとの声も聞かれます。しかし、ヘパリン感受性や標準化の問題を先生方に理解していただきINR表示に切り替えることを望みます。
しかし、まれに組織由来の違いによる遺伝子疾患も見つけることも可能なため完全には捨てがたい検査でもある。