内科

プログラム名 「富山大学地域連携型内科専門医研修プログラム」
専門研修期間 3年
募集人数 25人

各診療科のキャリア形成プログラム

A.プログラム概要

プログラム統括責任者 安田一朗

富山県唯一の特定機能病院である富山大学附属病院を基幹施設とし、富山県を中心に近隣の医療圏も含めた医療を担う良質な内科専門医を育成することを目的とした研修プログラムです。このプログラムには富山県内を中心に多くの地域の医療機関が連携施設として参加しており、研修する施設の選択の自由度が高く、その高い専門性に加え、地域の実情に合わせた実践的な医療も行えるようなプログラムです。
本プログラムでは、内科専門医研修に必要なすべての領域を網羅する症例を十分に経験することができ、圧倒的な数の指導医による密度の濃い十分な指導が受けることができます。また、研究機関でもある富山大学附属病院が基幹病院であるメリットを生かし、臨床研究への参加や臨床につながる基礎研究を理解できる研修を組み入れ、リサーチマインドを十分に持った内科専門医になれるように工夫されています。

プログラムの特徴
  • 充実した研修指導体制:本プログラムには、144名の内科指導医が登録されており、十分な指導を常時受けることができます。
  • 充実した連携施設群:本プログラムは37の連携施設と6つの特別連携施設の合計43の医療機関と連携施設群を構成しており、自由度の高い研修施設の選択が可能です。
  • 内科救急講習会(JMECC)の実績と指導体制:基幹施設の富山大学附属病院には、富山県内最多のJMECC指導医が在籍し定期的にJMECCが開催されており、十分な指導を受ける機会があります。
  • 内科サブスペシャルティ研修体制の充実:基幹施設の富山大学附属病院は、すべての内科サブスペシャルティ15領域(循環器専門医や消化器病専門医など)の認定施設となっており、本プログラムに参加していれば、将来を見据えたサブスペシャルティの連動研修も十分に可能です。
  • リサーチマインドの育成体制の充実:臨床研究の理解につながる講習や研修を組み入れています。また、臨床系大学院へ進学しても専門医研修の修了要件を満たせば専門医取得が可能で、かつ早期に医学博士の取得が可能になります。

B.連携施設

  • 本プログラムは37の連携施設と6つの特別連携施設の合計43の医療機関と研修施設群を構成しています。
  • 連携施設(37施設)
    (富山県)富山県立中央病院、富山市民病院、富山赤十字病院、済生会富山病院、かみいち総合病院、厚生連滑川病院、富山リハビリテーション病院・こども支援センター、富山西総合病院、厚生連高岡病院、高岡市民病院、済生会高岡病院、JCHO高岡ふしき病院、射水市民病院、真生会富山病院、光ヶ丘病院、黒部市民病院、富山労災病院、市立砺波総合病院、南砺市民病院、北陸中央病院
    (東京都)東京新宿メディカルセンター、社会福祉法人三井記念病院
    国立国際医療研究センター病院、東京都立駒込病院、東京都済生会中央病院
    東京女子医科大学附属足立医療センター、虎の門病院
    (新潟県)立川綜合病院、新潟県立中央病院、上越総合病院、糸魚川総合病院
    (長野県)社会医療法人財団慈泉会相澤病院、飯山赤十字病院、千曲中央病院 (岐阜県)高山赤十字病院、飛騨市民病院
    (大阪府)阪和記念病院
  • 特別連携施設(6施設)
    (富山県)あさひ総合病院、八尾総合病院、富山協立病院、利賀診療所、上平診療所
    (新潟県)けいなん総合病院

C.研修モデルコース

本プログラムでは専攻医が抱く専門医像や将来の希望に合わせて、以下のコースから1つを選択して3年間研修します。
①内科総合コース:Subspecialtyが未決定、または高度な総合的な内科専門医を目指す場合に選択します。
②Subspecialty志向コース:将来のSubspecialtyが決定している専攻医は、内科専門医に必要な70疾患群を経験するとともに、早期からSubspecialty専門研修を並行して開始します(連動研修)。
③地域医療志向コース:将来的に地域の医療機関での診療を希望する場合に選択します。

D.専門医取得のためのハードル(研修修了要件)(詳しくは学会HP参照)

