高頻度抗原・低頻度抗原について

高頻度抗原:ほとんどの人が陽性で陰性の人がきわめて少ない血液型抗原
低頻度抗原:ほとんどの人が陰性で陽性の人がきわめて少ない血液型抗原
【まれな血液型】
まれな血液型とは、血液型抗原陰性の検出頻度が低く(約1%以下*)、輸血時の適合血液が得にくい血液型

*日本人のRh(D)陰性は、頻度は低いが(約0.5%)献血者の日常検査から検出された場合に、登録の協力依頼を行って必要時に困難をきたすことはほとんどないのでまれな血液型の分類に入っていない。

*Fy(a-)型は約1%の頻度であるが、日常検査をしていないのでまれな血液型として登録の対象になっている。

【まれな血液型の血液の取り扱い】

1. 血液センターでは、まれな血液型を沍Qと群に分類している。

2. 群に分類される血液型でも、2つ以上まれな血液型が重なった場合やRh(D)陰性の場合は沍Qとして取り扱うことになっている。

3. まれな血液型が献血者から検出されたときは、採血後5日以内の照射済赤血球MAPに凍害保護液を加え凍結保存し中間製品として備える。(本人に連絡し登録の協力を依頼している)

※ まれな血液型の登録ドナーは、年々高齢化しドナープールは減少しつつある。

4. 赤血球MAPの不規則性抗体が陽性であっても、まれな血液型に対する抗体の場合は原料として使用できる。

5. 中間製品とは、解凍赤血球(FTRC)を製造するために、-65℃以下で保存している冷凍赤血球をいう。有効期限は凍結後10年間と定められている。

6. 解凍赤血球(FITC)とは、中間製品を解凍及び洗浄し、凍害保護液を除去した製品で保管条件は4〜6℃、有効期限は製造後12時間

7. まれな血液の製造記録の保存期間は、凍結後11年間。

※ 輸血歴のある方の献血をお断りするようになり、献血者からの不規則抗体検出率が減少。

※ 血液センターでは、高頻度抗原に対する抗体が疑われた場合の検査協力を行っています。10ml(分離剤を含まないもの)の検体を添えてお申し込みください。

 

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