日本内科学会専攻医登録評価システム(J-OSLER)に以下のすべてが登録され,プログラム管理委員会が確認後、修了判定会議を経て,研修の修了となります。

  1. 主担当医として内科領域 56疾患群以上、計160症例以上の症例を経験し登録していること。
    (研修到達目標は、内科領域 70疾患群、計200症例の経験)
  2. 指定された内科領域の29症例の病歴要約の提出(外科転科2症例、剖検1症例を含む)と査読後の受理
  3. 2編の学会発表または論文発表
  4. JMECCの1回以上の受講(Japanese Medical Emergency Care Course:内科救急講習会)
  5. プログラムで定める講習会の年2回以上の受講(医療倫理,医療安全,感染対策に関する講習会)
  6. 指導医による「形成的評価」、メディカルスタッフによる「360度評価」

E. キャリア形成プログラム

富山大学内科専門研修プログラムは7つの内科系診療科が共同で管理・運営し、3年間での内科専門医の資格取得を支援すると共にサブスペシャルティの連動研修を充実させ、最短期間でのサブスペシャルティ専門医の取得を支援します。
各内科系診療科の具体的な卒後12年目までの「キャリア形成プログラム」をご確認ください。

F.問い合わせ先

富山大学附属病院 内科専門研修事務局
担当:峯村正実(地域医療総合支援学講座)
E-mail: senmon@med.u-toyama.ac.jp
Tel: 076-434-7937 Fax: 076-434-5077

キャリア形成プログラム(第一内科)

診療科長 戸邉一之

第一内科では、糖尿病・内分泌、呼吸器、リウマチ・膠原病の各分野の専門的なスキルや知識を身につけながら、内科医として「全身を診ることができる医師」の育成を目標としております。糖尿病・内分泌部門では、富山大学で開発された退院時治療予測指標CPI(Cペプチドインデックス)や持続ブドウ糖モニタリングなどを用いてコントロールが難しい糖尿病のマネジメントを勉強できます。呼吸器部門では、超音波気管支鏡生検などの手技、呼吸管理、肺がんに対し分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬を用いた治療を、リウマチ・膠原病部門では、不明熱の診断、ステロイド、生物学的製剤の使い方や関節超音波を用いての関節炎の評価や局所ステロイド注入療法を学ぶことができます。 いずれの分野も分子メカニズムに基づいた治療が次々と開発され、これまで治らなかった疾患がよくなることを実感できる魅力的な分野です。同時に先進的な医療の開発やリサーチも盛んに行っております。教育熱心な医局員が集う第一内科で自分のライフワークを見つけませんか︖

お問い合わせ先

富山大学附属病院 第一内科
篠田晃一郎(医局長)
HPはこちら
E-mail: naika1@med.u-toyama.ac.jp
Tel: 076-434-7286

キャリア形成プログラム(第二内科)

診療科長 絹川弘一郎

第二内科では、循環器内科学と腎臓病学の臨床・研究を学ぶことができます。 近年高齢化に伴い急増している心疾患治療の砦として、低侵襲なカテーテルによる虚血性心疾患,弁膜症,不整脈の治療を得意としています。特に構造的心疾患(大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症、心房中隔欠損症、左心耳閉鎖術など)に対するカテーテル治療は北陸で最多の症例を経験しています。また心不全患者の増加も著しく、エビデンスに従った薬物療法に加え、重症心不全に対する補助人工心臓治療を、北陸で唯一本格的に行っています。 循環器病学と腎臓病学は多くの点で深い関連 (心腎連関)を有しており、全身の循環管理、体液/電解質管理を学ぶことができます。

お問い合わせ先

富山大学附属病院 第二内科
上野博志(医局長)
HPはこちら
E-mail: naika2@med.u-toyama.ac.jp
Tel: 076-434-7297

キャリア形成プログラム(第三内科:消化器内科)

安田一朗

診療科長 安田一朗

渡辺憲治

炎症性腸疾患内科診療科長
渡辺憲治

第三内科診療部門には消化器内科と炎症性腸疾患内科がありますが、専攻医教育については同一のプログラムで担当します。担当臓器は、食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆嚢 ・胆管、膵臓と幅広く、疾患も良性 ・悪性腫瘍、炎症性疾患、感染症、機能障害など極めて多彩で、検査・治療手技も様々なものがあります。したがって幅広い知識と診療技術が要求されますが、一方で診療内容が多彩で対象患者が多いことから、将来において開業・勤務医のどちらの道を進むにしても、検診・プライマリーから高度な専門性を追求したスタイルまで様々な働き方を選択することができます。当科で取得できる専門医資格は基盤となる「内科専門医」に加えて、「消化器病専門医」「消化器内視鏡専門医」「肝臓専門医」「(悪性腫瘍に対する)薬物療法専門医」があり、これらの資格を最短期間で確実に取得できるよう全面的にサポートします。

お問い合わせ先

富山大学附属病院 第三内科
安藤孝将(医局長)
HPはこちら
E-mail: inter3@med.u-toyama.ac.jp
Tel: 076-434-7301

キャリア形成プログラム(血液内科)

診療科長 佐藤 勉

白血球が増えていたり、赤血球が減っていたり、そんな患者さんの骨髄を調べて、遺伝子をチェックして、クリアカットに診断する。そしてエビデンスレベルの高い治療を提案し、これが驚く程良く効いて、患者さんには心から感謝される。それが血液内科です。どんな症例に出会っても対応可能、そんなハイスペックな血液専門医にみなさんを育てます。さらにその先として、新たな発見をしたりエビデンスを創出したり、それを世界へ発信するような、大きな夢のある未来も目指しましょう。

お問い合わせ先

富山大学附属病院 血液内科
和田暁法(医局長)
HPはこちら
E-mail: hematol@med.u-toyama.ac.jp
Tel: 076-434-7232

キャリア形成プログラム(脳神経内科)

診療科長 中辻裕司

脳 ・末梢神経 ・筋の幅広い疾患を対象とする脳神経内科は、多様な訴えの患者さんを総合的に診察することから始まります。まず内科全般を診療できる内科専門医を取得し、続いて脳を診ることのできる神経専門医を取得します。脳は人間そのものであり、家庭や社会的背景にも踏み込む総合診療としての遣り甲斐は大きいです。神経専門医の先は各自の志向で神経、免疫、代謝、血管、てんかん、病理、リハビリなど、より専門性の高い方向へ進みます。一方、脳科学はこれからの領域としてどんどん展開してきます。新しい知見が次々臨床の場に還元されてくる時代が続く、魅力的な脳神経内科です。

お問い合わせ先

富山大学附属病院 脳神経内科
温井孝昌(医局長)
HPはこちら
E-mail: brain@med.u-toyama.ac.jp
Tel: 076-434-7309

キャリア形成プログラム(感染症科)

診療科長 山本善裕

感染症は臓器や年齢を問わず起こる疾患であるため、感染症専門医は基本領域(内科)で得た知識、技能、診断能力に加えて、臓器横断的な診療能力が必要とされています。具体的には、新型コロナウイルス感染症などの新興感染症や輸入感染症 ・希少感染症の対応はもちろんですが、一般的な感染症に対しても直接診療に携わりながら、コンサルテーションを受けて各科の担当医の先生方を支援する役割も担っています。また、施設内や地域の感染対策にも積極的に貢献しています。さらに、研究医 ・医系技官など多種多様な進路もあり、希望に沿ったキャリア形成が可能な魅力的な分野です。

お問い合わせ先

富山大学附属病院 感染症科
長岡健太郎(医局長)
HPはこちら
E-mail: infect@med.u-toyama.ac.jp
Tel: 076-434-7247

キャリア形成プログラム(和漢診療科)

診療科長 貝沼茂三郎

東西医学の融合を掲げる和漢診療学に対する国民のニーズは非常に高いにもかかわらず、専門的な診療や研究に従事する医師が非常に少ないのが現状です。将来、和漢診療学のプロフェッショナルを目指している先生方に対して、当科ではまず富山大学附属病院の内科専門研修に入り、内科専門医取得を目指してもらいます。その間に和漢診療科での研修や興味ある専門領域での研修も可能です。その後は大学や関連病院で和漢診療の専門研修を行い、最短で9年で専門医を取得することができます。また大学院に入学し、研究を行うことで博士号の取得も可能です。将来、私たちと一緒に和漢診療学を発展させるため頑張ってくれるやる気のある先生方を募集しています。

お問い合わせ先

富山大学附属病院 和漢診療科
藤本 誠(医局長)
HPはこちら
E-mail: wakann@med.u-toyama.ac.jp
Tel: 076-434-7393